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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

格闘技・スポ根漫画の原点「イガグリくん」がJコミで公開。そしてオールラウンダー廻最新刊【創作系譜論】

【創作系譜論】

これもNHBニュース( http://blog.livedoor.jp/nhbnews/ )とダブルポストです

【メディア / 書籍 /DVD 】 格闘技漫画の原点「イガグリくん」(福井英一)Jコミで無料公開 < gryphon

http://www.j-comi.jp/book/comic/47591
イガグリくん
全巻合計閲覧数:3,077 ♥: 4
著作者: 福井 英一 漫画名作館


掲載誌:秋田書店『冒険王』1952年〜1954年
冒険漫画文庫 全10集の中から福井英一(1954年没)が担当した1〜3集収録分をまとめた1冊。

Jコミは、ネットで漫画を閲覧可能とし、そこに広告を入れてその収益を作者の報酬とする仕組みのサイト。
ただ、この作品は…
Jコミを立ち上げ、先の国会では政界工作によって漫画業界の権益を守った、「日本のNRA」たる漫画業界のトップに君臨する「日本のチャールトン・ヘストン赤松健氏(と、海外の一部に誤解されつつある(笑))がこう語っている。

赤松健 @KenAkamatsu · 6月19日
Jコミ | イガグリくん http://www.j-comi.jp/book/comic/47591 …★本日無料公開された『イガグリくん(昭和27年)』ですが、作者・福井英一先生の死後60年が経過しており、著作権は既に消滅しています。そこで広告収益は一旦プールされ、漫画文化の発展のために利用される予定です。


実はね!
自分もこの、福井作品が著作権フリー、人類の共有財産になったことから、ネット公開をホンキで考えて、古書店で探したりしてたんだよ。

ブラックジャックによろしく」二次使用許可で、多くの電子書籍が配信。ならば「イガグリくん」「吉川英治」も希望 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20121007/p4

ただ、いまとなっては幸運なことに古書店では見つからなかった。
あったら購入、データ化、UPを含め、万円単位の負担になっただろうし、そもそも広める力もJコミにはかなうわけはないから、最良の形になったことをただただ喜ぶのみ。

もっとも、基本的に戦後発展した現代漫画の著作権がいま消滅しているのは、福井氏が当時ありえないほどの若さで急逝したためであり、それについては手放しで喜ぶわけにはいかないが…。

読んでみても、あらためてその才能を惜しむ。
またいいところで中断されたんだ、これが(苦笑)。この続きはどうなったの?と思わずにはいられない。


当時、手塚治虫の最大のライバルであり、手塚の流れにはない「格闘技漫画」「スポ根漫画」を生み出したともいえる作品。


また、創作系譜論の観点からは
「この時代に、こんなふうなストーリーテリングが既にあったのか」というところを文益すると実におもしろい。


■「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で再度光が当たった「プロ柔道」を名乗る悪役。
■敵の新技「原爆投げ」「ピストン投げ」「水車投げ」「ひよどり投げ」。
(福井氏は実際に有段者だったのだが、このへんの技は演出だけで詳細はよく分からない。車田正美より前なのに(笑)。ただ原爆投げだけは、「絞め技から投げのコンボ」らしいが…)。
■卑怯な策略を使う敵との戦い。
■そんなライバルから仲間へかわっていく展開。
■ルールある試合とない試合。
■空手との異種格闘技戦
■反社会的勢力との集団抗争。
■主人公よりさらに強く正しい、いざという時は助けに来る「兄貴分」の存在
■「殺気」の視覚表現や効果
 

……現代のバトル漫画、スポーツ漫画でも使われるさまざまな展開や演出が、「当時の表現はこうであった」のだとわかり興味深く読めます。


そして2014年現在の格闘技漫画の最前線、「オールラウンダー廻」最新刊は明日発売

遺伝子は、たしかに生きている。

そういえば最近

「漫画の中国拳法描写について」
http://mgkkk.hatenablog.com/entry/2014/06/13/171339

という記事が人気となりまして、自分は以下のようなブクマを付けたけど、これにけっこう評価やRTをいただいたな。

gryphon
オールラウンダー廻は、あれだけリアル描写の縛りを入れつつ「沖縄空手」などに仮託してこういう魅力を取り入れようとしているわけだ。