謎の「国家」の正体に迫る
- 作者: 池内恵
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/01/20
- メディア: 単行本
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イスラーム国はなぜ不気味なのか? どこが新しいのか? 組織原理、根本思想、資金源、メディア戦略から、その実態を明らかにする。
天下の文春が、手抜きなamazon紹介文だ…。
それはともかく
中東・イスラーム学の風姿花伝
http://chutoislam.blog.fc2.com/blog-entry-257.html
帰宅して『イスラーム国の衝撃』を私自身も初めて手に取ってみました。「イスラーム国」について、1月におびただしい数の本が刊行されるようですが、それを「グローバル・ジハード」の一部として分析した本が本書だけであることは確実です。なぜならば、「グローバル・ジハード」は私が用いている分析概念だからです。
「グローバル・ジハード」という分析概念を用いることで、「イスラーム国」も、そしてパリで起こったようなローン・ウルフ型の分散型テロも、両方説明でき、将来の見通しを立てられる、というのが本書で展開している議論です。そのような枠組みで議論をしている人は日本では私が以外にいないと思うので、本書の内容が類書とかぶることはあり得ません。
(略)
売れ行きが良いので、早くも増刷がかかったそうです。こんな理論的・思弁的な本でも売れる、という事例を作って、出版の負のスパイラルを巻き戻せればいいのですが。