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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

21日金環日食。「天地明察」映画&文庫。そこで「風雲児たち」を紹介。

http://naojcamp.mtk.nao.ac.jp/phenomena/20120521/

2012年5月21日、全国で部分日食を見ることができるほか、九州地方南部、四国地方南部、近畿地方南部、中部地方南部、関東地方など広範囲で金環日食を見ることができます。

間もなくです。
天体が見せてくれるショー、多くの歴史と科学のドラマを生んだ日食。
そういう天文学の歴史を、すばらしいロマンにした「天地明察」も映画製作が順調に進んでいるようですね。
http://www.tenchi-meisatsu.jp/index.html
そして本日!!!待望の文庫化!!!!

天地明察(上) (角川文庫)

天地明察(上) (角川文庫)

天地明察(下) (角川文庫)

天地明察(下) (角川文庫)

漫画も2巻まで出ています。
天地明察(1) (アフタヌーンKC)

天地明察(1) (アフタヌーンKC)

天地明察(2) (アフタヌーンKC)

天地明察(2) (アフタヌーンKC)


さて、そこで・・・・
私はいろいろ、考えた。けど、いろいろ考えた末に・・・天体現象と、天文学と、暦と、数学と、その歴史と、人々と・・・・それを自分の文章で語るより、何倍も以下の部分を紹介したほうが有益ではないかと思った。
そしてこの一部の引用が、絶対に多くの読者の興味を促し、一部は新たな読者になってもらえると・・・

いいや、そのへんの話は。
とにかく「金環日食」「天地明察」文庫版。
むしろ、これらにはあんまり興味のない。という人に見て欲しい。
以下のシチュエーションとしては、こういう内容です。

いまは主に北方の探検家として歴史に名前を残す最上徳内が、妻に自分の歩みを尋ねられる。『貧しい家から、江戸期の数学者にして開明思想家の本多利明先生に学ぶ機会を得た』と語る徳内に、妻は『数学の存在意義とは?』とさらに尋ねる。そしてそこからナレーションも加わり、古代から江戸時代につながる数学とその意義について語っていく・・・

それではスタート。

このリンクからだとクリア!http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gryphon/20120517/20120517072750_original.jpg
(※あんな便利なアラビア数字(的なもの)は、なぜ日本で普及しなかったのか)
 

このリンクからだとクリア! http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gryphon/20120517/20120517072744_original.jpg
(※関孝和は「天地明察」に出てくる。だから最上徳内よりふた昔前。同作品の重要人物・保科正之風雲児たちには出てきます http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100620#p5 )
 

このリンクからだとクリア! http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gryphon/20120517/20120517072739_original.jpg
(※そろばんが世界一の計算機だった時代、は長く続く。「天空の城ラピュタ」の1シーンを思い出す人もいるでしょう)
 

このリンクからだとクリア! http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gryphon/20120517/20120517072739_original.jpg
(※本能寺の変は6月1日未明。月が出なくて真っ暗なので、夜襲は成功しやすかったでしょう)
 

このリンクからだとクリア! http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gryphon/20120517/20120517072729_original.jpg

あれ、画質がそんなに良くないね(笑)。(※今、画像をクリックした後「オリジナルサイズを表示」にすると、画質もかなりクリアになりました
この大河作品(「幕末篇」と分けて考えるなら新書サイズの旧版で30巻)の、わずか5ページである。しかし、
どうして、そしていかに、人々は数の謎を捜し求めたのだろう。
どうして、そしていかに、人は暦を欲したのだろう。
どうして、そしていかに、数学は遊戯と実学の境を行き来したのだろう・・・

すべてが、この5ページに凝縮されている。名人の技、ここに至る。
年甲斐もなくまどか☆マドカのパロディやっているジジイってだけじゃないんですよ、あのジジイは(笑)。


風雲児たち」は少なくとも自分にとっては、この作品で完結するのではなく、他の世界に興味を持ち、調べる「入り口」、急な山をロッククライミングするときの「手がかり」「足がかり」になったという面が大きい。これはこの作品を単に「お手軽な学習漫画だ」と言っているわけではない。(素晴らしい学習漫画であることも間違いないけど)それとはちょっと違って・・・まあこのへんは言葉にするのが難しいので省略します。


だが、まだ「天地明察」を未読の読者は、上の5ページの漫画をぜひ読んでほしい(というか該当巻を読んでほしい)。こういうバックグラウンドを知った上で天地明察を読むと、主人公も、その脇役たちも、時代そのものも、はるかにクリアで奥行きのあるものとして楽しく読めると思います。

もちろん、21日の金環日食も・・・。

現在リイド社で発売中、該当巻は11巻。

以前からのパターンですが、紹介するのはいいものの、自分が持っている「幕末篇」ではないほうは潮出版社から出ていた旧版で、現在読めるリイド社版は合本されているので巻数が一致しないんだよね。
旧版の該当巻は15巻「ロシア彷徨」の冒頭部分。
【追記】いまリイド社サイトで見つかりました。
今回画像を紹介した巻(エピソード名「カレンデ」)は、リイド社版の第11巻に収録です!!
http://www.leed.co.jp/book/b167.html

風雲児たち (11) (SPコミックス)

風雲児たち (11) (SPコミックス)


その後、伊能忠敬が主人公並みに扱われている巻がある。旧版17巻だったかな?
けっきょくは伊能忠敬が一番有名人なわけだけど、代表評伝として。

四千万歩の男(一) (講談社文庫)

四千万歩の男(一) (講談社文庫)




そしてアシモフの科学エッセイは、何度も天文学を話題にしているから、この巻か自信は無いけど・・・昔のひとたちの、日食などを予測・予言しようという悪戦苦闘や、
「日食があったので神の怒りだ!と古代王国の戦争が終結、との記録が残ってる」
 ↓
「日食は計算すれば、場所と年、日付まで分かる」
 ↓
「その戦争のあった時代が日時まで確定。古代史に多大な貢献」
という、すてきな話もこの本に載っているはず(このネタ、たぶん以前もこのブログで書いたなァ。まあいいや)

【追記】やっぱりそのままの話、以前(2009年の日食時)書いてたよ!!で、この本で確定しました。

■日食を基点に、歴史の正確な日付がわかるという話。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090724/p6

現在連載中の地点は「桜田門外の変、その直後。間もなく「万延元年のジャッカルたち」の続編「万延元年の『テロルの決算』」をここで書きます。

上に出てきた「年甲斐もなくまどか☆マドカのパロディやっているジジイ」という悪口は

■万延元年のジャッカルたち…「風雲児たち」で、桜田門外の変がカウントダウン。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120105/p2

のエントリを見てもらえば意味が分かるのだけど、早いものでもう5月か・・・で、幕末篇の話は進んでいるというのか進んでないというのか、現在書店に並んでいる最新号は「桜田門外の変”直後”」のあれやこれやを書いています。
教科書では「桜田門外の変起こる」の一行だけど、なるほど、こんな意味があったのか・・・政治的にも、また「武士道神学」的にも。
と、なるほど、と思わされっぱなしです。
とくに後者はまさに「武士道残酷物語」の世界だのう、と肝を冷やす思いです。

時間がないのでアレですが、近いうちに上の「万延元年のジャッカルたち」の続編で、今現在の作品の紹介をする「万延元年の『テロルの決算』」を書きたいと思います。
だってはてなダイアリーでこの作品のこと、書く人少ないんだもの。