ちょっと思い立ったことがあったので、この事件について調べなおした。
といっても去るものは日々に疎し、首相にして8代も前にあった事件だ。記録もkっ局ウィキペぐらいしかなくなっている。
「加藤紘一宅放火事件」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A0%E8%97%A4%E7%B4%98%E4%B8%80%E5%AE%85%E6%94%BE%E7%81%AB%E4%BA%8B%E4%BB%B6…出火直後、現場に倒れていた男性が病院に搬送された。男性は腹に切り傷を負い煙で気管にやけどをしており(略)…堀米は加藤の実家1階の無施錠の玄関から侵入し、寝室にガソリンをまいて火をつけた後で包丁で割腹自殺を図ったことが判明し、現住建造物等放火罪と住居侵入罪の容疑で逮捕。犯行の動機について「加藤が小泉純一郎首相の靖国神社参拝に批判的な発言をしていたことに抗議を示したかった」とされた。
そんで
2007年5月31日、山形地方裁判所は求刑12年に対し被告人に懲役8年を言い渡して確定
しちょる。
「来年出所か」というのは当方の勝手な推測で、単純計算。未決勾留期間が引かれるとか模範囚として仮出所する、という可能性はある…ひょっとしたら仮出所すでにしてるかもしれません。詳しい方は教えてください。
ふと思い出した理由は…お察しの方もいるだろうけど、
自分の体を傷つけて、政治的アピールをした例について - 見えない道場本舗 (id:gryphon / @gryphonjapan) http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140701/p3
の続編。
関連した東京新聞の記事が、このブログにかかれている。
「平和な日本好きだった」集団的自衛権に反対 焼身自殺未遂男性 http://blog.livedoor.jp/ryoma307/archives/7762927.html
歌人の与謝野晶子が日露戦争に従軍した弟を思ってつくった詩「君死にたまふことなかれ」の一部を朗読した後、ペットボトルに入れたガソリンのような液体をかぶり、ライタで火を付けた。駆けつけた消防隊に救出されたが、顔や手足にやけどを負う重傷。四日現在の情報では都内の病院に入院中だが、警察も事情が聴けない状態だ。新宿署などの調べでは、男性は政党や政治団体に所属していた形跡は確認できていない。一部テレビ局には、今回の件を予告するような文書を送っている。
男性の自宅は、JR埼京線沿線の三階建てワンルームマンション。一人暮らしだったとみられ、駅などで集めた雑誌を売るなどして生活費の足しにしていたようだ。
堀米受刑者も、経済面を含めて恵まれていなかったそうだ。
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20060830/1156907097
まあ経済面の悩みはいい。
それはともかくの結果として
・自分の命を絶つことを覚悟した。
・最後にパーッと、自分の主張を大きく人々に訴えたい!!
・そのためには…火だ!!
という発想、動機が「集団自衛権反対」も「靖国神社参拝反対の政治家はけしからん」であろうとも、よくみりゃ似通ってるわなァ、最後は一命を取り留めた点も含めて……、つい感じた次第でした。
神社のほうを焼こうとした人もいたが、こちらは自決云々と言う話はないので議論はリンク先で。
「靖国神社放火犯と加藤紘一宅放火犯」…。両似た者同士の対談、どっかでやってくれ。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130110/p2
この前の記事で紹介した「自分の指を切って朝鮮総連に送りつけた人が、脅迫罪で逮捕された」という事件、実はホントに堀米受刑者の行動に影響を受けてのものだったそうな。
朝日新聞2007 5月1日付朝刊 「テロの正体5 4月10日・六本木」
…昨年9月半ば、東京の朝鮮総連本部に届いた封書に、人間の小指が入っていた。「我が身を削り、抗議します」。北朝鮮のミサイル発射に強く抗議していた。
送ったのは、鹿児島市の〇〇〇〇、28歳。「愛国心の表れだ」と語気を強める。
9月15日夜、地元の病院に電話を入れ、当直医の専門分野を確かめた。「整形外科」と聞いて決断し、自販機の明かりを頼りにコンビニで買った雑誌を下敷きにして、第一関節に刃を入れた。
脅迫罪で逮捕。執行猶予付き判決を受けて釈放された後、ネットで自分の名前を探すと、約700件以上の書き込みが合った。「英雄だ」「売名行為では?」---。
〇〇は「堀米さんは民族派の象徴のような人。行動派愛国心によるものだったと思う」と言う。
「堀米」が、若い右翼を揺さぶっている。
「加藤氏実家への放火は、焼いたのは他人の住宅であり(堀米受刑囚も無人かどうかは確認したそうだし、逆にまた路上であってもあんな往来で付け火沙汰があったら大変危険ではあるが)、そこが問題だ」というふうに感じるなら、この断指抗議事件、のほうが似ているか。
こういうのを
「彼らは自らを傷つけてでも、一命を賭してでも訴えようとしていた」と言われてもな。