「リアリズムと防衛を学ぶ」が本日更新されました。
http://d.hatena.ne.jp/zyesuta/20100322
ツイッター(twitter)でふむふむと読んでいたテーマですが、将来自身でブログのエントリにまとめられるだろうと思っていたら、そのつぶやきを読者が独自にまとめてコンテンツとし、それを書いた作者自身が公開するという、何とも新時代らしい形式となった。
よく知られたお話を軍事、経済、政治などから大真面目に考察するというのはシャーロッキアン以来の遊びであって、個人的にも大好きだ。
内容に関しては「へぇへぇ、なるどほ、なるどほ」、と読むだけなんだが、桃太郎シミュレーションでは、上陸成功したとはいえ、兵力に劣る桃太郎軍に蹂躙された理由としてこんなのがあがっていた。
権力闘争異聞
鬼軍の士官充足率が粛清の影響で80%とかだったから一瞬で瓦解したのかもですね。青鬼との権力闘争が終わったばかりで。
RT @goodhuntstalker
げははは。
これを受けてさらに想像を逞しくするならば、民衆に絶大な人気を誇る青鬼の追放に成功した赤鬼だが、ここで青鬼を反革命と決めつけるとなお絶大な青鬼支持者を敵に回す可能性がある。
そこで青鬼は、世界革命のためにあえて鬼ケ島を離れて旅立ったことにした。
「別れのときが来たのだ。こぶを外してほしいという何百万の人民が僕を待っている。
革命か、死か。ありったけの情熱をこめて、君を抱擁する。
キミノトモダチ アオオニ」
・・・という手紙が、のちに政府から公表された。
なんかゲバラとトロツキーとロンメル自殺とないた赤鬼がごっちゃになったが。
こういう権力闘争の陰謀論って私、以前に別HNで「アッテンボローたちがユリアンに粛清されたイゼルローン共和自治政府」ってのを書いていた(笑)。
http://www.tanautsu.net/the-best01_02_01_ab.html
……アッテンボロー一派に代表される背信者たちはヤン主義の根本原則をかなぐり捨てて革命の敵、銀河帝国主義者に阿諛屈従するに至った。
彼らアッテンボロー一派とそれに呼応したフェザーン独占資本の走狗ボリス・コーネフらの野心は結局背信と変質に至り革命に厳重な害毒を与える毒薬、死の薬だった。
まさに偉大なるヤン・ウェンリー閣下の進められたヤン主義はまさに野心家、陰謀家である現代修正主義者たちによって軌道から脱線し内側から瓦解し始める危険に直面していた。
この危機を未然に食い止められ、彼ら裏切り者の陰謀を全局面に於いて粉砕し、その末路を銀河帝国主義者に示した親愛なるユリアン同志に、私たちは熱烈な忠孝至心から……
林子平と「水際防衛」で便乗再宣伝。
海に囲まれた島国の防衛、ってんで林子平がつぶやきの中に登場しています。
林子平といえば、思い出すのがみなもと太郎「風雲児たち」(トム連載版、幕末篇じゃないほうです)。
みなもと太郎はちょっとかわいそうなぐらい松平定信の評価が低く、その頑迷固陋ぶりを演出するためにいい描き方をしています。
林子平を罰し、版木没収によって「海国兵談」を葬った定信は、その後、朝廷との伝統的権威・叙任権をめぐる政治的暗闘である「尊号問題」にも完全勝利します。
そこで本当に得意絶頂になった定信が「 みたか わしに任せておけば 天下は安泰である・・・」と、茶室で勝利をかみ締めながら茶をたてていると、そこに急使が
「ロシア船が上陸いたしましたっ!」(これが有名な漂流民「大黒屋光太夫」を送り返しにきたラクスマンの船でした)
対外的の脅威をまったく実感していなかった定信は、これまでの相手とは違う未知の脅威にうろたえ、茶碗を取り落とします。そして、自分が社会的に抹殺した林子平の幻影を見る
「なにをうろたえておられる
海を隔て日本と外国は境なし
日本の隣はロシアでござるぞ…」(大意)
演出はやや過剰気味ではありますが早すぎた政治的予言者から、事実をもって固陋な権力者が報復
される、というよくできた場面でした。
そしてそこからさらに7、80年ほど経過したでしょうか。
このときのペリー艦隊来訪、を「風雲児たち 幕末篇」では書かれています。実際に戦火は発生しなかったとはいえ、これもひとつの水際作戦(かな?)。
一度それを書いていたので、この機会に便乗で再紹介しようという寸法よ。
■ディファ、ガンダムのある「お台場」の歴史的意義をみる(「風雲児たち」より)
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090719#p1
引用画像はここから
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