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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

台湾総統選、横一線?現職有利?そもそも世論調査があまり当てにならないらしい

2012年は、世界各国で選挙や任期満了があり、権力の移動が起こる年として予測されていた。その前年には、選挙が実質無いような独裁者まで物理的に退場していったが(笑)。
今年の皮切りとなる、台湾総統選はいよいよ明日が投票。

「大混戦」「激戦」ながらも成熟した選挙があること自体が、ひとつのアジアの偉業だと思う。


いろんな記事があるでしょうが、ひとつだけ。自分の興味のある世論調査系で。

馬・蔡両氏の対決 台湾総統選まで10日 最終世論調査発表
2012.1.3 21:31 (1/2ページ)[台湾]
 【台北=吉村剛史】14日に投開票される台湾総統選まで残り10日にせまり、各種世論調査の最終発表が3日、出そろった。再選をめざす与党・中国国民党(国民党)主席、馬英九総統(61)と、最大野党・民主進歩党民進党)の蔡英文主席(55)の接戦が続いており、野党・親民党の宋楚瑜主席(69)がこれを追う展開。各陣営とも浮動層への浸透が勝利の鍵とみている。

 世論調査は台湾の公選法により、4日以降は発表が禁じられる。3日の最終発表では、与党寄りメディアでは馬氏が優勢、逆に民進党寄りの機関などでは蔡氏が優勢と、接戦状態となっている

 保守系の有力紙、中国時報が2日夜にまとめ、3日付紙面で発表した、有権者1104人が対象の世論調査では、馬氏の支持率が39・3パーセント、蔡氏が36・4パーセント、宋氏が6・1パーセント、未決定が18パーセントだった。

約3%の差か。誤差ともいえるし、重視できるともいえるし、正確だとしても10日間で逆転できるともいえる。
ただ、なんで新聞ごとに差があるのか。

新聞の論調がバイアスに?日本では否定されてる

毎日新聞のコラムだったかと思うが「その新聞のアンチが、アンケートを拒否バイアス」を紹介していた。これはもっともらしいのだが、少なくとも日本では、菅原琢氏がこの存在を指定していたな。

※上記のバイアスについて
ようはこういうこと
■「世論調査徒然草(14日の民主党代表選挙を前に
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100913#p4

■本日一斉に発表された世論調査結果の、各社の数字の差を説明します
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100208#p3
  ↓
という説を、専門家の菅原琢氏が否定

■新聞世論調査はその新聞論調を嫌う人の協力拒否で各紙バラつく」説を、菅原琢氏が否定
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100924/p4
内閣支持率が新聞ごとに違うのは、新聞の論調によって回答拒否(あるいは迎合回答)が発生するからだ、という説について
http://blog.livedoor.jp/sgt/archives/51783467.html



果たして台湾では??

「おおっぴらには言えない」バイアス?

小林よしのりは、陳水扁が当選したときの選挙で「国民党は90年代まで一党独裁の非民主的な政権だった。だからまだ年配者を中心に、それへの恐怖心が根強く、おおぴらに『民進党支持です』をはばかる風潮がある」と解説していた。
地域によっては逆に「民進党きらい、国民党が好き」とは言えない場所もあるのか?
日本でも、共産党公明党出口調査と、実際の得票は差があり(堂々と「共産党に投票した」といえない風潮?)そのバイアスを加味して得票や議席を予想するのがプロだとか。

「選挙賭博」が選挙結果そのものを左右する?

http://mainichi.jp/select/world/news/20120111k0000e030121000c.html

台湾総統選:誰が何万票差で勝つか 違法賭博が過熱
 【台北・隅俊之】台湾総統選(14日投開票)で、誰が何万票差で勝つかを予測する違法な選挙賭博が過熱している。台湾では世論調査よりも賭博の予測の方が当たると言われるが、与党・国民党候補の馬英九総統(61)と最大野党・民進党蔡英文主席(55)の接戦を反映。当初は50万票差で馬総統が勝ちとの予測が主流だったが、最近は10万票差で蔡氏が勝つとの予測も出ており、選挙戦の混迷ぶりを物語っている。
 
 台湾メディアによると、馬総統は昨年10月、中国との戦争状態を終結させる平和協定の締結交渉について「排除しない」と踏み込んだ発言をし、現状維持派が多数を占める民衆に不安が広がった。一方の蔡氏は馬氏の失速に乗じて急速に支持を伸ばしたため、賭博の予測も変化。今年に入って▽10万票差で馬氏が勝つ▽拮抗(きっこう)した−−との予測が多くを占めるようになり、民進党寄りの支持者が多い南部の高雄市では蔡氏が勝つとの予測も出てきた。
 
 賭け金の総額は30億台湾ドル(76億円)とも言われ、警察当局は4日、全国の賭場を一斉捜索し、賭博グループの首謀者2人を逮捕するなど取り締まりを強化。曽勇夫法務部長(法相)は台湾メディアに「金をもらって誰かに投票しても犯罪だと考えない人もいる。教育を強化して人々の考えを変えていかなければ」と話した。

毎日新聞 2012年1月11日 10時37分(最終更新 1月11日 10時46分)

これさあ…闇社会の実力者がまず不利な「A」に賭けて、その上でAが勝つように全力投球したら結果自体を動かせないかい(笑)?
闇の実力者も複数いるだろうし・・・なんというか複雑すぎる話だな。ある意味一党独裁や不正選挙で与党が絶対勝つ社会では生まれない賭博。
しかし極論をいえば、ある党や候補者の支持者が、実際に支持している候補に賭けて、そのことも込みで熱心に運動したらある意味、民主主義は活性化する、と言えるかも知れんな。
ムエタイ方式だ(笑)