INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

香山リカさんが筑紫哲也「愛国心特集」のトリ。

昨日はロッテ優勝とかがあって時間がずれたりとあまり興味を惹かなくなってるのだが、最後はやっぱり香山リカさん。ひねり無しのストレート。


香山”インチキ”リカ氏はプロレスファン、しかも全日四天王プロレスを高く評価しており、また斎藤文彦氏とも親しいのであまり批判はしたくないのだが(嘘)、一にも二にも言いたいのは、「本当に学問的な厳密さをもって、社会を”分析”してるんですか?」と。


たとえば、彼女自身だけのことを考えれば、間違いなく仕事を増やした大ホームランであった「ぷちナショナリズム症候群」(これへの批判は浅羽通明ナショナリズム」でも述べられている)があり、それを受けて福田和也香山リカの対論集である「『愛国』問答」が出た。

これは何よりかにより、福田和也の「あとがき」が「ふつう対談は料理屋でやるか、終わったあと『ぜひご会食を』となるのに、対談の場所は会議室で、終わったらそのまま解散だった(大意)」という恨みつらみだけ書いているというところが読みどころの奇書。

なのだが、この中で、彼女はこう仰られている。

香山  私、すごく単純に高IQの人は左なんだろうと思い込んでいたんです。それが最近、『声に出して読みたい日本語』(草思社)の斎藤孝さんみたいに、たぶん高IQなのに右っぽい人が増えてきた気がして、すごくびっくりしているんですけど。(P63-64)

先生、俺のほうがびっくりしたよ(笑)。精神科医神戸芸術工科大学デザイン学科助教授として、ある程度の専門知識を持ち、複数のナショナリズムに関する著作をものしたお方が、「IQ=イデオロギー決定論」をずっと信奉してらっしゃったということである。

たとえば「学籍」や「階層」によってイデオロギーへの親和性というのは変わる部分はあるかもしれない。しかしそれと「IQ」はまったく違うからね(そもそも精神科医なら「IQ」それ自体の信頼性にも一言あってもいいとも思うが、それは一応置く)。女性は格闘技を嫌う本能がある、と主張したフロオラン某氏にもまさるとも劣らないラディカルなご主張だ。ついでにいうと、「ぷちナショ」でもなんでも、日本の右傾化をうれいてらっしゃるから、たぶん「左」なのだろう。つまり「私は高IQ!」とのご主張なわけである(笑)ま、とにかく我が子のIQ上昇のために、ぜひ一家に一冊・週刊金曜日(CM)。


しかしながら、いかに奇矯な論説であろうと、それに対してデータを提示し、あくまで主張するのならそのデータをじっくり比較検討し、賛否を問うてもいいと思う。というか個人的には、この種の「PC的に許されないと思われそうな説が、統計や史料、科学的実験で裏付けられてしまう」というのは嫌いではないのである。


しかし、残念ながら・・・実は香山さん、とある半公的な女性団体の会合に講演者として呼ばれた際、私Gryphonに直接この「高IQの人は左」説の根拠を聞かれ「つい、うっかり言ってしまった(大意)」と妄言を認め撤回されたのである(笑)。
この本が出た2003年(たしか秋。)の、某Nホールでの講演。ゲーム脳も一緒にお尋ねしましたな。もし、こんどどこぞの講演会で質問の機会があったら、同様に彼女の「高IQ=左」説をもう一回訊いてみればよろしい。撤回してるはずだから。


本当なら差別者、偏見者、ファシストマッドサイエンティスト・・呼ばわりがこの一言で十分可能なのだが、まあここは「うっかり柔君」ならぬ「うっかり香山さん」だったという一幕でした。