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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

こじつけ翻訳列伝。「言葉が徐々に消えていく」設定の日本漫画を、無理に英訳した男。また字幕家の苦労など

ふたつの記事を、ブクマから紹介。

http://world-manga.at.webry.info/201204/article_13.html

マンガやアニメを見ていて、明らかに日本じゃないと通じないネタ、表現って多くありますよね。そういうのは海外版ではどうなっているんだろうと疑問に思ったことありませんか?

というわけで、今回のターゲットは『幽☆遊☆白書』!・・・(略)翻訳がめちゃくちゃ難しそうなエピソードがあります。
「禁句(タブー)の力!の巻」

海藤というキャラが「禁句(タブー)」という能力を持っていまして、こいつの領域(テリトリー)の中で、こいつが「言ってはいけない」(禁句)と決めたキーワードを言ったら、魂を取られてしまう・・・なんでこれが翻訳が難しいかと言うと、なんせテーマが日本語を使った言葉遊びなのです!
(略)
・・・今回持ち出してきた「禁句(タブー)」は
「あつい」。・・・(略)・・・北米英語版でのタブーは当然 ATSUI ではなく HOT です。では英語版では・・・

これは元ネタとして、筒井康隆の小説「残像に口紅を」がある。
まあシュールリアリズムの前衛SFとかうたわれていたけど、発表当時子どもだった僕は、単にパズル、ゲーム的な趣向にしか見えなかったな。そのゲーム性をバトルに置き換えた富樫は慧眼だった。


http://www.mokkei-entertainment.com/2012/06/27/joke/

・・・僕は洋画は吹き替えよりも字幕で観るタイプです。
字幕版の場合、役者が何かしらのジョークを発する時、その字幕には点々が付くきます。これはジョークであることを強調するために用いられるのですが、この点々を見るたびに僕は
「あ〜本当はどんなジョークを言ってんだ!?」と気になって仕方がありません。

僕には大したリスニング力もないので何と言っているかが初見で分かるわけもなく、DVDなんかで観ている場合には映画を巻き戻し、英語字幕にして、実際になんて言っていたのかを調べます。

すると、多くの場合、字幕で語られていたものとはかけ離れたジョークに辿り着きます。

英語ならではのジョークの場合や、字数の関係で分かりやすいジョークに直さなければならない場合。
そういった状況を受け、翻訳者の手によってジョークは改変されるのでしょう。

しかし、僕はそこに見られる翻訳者の名翻訳であったり、そこからにじみ出る“新しくギャグを生み出す恥じらい”をとても興味深いと思うのです。

どちらも労多くして見返りが少ない。しかしこの「原文は語呂合わせ・音に意味有り→翻訳も語呂合わせ、音に意味つける」、は大変だが、はまると正に芸術だ。
その芸術に挑む人々は尊い。「オシツオサレツ」もこの系譜にある。