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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「相手を気絶させる」の、格闘技的あるいは推理小説的考察。その需要に応えられる技は?

はてなホットエントリで話題の

人は首への手刀で気絶するか - 火薬と鋼 http://d.hatena.ne.jp/machida77/20150120/p3


これのきっかけになったのが

「人を気絶させる」ミステリの基礎スキルがハードル高い - Togetterまとめ http://togetter.com/li/772033 @togetter_jpさんから


「手刀」ということで、過去のまとめを紹介させてください。まとめたのは知識の無い自分だが、そこで専門知識を提供しているのは専門家なので有用だ(笑)

「チョップ」という技の起源・歴史研究 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/533836 @togetter_jpさんから


で、ここに…ここでは未収録だったか、派生した「相手を気絶させるというお約束」に関するトークをしたことがあったのです。

https://twitter.com/gryphonjapan/status/399515409310703616
gryphonjapan ‏@gryphonjapan 2013年11月10日
ここから発展し一寸興味があるのが、映画や小説、漫画で「一時的に気絶させる(生かして拉致/仲間を危険な場所から遠ざける など)」のご都合主義的なガジェットとして「東洋の神秘のチョップ→気絶」があったのでは?と。古い映画調べると気が遠くなるな… @Leo_thunderbolt
 
Leo (「拳の眼」管理人) ‏@Leo_thunderbolt 2013年11月10日
@gryphonjapan 戦前だと探偵物の映画にチラホラあった様な。
戦後だと、「日本人の勲章」という日系人を扱ったアメリカ映画で片手が不自由な主人公が冒頭でチョップを使ってた、というのは今回の調査で知りましたがw
 
gryphonjapan ‏@gryphonjapan 2013年11月10日
銃の台尻で殴る、もありまして、いかに物語で、都合のいいときにある人物を「気絶」させられると都合がいいかでしょうね。で、いまリアリティが求められる昨今、これは「フロントチョークをしかけるようにすればいい」、というのが小生長年の持論(続く)。@Leo_thunderbolt
  
gryphonjapan ‏@gryphonjapan 2013年11月10日
(続き)
「逃げろ!」「あたしも戦うわ!」「相手は魔王だぞ!」「絶対にイヤよ!」「ごめん、今度の敵は今までと違う。君を危険にさらしたくないんだ…」と、ここで従来の「首にチョップ」から「首に飛びつきフロントチョーク」。演技指導、北岡悟(笑) @Leo_thunderbolt
  
Leo (「拳の眼」管理人) ‏@Leo_thunderbolt 2013年11月10日
@gryphonjapan しかも一瞬で落とすというのが前提ですしねw
フロントチョークは映像的にどうなんでしょう?w
そう言えば、よくあるパターンの1つに、腹を叩いて落とす、というのがありますが、気絶するかなぁと思ってたら、極真でも初心者がたまに気絶しますw
 
gryphonjapan
‏@gryphonjapan
あったあった、エリア88における「その子をかばうために一時的に失神させ安全な場所に…」の典型パターン。でも、これで頭蓋骨にヒビ入れたりしたらまずいよね、と(笑) @Leo_thunderbolt @SagamiNoriaki

  
Jargon ‏@Freetalkaccount 2013年11月10日
@gryphonjapan @Leo_thunderbolt @SagamiNoriaki やっぱり裸締めですね。
 
Leo (「拳の眼」管理人) ‏@Leo_thunderbolt 2013年11月10日
@gryphonjapan @SagamiNoriaki 三原じゅん子の様にボディにしないとw
 
Leo (「拳の眼」管理人) ‏@Leo_thunderbolt 2013年11月10日
@gryphonjapan @SagamiNoriaki しかし、女の子を気絶させて安全な場所に隔離して戦場に趣く男って結構な確率で死亡フラグが立ってそうですねぇ。
 
gryphonjapan ‏@gryphonjapan 2013年11月10日
まあ、これもベタを笑ったりパロディ化しているうちに、系譜や派発祥がわかんなくなっちゃったお約束のひとつですね。で、本題に戻るとそれが「東洋の神秘のチョップで一撃→気絶」じゃないかという仮説。 @Leo_thunderbolt @SagamiNoriaki
  
Leo (「拳の眼」管理人) ‏@Leo_thunderbolt 2013年11月10日
@gryphonjapan @SagamiNoriaki
「お約束」の源流を辿るのは困難でしょうねぇ。


クロロホルムで人を失神させる…というのは、これが元祖なのかな?かなり古いことはt間違いない「シャーロック・ホームズ 最後の挨拶」について、ここで書いてますね。

探偵(ホームズ)も、怪盗(ルパン)も…物語から検証する、世界への日本武道普及 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/635620 @togetter_jpさんから

gryphonjapan @gryphonjapan 2014-02-28 19:11:31
その後、多くのフィクションに登場した「クロロフォルムで一瞬の内に相手を眠らせ拉致」はホームズ最後の物語「最後の挨拶」に登場。

本当に出来るかどうかは…まあ言わぬが花(笑)。
しかし「首に手刀」とか「みぞおちに一撃」だって難しいよね? http://t.co/o0aghXUdTj

(あ、すまぬ、上のツイートのやり取りって、こっちのtogetterに収録してたわ。)


自分の、この「一撃で気絶」突っ込みの原点は

ファンロードでの、だれかの投稿漫画。
上でちょっとそれに影響された文章書いてたけど、

・男性が女性のみぞおちに一撃。突っ伏せる女性。
・男性「ごめんよ…今度の敵は、今までのヤツとは違うんだ…」
・ところが女性が「何すんのよコノヤロー!!!」と強烈なパンチをお返し
・男性はぶっ倒れながら「ここで気絶がお約束だろ…」女性「そんなの知るか!」
(※細部は違うかもしれません)

という、アオイホノオの時代ともかぶるような「物語のお約束がツッコマれはじめた時代」を象徴するもので、投稿漫画ながら印象に残ってます。



ただ、エンターテインメントをやってくとき、物語上「誰かを傷つけずに、一時的に失神だけさせたい!!」という需要は、非常に存在し続けると思います。

そのためにエンターテインメントの界隈が、リアルな薬物や、リアルな武道を研究していくことはこれから続くでしょう。ただし悪用厳禁!!上の「火薬と鋼」ブログも、「あまりに具体的なことは書くのを避けた」とか。)。


しかしぶっちゃけ、安直なヒーローものや刑事ものでは、主人公のピンチと反撃を演出するために考えなく「気絶」を多用し、悪の組織が「ヒーローを暗殺する」が最終目的なのに、気絶した主人公のヒーローをそのまま殺せばいいものをわざわざアジトに拉致し、そこで目覚めた主人公に「お前を殺してやる」と宣言するという、頭が悪い展開になることもなくはないような…(まあ、「絶望を味あわせてやる」、とかの意味なのかねえ)

そして暫定的な結論ですが

何度も繰り返していますが、重要人物の誰かを傷つけずに拉致するにも、愛する人が危険な場所に赴くのを阻止するのにも
「フロントチョーク」
が一番リアルではないでしょうか。
映画のアクションシーンには、北岡悟北田俊亮が技術指導に入ればいいと思います。

日曜民俗学「フロントチョーク考」…”技のミッシングリンク”をつなぐ研究 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140723/p2
 
三角絞め・フロントチョークなど、今ではポピュラーな技が「広まった」時期について - Togetterまとめ-http://togetter.com/li/696700