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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

毎日新聞・上村幸治特派員

一度紹介した 毎日新聞「発信箱」。短文コラムなのだが、ここで「ん?面白いな」と思った記者の記事を、その後の紙面で追っていける(毎日は原則署名記事だ)という「品定め」の場所でもある。

http://www.mainichi-msn.co.jp/column/hassinbako/archive/news/2005/03/20050310ddm002070172000c.html

発信箱:
疑惑=上村幸治
 もしも私が「中国の女性記者は美人が多い」などと書こうものなら、きっと指弾されるだろう。フェミニストから「女性を容姿で判断するのか」と攻撃されるに違いない。しかし、あの中国国営通信社新華社のインターネット版「新華網」は違うらしい。

 「美麗的女記者」という欄を作って、全国人民代表大会を取材する美人記者の写真を並べたのである。彼らはどうも四川テレビ局の女性記者がお気に入りらしく、真っ赤なスーツのこの記者の写真がとくに目立つ。なんだか、日本の写真週刊誌みたいだ。

 つけ加えると、この欄に日本人の女性記者の写真は出ていない。過去の歴史が影響しているのか、他に原因があるのかわからないが、恐ろしいから彼女たちの感想は聞けないでいる。

 先日、上海の繁華街を歩いていたら、おばさんが私を見てうれしそうに手招きした。見るとそこは、かつらの店だった。多少傷ついたが「ふざけるな」と怒鳴ったりはしなかった。

 「気を使ってくれてありがとう」とまではいわなかったが、笑って手を振り返した自分をほめてあげたい。

 それにしても、全人代に出てくる中国の指導者は、そろって髪が黒々として、しかも不自然に盛り上がっている。年齢を考えるとかなり奇妙だ。かりに指導者たちが見栄えを気にしてかつらをかぶっているなら、ニュースである。

 新華網がもし、彼らの「疑惑」も写真集で特集してくれたら、私はジャーナリストとして(決して私怨(しえん)ではなく)、彼らの勇気をたたえたいと思う。(中国総局)

毎日新聞 2005年3月10日 東京朝刊

1、おやっと目を惹く、小さな意外なトピック 2、身内をからかった、軽い自虐ネタ 3、さらに自分を戯画化した自虐ネタ 4、そこから政治などの大きな話につなげ 5、皮肉と風刺でしめる

という、コラムの典型のような良い文章だ。
実は、今回の一連の全人代に関する論評・分析記事を読んでみると分かるのだが、その秘密主義や結局は独裁追認の装飾機関でしかない実体を、ある意味産経以上に伝えているのはこの上村幸治氏ではないか、ひょとして古森義久が中国を去った後、最大の逸材は彼ではないか?
もう少し、この人が−−例えば、保守言論界の側からでも−−注目を浴びていい。

おっと検索したら、既に注目しているブログもある
http://blog.livedoor.jp/mumur/archives/13124326.html


他の上村氏の記事
「理系中国という誤解」
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20050224k0000m070143000c.html


反日チルドレン」(原文はないのでキャッシュで)
http://66.102.7.104/search?q=cache:ZTsaoqQ8Xj4J:www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20050113k0000m070160000c.html+%E4%B8%8A%E6%9D%91%E5%B9%B8%E6%B2%BB&hl=ja


「:戦後60年 日本の対中姿勢」(転載)
http://k-mokuson.at.webry.info/200501/article_22.html