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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

駆け引き・陰謀・戦略・裏切りのゲーム化は可能か?伊集院光DVDから(てれびのスキマより・その2)

http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/20081022から
伊集院光の証言

・・・番組の企画を考える時、自分の中で重要なのは「ルール作り」そして「どういう顔を撮りたいか」。だからそれに向けて「どういうルールがあるとその顔が出やすいか」みたいなことを考えましたね

何度かこのブログでも書いたと思うけど、90年代以降にマンガの中で、ハラハラドキドキさせ「ああ、来週どうなるんだろう?待ちきれないや」と思わせるものの上位は大多数が、
「作中で詳細な『ゲームのルール』を取り決め、そのルールの中で必死に真剣勝負を行う」
というスタイルのもので占められると思う。
ハンター×ハンター
ジョジョの奇妙な冒険(特に第三部以降)
カイジ」など一連の福本和行漫画
デスノート
などなど。



で、実際にみないでブログの紹介文だけで言うのもなんだが、漫画読みでもある伊集院光がおもしれーことをやっている。

・・・これを具現化した企画が「伊集院光のばんぐみのでぃーぶいでぃー vol.1」に収録されている「真剣じゃんけん」*1だ。

これは無名の7人の若手芸人が、負けたら1ヶ月間番組に出られないというペナルティを科せられるというルールで、3時間後に一発勝負のじゃんけんを行うというもの。

じゃんけんが始まるまでの間のドロドロとした心理戦、駆け引きを描いている。

表向き、全員あいこという話でまとまっているものの裏切りへの疑心暗鬼や駆け引き、そして伊集院の意地悪な口出しが複雑に絡み合っていく。


運賦天賦が当たり前の「ジャンケン」に重い意味を持たせ、そこでさらに複雑な心理戦や駆け引きを行う・・・となれば「カイジ」の希望の船編、限定ジャンケンを思い出さないわけにはいかない(もちろん、パクリがどうとかそういうことを言っているわけでは全然ない。為念)

伊集院だって先刻カイジについては、どの類似も相似も承知だろう。


それより(見てないでいうのもなんだが)カメラという「神の視点」、Aの動きもBの動きも分かる地点から、相互のやり取りや駆け引き、計算を見ていたらそりゃ面白そうだ。

これでガラリと、またさらにうろ覚えの知識でいうのだが、
コンピューターゲームが隆盛になる前のRPG・・・テーブルトークゲームの一環として「ディプロマシー」というゲームがあった(ある)と、子供時代に聞いたことがある。
うろ覚えというか、その紹介文自体がすごく短いものだったのだが、ある一室に集まってA国B国C国D国・・・・がいろいろと駆け引きし、時には戦争となる。
で、「秘密交渉」の時間があり、この時は2国や3国で別の部屋に行き交渉する。
そこで秘密同盟を結んだりなんなりし、突然一気に共同で一国に攻め入るようなこともあり得る・・・、らしい。
何しろ限定された情報を元に子供が妄想を膨らませたので、実際のゲームより脳内では何倍も面白くなっている(笑)こともありえる。
このご時世、ネット検索すればこのゲームの正体、詳細も分かるのだろうがあえて探さない。


ただ、こういうむき出しの「駆け引き」「交渉」「裏切り」というのは、ひょっとして実に面白いものなのではないか?と。
そして「当事者として、自分の意図や戦略は分かるが、相手の真意はわからない」という立場も面白いが、上に書いたように「両方の意図や戦略を上からすべて覗いた状態で、さて次はどうなるかなーと楽しむ」というのも別の興奮、面白さを生むんじゃないか。


というか、日本で数百年、全エンターテインメントの中でトップ中のトップ人気だった「三国志」ってそういう楽しみ方じゃなかった?派手な戦争・戦闘、豪傑の一騎打ちや軍事作戦としての「戦術」以上に、三国が絡み合った「外交・大戦略・政略・陰謀」のほうが好きじゃなかった?少なくとも僕は後者のほうが好きだったな。


これを一種、擬似的にシミュレートさせた番組を作ったら、そりゃ面白いような気がする。
アメリカで大人気で、日本では大コケした「サバイバー」にもこういう部分はあったようだが、ちょっとその部分をもっと蒸留し、煮詰めてピュア化すれば面白かったんじゃないか。
というか解説を聞く限りでは、伊集院のこのジャンケンも一種のリアリティ・ショーだね。


さらにこの柳の下には、まだ何匹かドジョウがいるような気がする。


いまは、オンラインゲームが発展しているから、テレビゲーム(パソコンゲーム)の中でもこういう種類のものを作れるだろうね。これはさすがにまだ、コンピューターのアルゴリズムでは相手は務まらないだろう。
私はゲームに疎いので、この種のオンライン?ゲームがで既に名作ができていたら教えてください。


ゲーム理論」も

私はこの理論を高坂正堯の外交史解説本で初めて知ったのだが、高尚かつ数学的に精緻な議論ではなく、おもしろいゲームとして興味を持ちました。
一番単純なのが「囚人のジレンマ」だそうですね。はてなキーワードあるかな?
おお有った。こういうゲームだ。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%bc%fc%bf%cd%a4%ce%a5%b8%a5%ec%a5%f3%a5%de


一通り書いたので、初めて「ディプロマシー ゲーム」で検索してみました。

あっさり見つかりました(笑)。こんなゲームだったのか。

ウィキペディアの「ディプロマシー」

http://www.geocities.co.jp/Playtown-King/1903/diplomacy.html

http://www.rose.sannet.ne.jp/sioda/game/revue/Diplomacy.htm


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kikori2660

>駆け引きゲーム
人狼」なんかが有名ですね。伊集院もラジオ番組で紹介した事があります。
これをモデルにしたTV番組もありました(2、3年前ぐらい?)。