INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

「諸君!」「正論」を論じる本が岩波書店から出たらしい

中島岳志氏が「一気読み」した本。
http://twitter.com/#!/nakajima1975/status/89678325043310592

@nakajima1975 中島岳志
上丸洋一著『『諸君!』『正論』の研究−保守言論はどう変容してきたか』(岩波書店)を一気読み中。

『諸君!』『正論』の研究――保守言論はどう変容してきたか

『諸君!』『正論』の研究――保守言論はどう変容してきたか

約40年前、「左翼」運動全盛の時代に従来の総合雑誌とは異なる切り口から、「保守」に言葉を与えた雑誌が創刊された――。以降、『諸君!』『正論』は、何を主張し、日本の言論空間をどのように塗り替えたか。主要な論争点を取り上げ、論調の変遷を実証的に分析した画期的労作。

上丸洋一って名前は聞き覚えがあるがよく知らないので検索したら、元「論座」編集長の由。あー、それで本の内容もおおよそ分かったわ。論座が諸君に先だって廃刊するそのちょっと前、新機軸として保守系雑誌を紹介、対話(論争)、分析するっていう特集が、ほんのちょっと話題に上がった事あったもの。
当時の「正論」編集長の文章がある
http://www.sankei.co.jp/seiron/koukoku/2004/0401/message1.html
で、要は「過去の諸君はオールドリベラリストも参集していて戦前の日本に厳しい目もあったが、今は右傾化した」という論調で、それは一部事実だがまた一部でしかない、(どの時代にもいて、時代というよりはやっぱり個々の思想)という感想を持った記憶が有る。


岩波といえば雑誌「世界」及び金日成崇拝者の元「世界」編集長、元社長の安江良介氏などなどが、保守論壇から致命的な批判をずっと浴びていた因縁がある。好意的だったり公平であり得るとは思えないが、どっちにしても論壇誌の歴史を書いた本は好きだから機会あれば読みたい。
週刊ポストで最近まで連載されていた「諸君!」編集長の回想文も面白かったが、単行本にはならないだろうな)

にしても紹介文。岩波側がこう評すとは。

「左翼」運動全盛の時代に従来の総合雑誌とは異なる切り口で・・・

生まれたのが保守論壇誌…つまり言論面では少数派のゲリラ、叛骨の反体制運動であったことは認めたのだな。実はこのねじれが、結局いまなお繋がっている。
ちなみに上丸氏は朝日新聞紙上で、のちに本にもなった「新聞と戦争」取材班としてこの企画を進めた人らしいから、メディアの論調の変遷史に興味があるのだろう。
http://jcjkikansh.exblog.jp/9560008/

 今日の日本は、学校の卒業式における君が代・日の丸の強制が象徴するように、「国家に対する忠誠概念を超えて国家の善悪を判断する規準」を持たせないようにするために行われているのではないか、とさえ思えてしまう。
 しかし、そういう時代だからこそ新聞は、あるいはジャーナリズムは、国家」の外に立って「国家の善悪を判断する「規準」を持たなければならない。

なんとタイミングよく、今月文庫本になったばかりだ!!

新聞と戦争 上 (朝日文庫)

新聞と戦争 上 (朝日文庫)

新聞と戦争 下 (朝日文庫)

新聞と戦争 下 (朝日文庫)

日本が、満州事変から日中戦争、太平洋戦争、そして敗戦へと向かうなか、新聞はなぜ戦争を止められなかったのか。なぜ逆に、戦争協力の深みに入っていったのか――。朝日新聞が自身の「暗部」を、元記者や関係者への聞き取りをはじめ、国内外の総力取材によって検証、日本ジャーナリスト会議大賞を受賞した多角的ノンフィクション。当時の紙面や貴重な戦争写真資料もふんだんに掲載。
 
内容(「BOOK」データベースより)
(上)満州事変から太平洋戦争へと向かうなか、新聞はなぜ戦争協力の深みにはまっていったのか。朝日新聞が負の歴史に初めて真正面から向き合った、日本ジャーナリスト会議大賞受賞のノンフィクション。貴重な当時の紙面や写真もふんだんに使用、上巻には1章から11章までを収録。
 
(下)朝日新聞が、戦争を翼賛し、国民を巻き込んだ経過、戦時統制下での事実隠蔽や“英雄”の捏造といった「身内の秘密」を、タブーを恐れず検証、事実とデータをして語らしめた多角的なノンフィクション。下巻には12章から最終章までに加え、年表、索引を収録。