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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

イタリアと比例代表制

朝日新聞10/10が報じたのだが、イタリアでベルルスコーニ政権が小選挙区比例代表制の併用を昔のような完全比例代表制度に戻すことを目指しているという。
野党は「お手盛りだ」「与党に有利に動くのは確実」と反対しているのという。
なんでも、現在は下院315のうち、75%が小選挙区、25%が比例代表だが、これを以前のような完全比例代表に戻す。
ただし、旧制度は「2%以上4%未満」の政党は議席は与えず政党連合への得票と見なす。
これがミニ党(2%以下)の多い野党の議席を減らすほか、4%以下の与党連合「北部同盟」(北イタリアの分離独立を主張する地域政党。イタリア版新党大地・・・いやいや、あそこは北部が豊かなのだから「東京党」があるようなものか)の離脱を自重させる作用があるという。

・・・いや、笑っちゃったのは別にこの議論じゃあねえよ。
日本で今回の選挙結果を受け、あるいは以前から「小選挙区制は民意を反映していない」として比例代表制に、倫理的な優位性があるかのように主張していた人たちがいたなあ、ということ(石川真澄氏なんかもそれに近い話をしていた)。
愛川欽也氏なんかはパックイン・ジャーナルでは中選挙区制復活を提唱していて、その理由が「日本は西洋と違って民主主義が成熟してないから」だったもんな。

戦後イタリアだって、いい加減な政治では相当なもんだったと思うが。
ようは、どんな選挙制度も与党に有利なこともあれば野党に有利なこともあるってだけのことだし、とくに小選挙区は風向きが変われば、壊滅的に与党が惨敗、野党が地すべりの大勝となることだってある。
それでも原理主義として比例代表(または中選挙区)が本道、小選挙区が邪道、といい続ければ別にいいのだが、本当にそういってくれるのかよ。