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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

『安倍首相の原爆式典演説、「業火」や「能うる限り」は間違い』(「毎日ことば」ブログ)

これも、上のはなし http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140826/p2 からちょうど続きます。

毎日新聞運営のブログhttp://blog.mainichi-kotoba.jp/ から

http://blog.mainichi-kotoba.jp/2014/08/blog-post_17.html

…「業火」は本来「仏教で、悪業の報いで地獄に落ちた人を焼く火」(同)であり、現在は単に「大火」の意味でも用いられているものの、本来の意味しか書いていない辞書もあります。罪のない市民が焼かれたことに「業火」を使うことには違和感があります。

(略)

「能う限り」については安倍さんは、何度も「能うる限り」と述べています。この間違いについては以前もブログで指摘しましたので詳しくはそちらをご覧いただくとして、今年の沖縄慰霊の日でも「能うる限り」と言っていたので、もっと目立つところで指摘しようと毎日新聞社会面の「週刊漢字」で取り上げました。しかしこれも読んでいないのか、それとも何がどう違っているかが理解できなかったのか、やはり今年の終戦記念日でもはっきり「能うる限り」と安倍さんは読んでいました。かっこいい言葉でかざりたくて古風な言葉遣いをするのでしょうが、生半可な知識で使うものだから誤ることになります。素直に「できる限り」とすれば突っ込まれなくて済んだのに。     

上にある「以前もブログで」はたぶんこれ

http://blog.mainichi-kotoba.jp/2013/08/blog-post_17.html
「能うる限り」は「能う限り」の間違いじゃなかろうか。そう思って手元の辞書をひくと「あたう」の項の用例に「−限り」とあります。もっともその例だけでは「能うる限り」が間違いとはいえないかもしれないと思い、文法で理論武装を試みました。

「あたう」は口語でワ行五段活用とあります。そこで辞書の巻末の「動詞活用表」「五段」「ワ」のところをみますと、「思う」が例でしたが「うる」という活用はありません。つまり「思うる限り」という日本語がないと同様に「あたうる限り」という日本語は文法上、存在しえないわけです。
(略)
明鏡国語辞典」(大修館書店)。普通、国語辞典は「こういう言い方は間違い」と書かないものですが、この辞書はそれをやってくれていますのでこういうとき頼りになります。いわく、「『能う限り』を『能うる限り・能ううる限り』とするのは誤り」

上の二つは例示で
ほかにも、「斃れる」「べくして」「浚(さら)う」などについて指摘あり。