少し前の記事。2013,04,07朝日新聞より。冒頭部分だけがyahooに上がっているか。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130407-00000003-asahik-pol
■(政々流転)菅義偉・官房長官 政権締める危機管理人
朝日新聞デジタル 4月7日(日)5時30分配信
「勝たせる自信はありません。負けてもいいから、もう一度、政治家安倍晋三を国民に見てもらいましょう」
昨年8月15日夜のことだ。菅義偉(すがよしひで)は東京都心のレストランで安倍にこう切り出した。1カ月後に迫る自民党総裁選に立候補するよう求めたのだ。
安倍は渋った。5年前に病気を理由に政権を投げ出し、負のイメージはつきまとったまま。妻の昭恵も盟友の麻生太郎も後ろ向きだ。それでも菅は3時間粘り、安倍の首を縦に振らせた。
安倍はその日、靖国神社を参拝していた。朝日新聞朝刊には大阪維新の会を率いる橋下徹が安倍に新党参加を要請したことが報じられていた。……
ほう。
半年前なのにもう忘れてしまっていたが、総裁選では確かに本命候補ではなかったんだよな。「出る決意」という最初のハードルを越えさせたのが菅だったと。
その後は菅氏の経歴とかが書かれている。菅は町工場勤めで苦学し卒業、横浜市議からたたき上げた。国会全体で見ても、経済的、経歴的にはトップクラスの苦労人だ。だが不思議な話だが、たたきあげの政治家が世襲エリートと仲良くなり、盟友コンビとなるってパターンもある。(※天下を取れず最後は戦争となったが、加藤紘一&野中広務コンビなどが有名)安倍・菅は11年前、北朝鮮の万景峰号入港禁止問題で意気投合した、という。
その辺は略して、ここから引用。
昨年12月26日夜、首相執務室。皇居での認証式を終えた安倍に「総理、この内閣がつまづくとしたら歴史認識ですよ」と語りかけた。「私もそう思います」。安倍もうなづいた。
新閣僚には新藤義孝、下村博文、稲田朋美ら「タカ派」がそろう。中国、韓国との関係が厳しい中、安倍政権の歴史認識に注目が集まっていた。
果たして迎えた初閣議。官房長官に就いた菅は閣僚たちを見渡し、こう釘を刺した。「歴史認識については内角で統一する。進退に即かかわるから発言は慎重にするように」
以前も書いたけど、第二次安倍政権が高支持率で推移しているとしたら、その大きな要因に「安倍の批判勢力の動向を認識、警戒し慎重に行動している」という部分もあると思う。議席とは別の影響力を行使しているという点で、反安倍グループは誇っていい話でもある。
だが、それによって政権は不要なエネルギーの消費やほころびを見せず強固さを保つ、というのも、いたしかゆしかもしれない。
そしてある意味では、安倍支持グループの「忍耐強さ」が試されていて、こちらもたしかに第一次政権時代より忍耐づよいなあ、と・・・・・・
ん?これ、クリントンがその路線をとって成功した
「元からの支持者は怒らせても、『他よりまだましだ』と言って離れないはず。それを見越して批判者側に配慮すれば政権は運営しやすい」っていうスタイルかも!!
そんなところで、政治家の信念と妥協のドラマを描く「リンカーン」公開迫る。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20121220/p3