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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

ヤングアニマル二題。「ホーリーランド」の森恒二新連載と重野なおき「信長の忍び」

森恒二が新連載。

http://www.golgo31.net/
によると、森恒二の新連載は孤島サバイバルもの?なんだろうかしら。
http://www.muhyojo.com/magazine/Hakusensya/Biweekly-Young-Animal-0810-21/T-2.php

タイトルが筋肉少女帯っぽいし(笑)
かなり暗い感じになるかも。サバイバル系の話といえば、前向きなロビンソン・クルーソーみたいなのもあるけど、逆に孤立した環境でドロドロとした人間関係や殺伐とした闘争が起きることを描いたものがあるよね。
蝿の王」に始まり、漂流教室やらなにやら。

また個人的にはサバイバル技術のうんちくが、森節で語られるかもしれないというのが一番の興味。

「一般的には、もやい結びが
一番しっかりした結び方だと
思うかもしれない!
しかし!ひとつの欠陥がある。
それは・・・」

そもそも森氏は「それまで鳴かず飛ばずだったが、自分の体験で描ける作品(森氏の場合はストリートファイトのこと(笑))を描き始めたらそれが大人気となり、長期連載となった」というタイプ。
その経験という貯金を使った後、果たして素の実力でどれだけ勝負できるのかはまだ未知数なんだよな。
まあ、こういう鬱的な迷いというのも自己の体験に投影があるというし、個人的には「森株」は買いだと思っています。

重野なおき信長の忍び

四コマ漫画というのは二束三文的なしろものもそりゃかなり多いが、雑誌の看板を張っているようなやつらはやっぱり才能があることも多い。といっても専門誌は基本的に読まないので、メジャーな一般漫画誌に登場して初めて才能を知るようなことも多い。
重野なおきヤングアニマルで、現在の作品の前に連載していた刑事もの4コマ「のの美捜査中!」は、やはり一定水準をつねに維持した上質のものだった。

で、今連載が始まった「信長の忍び」だが、ギャグの質的には、前作と同水準を維持している一方、とび抜けて面白くなったわけでもない。ただ、感じるんだよ同類的に。歴史マニアの影というかニオイがさ(笑)。
たんに有名な戦国武将ものとして信長にしました、ということじゃなくて、どうもガチで歴史好き、歴史に詳しい気がしたのだ。
で調べてみたらやっぱりこうだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E9%87%8E%E3%81%AA%E3%81%8A%E3%81%8D
「デビュー前は教師を目指していたことから、中学校社会科・高等学校公民科一種教員免許状を所有している。」


で、面白かったのはいま出ている号?で、「桶狭間」が終わったのだが、最期を迎えた今川義元がこう叫ぶ。


歴史はわしを、油断した愚将と記録するのだろうな・・・。
ちがーう!わしは愚かでないし、油断もしなかった!
ただ、運が悪かっただけじゃー!!


いや、どうも最近の研究では実際そうらしい。
桶狭間(田楽狭間)合戦は地形なども勘案して考えると、織田信長が戦略的天才を発揮して本陣を迂回奇襲したとか、嵐を利用したとか情報力とかはすべて後付けの講釈講談で、
「理由はよくわからないんだが、二つの軍が衝突したら織田軍は今川の本隊にどんぴしゃ遭遇、少数のほうが勝利し、相手の総大将もピンポイントで戦死しちゃった」ぐらいのほうがまだ説明がつく、というような、説明になってないような説明しかない、というのが最近の学説なのだ。

いやーウィキペの戦国時代関係の記述は無駄に充実しているなあ。二つの意見がある時は、論争もあっついし。
桶狭間の戦い
出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%B6%E7%8B%AD%E9%96%93%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84


それに少なくとも今川義元は他の合戦や領国経営など、その才覚と器を証明するような記録はたくさんあり、その英雄を「ジャイアントキリング」(最近この言葉を使いたい)したからこそ織田のうつけの名が、天下に鳴り響いたのだ。
だが、まだ大方の一般イメージとしては、とくにギャグで書くなら義元はマヌケキャラのほうが通りがよかったろう。
その義元に、ああ叫ばせるところに重野なおきのこだわりを感じた。

だからこの後も、けっこう隠れた薀蓄というか史観が入ってくると思うのだが、そうするとこの「信長の忍び」の主人公であるくの一は伊賀出身。天正の伊賀攻め、信長戦争の中でもかなり凄惨さでは上位の殲滅・破壊を行ったこのエピソードで、かなりシリアス要素も入ってくるかもしれない。
まあ、そこまで連載が続く保証も無いのだが(笑)。