アントニオ猪木や神取忍、ザ・グレート・サスケ、それに出馬だけなら佐山聡も含めて「プロレス界の中で、政治家になったらまずいだろランキング」の上位から、順番に議員になろうとしているのは何なんだか。ああ、馳浩のほうが例外かも(笑)
わすれもしない1989年、冷戦構造が終わらんとしているそのとき、アントニオ猪木氏は「消費税に延髄切り」「国会に卍固め」という、とっても具体的な政策を掲げて(笑)スポーツ平和党から参院選に出馬。
わたしはそのころ選挙権なんて無かったが、熱狂的に猪木を応援していた週刊プロレスなどを読み、子ども心に「いや、プロレスファンだからこそ、猪木はヤバいってわかるだろ?」と思ったもんだ。
そのころ、猪木は体力の衰えもあって”キラー”というのも打ち出し始めており、「猪木は怖くて悪い面もある。だけどそれが魅力的だ」といった感じの売り出しも始まっていたからね。そのアングル記事を読んでいくと、マジでやばい人間性もわかってくるという。
だが、結果は当選。その後税金滞納などのスキャンダルが発覚したときは「よくここまで持ちこたえたなぁ」と思ったもの(笑)。
大仁田厚にいたっては論外のそのまた外。
いちいち論じる必要も無いほど、政治家にはむいとらん。
過去に書いたっけ。
何年前だったろうか、あるいはつい最近かな。岡田斗司夫氏が「日本オタク党を結成したら、国会に議員送れる」というシミュレーションをしていたはずだ。
私は「そりゃいくらなんでも」と思ったが、それは善悪の部分での拒否反応で、実現可能性は認めざるを得なかった(笑)。というのは実質「プロレスファン党」みたいな形で、アントニオ猪木をよりによって国会に送るという悪い前例があるから。(弁明しておくが詳しいファンほど、当時も今も猪木とか大仁田厚を政治の世界に送っちゃいかんと思っていたはずだ、と信じる。長崎県はだいじょうぶか・・・)
猪木出馬の時代にはネットなんて一般にも普及してないし、大仁田厚の初出馬時は「ブログ」の普及し始めのころだっけ。さて前田は、それらが普及した時に出馬となるのだが、まず候補者選定をよくクリアしたなあと(笑)。
でも、そもそも小沢一郎が有名人を推すときって、有名人がただの有名人であったときのスキャンダルってのをほとんど気にしていないふしがあるな。野村のサッチーがそうだったわけだし、前述の大仁田厚もそもそも最初は自由党からの出馬がほぼ決まっていたんどすわ。
「プロレスラー、リングス総帥・前田日明」なら許されたこと、聞かれなかったことも「参院選出馬予定者・前田日明氏」には聞かれる、非難される。その覚悟が本人にあるか?
私のパソコン内にある「グリフォン・ファイル」をひも解けば、政治家としてはまずかろう言行はずらずらずらずらずらと(笑)
というか前科一犯だしね(笑…つうかアレだけで済んでるよな?)これらの資料が、一般性を持つことになろうとは思わなんだ。どこぞの新聞の社会部記者とかから注文があれば提供する用意はあるが(笑)、まず「紙のプロレス」のバックナンバーをぜんぶ取材費で取り揃えて、そこから問題となりそうな主張を抜き出すところから始めるといいでしょう。
あ、インタビューをまとめた「紙の前田日明」もあったっけ。
紙の前田日明―インタビューという名のエネルギー史! (Wanimagazine mook (82))
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僕が個人的に一番知りたいのは、内田統子(はい、社会部記者さん、押さえておくべき人名ですよ)氏とのトラブルがアメリカで裁判沙汰になった件について。山本小鉄との対談で「あれは米国で無罪になった」と発言しているのだが、その裁判記録の詳細を知りたいのであります。参議院選挙の候補者としてなら当然説明責任は大有り。
あと、これまで多くの「ザ・レスラー」がバッジを付けている以上この問題の扱いはクリアしているのかもしれないけどさ。考えてみれば初の「元総合格闘家」(そう書いてあるメディアがあるからしょうがないだろ!!)議員の誕生なわけで・・・
そうすると、政治家の経歴は、不正確な部分があるとそれだけで議員の身分に直結する。
「あなたの経歴についてお聞きしたい。プロフィールにある総合格闘技とは、勝敗を決めないスポーツとしての『格闘競技』ということでしょうが、そうすると具体的にそのレコードは・・・」
そしてその社会部記者は、女子便所に連れて行かれるのでした(笑)
前田日明の思想史
政治家として前田日明が活動するなら、実は体育会的に、素直に権威へ服従する一面もあるので案外党内でのトラブルはおきないかもしれない。
オカルト指向は・・・・これは公言しないほうがいい気もするが、信仰の一種だと考えればまぁ許容範囲か。
ただ、最近急激に政治に興味を持ち出したのは、格闘技通信でのコラムによると子どもの誕生を契機に、環境問題、食品の中の有害物質問題が気になったからだ…というんだけど、ちょっとそれを読んだ限りでは、少し科学論の範疇を超えた議論を信じているっぽい。
民主党の政策・鳩山由紀夫党首と微妙なずれがあるというと、歴史観の問題ということになるかな。「別冊正論」にも登場したわけだし。
http://mousouteki.blog53.fc2.com/blog-entry-1558.html
から孫引くと
別冊正論第二号 『 反日に打ち勝つ!日韓・日朝歴史の真実 』 前田日明の神発言! 抜粋
「 日本は、煩悶、苦悩を重ねた上で戦争をせざるをえないと覚悟を決めてやったわけです。
男子に生まれ徴兵されたら、否が応でも戦うしかない、そういうギリギリのところまで
国とか公に殉じた精神、心根を汲まなくて、侵略だ悪だと断罪するのは、それこそ卑怯だ。
まるで時間のカンニング・ペーパーを使って当時の日本を侮辱する人たちは、本当に嫌ですね!
( 中略 )
在日への差別問題も、日本の部落問題と同じく、それを 『 食い物 』 にしているのがずいぶんいます。
現役引退を契機に出自を公にしたら、もう嫌になるくらい多くのやつが寄ってきましたよ。
( 中略 )
北朝鮮に帰国すれば、それこそ殺されるような惨い目に遭わされたりする。
北朝鮮に渡った俺の叔父さんも消息不明のままだ!
こうした財産権や生命に直結する、不当な差別には絶対黙っておきながら、
日本での差別反対とか、参政権をよこせとか言う連中を、俺は絶対に信用できない!」
小林よしのりと一緒にシンポジウムに参加し、靖国神社肯定論をぶっていたこともあったっけ。
ただ、人間は複雑なもので、靖国問題から予想されるスタンスとは異なり、小泉・安倍の流れは強く批判、それが民主応援になった。
このときは「世襲批判」を前面に打ち出して「親の力でえらくなったやつには・・・」的な批判をしていたが、鳩山首相のおこづかいの話が出てきた今では微妙に封印も必要かも(笑)
また、歴史観でいえば西尾幹二との対談が組まれ、このとき朝鮮半島から日本が受けた文化的影響・日韓の文化の差についての見解が両者で大きく異なったことから、「つくる会」の流れとは距離をおくようになっていたはずだ(武道通信より)。
ああそうそう、各社の社会部は「武道通信」のバックナンバーもそろえておくといいですよ。
そのへんのキーワードで検索していたら、鈴木邦男氏の文章がひっかかった。「安生洋二に殴られたケガは大丈夫ですか?」というくだりに時代を感じるなーー。
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/2207/shuchou024.html