温故知新というやつで、ひねリンが当時の現地の空気を吸いながら、もっとも勢いがあったころのWWE(当時は「WWF」)がこの未曾有の危機にどう対応したか?を迫真のレポートにまとめた文章を紹介したい。
大統領選を通じて「アメリカは決して新聞、活字、知識人が世論を動かす社会ではない。ラジオ、映画、テレビ、スポーツ、音楽・・・の大衆文化がキーを握っている」という認識は浸透したようだ。
ならナンバーワン・スポーツエンターテインメントを決して無視してはいけないはずだ。
というわけで、できれば町山智浩ブログのファンにこそ、これを読んで欲しい
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緊急レポート:The show must go on...テロから二日。
WWF、SMACKDOWNライブを敢行!
http://www.kansenki.net/report/01/0913wwf_hine.html
例の11日(火曜)に起きた全世界を震撼させたテロ事件で、さすがに当日予定されていたSMACKDOWNの収録を見送り、選手を待機させていたWWF。多くのイベントが自粛を決めるなか、WWFは13日の木曜日にSMACKDOWNのをライブを敢行しました(なお、同じく当日に放送される予定のTough enough は延期)。プレスリリースでは、リンダ・マクマーンの名で以下のようなコメントが出されました。
「ヒューストンの官吏の人々と話し合った結果、我々は興行を行うべきだと決定しました。我々は、『この野蛮なテロ行為が過ぎた今、アメリカ国民は普段の日常に戻ろう』という、ブッシュ大統領やその他の指導者達の呼び掛けを支援するために興行を行います。木曜夜のWWFSMACKDOWNはアメリカ国民の日常の一つだからです。今週のWWFSMACKDOWNは普段とはちがうフォーマットとし、特別に、このひどい悲劇の間にも明るく輝いたアメリカ国民と我々の民主主義の魂に捧げることになります。」・・・
当時、彼がこの文章を書いたことは、貴重な我々の財産になった。
ひねリンさんも3年目の区切りに、自分のブログにこのアドレスだけ
でも掲載して未読の方に知らせることを提案したい。
http://hinerin.blogspot.com/
観戦記ネットも、ネット上では非常に長い伝統と投稿量があるから、古い観戦記の傑作を普通のファンが目にする機会は減ってるんじゃないかな。
なにか、リバイバル上映的なコーナーや企画を考えると面白いかも。
読んでみると、あの時「悪のオーナー」ビンス・マクマホンも、こんなかっこいいこと言ってた。
ブッシュにまさるとも劣らないかも。
「今夜、アメリカの魂はここ、テキサス州ヒューストンに生きている!(大歓声) このアリーナにいるみんな、世界中でテレビを観ている視聴者達のために、我々は、 この火曜日のNYとDCでのテロ行為の被害者、被害者の家族友人達に、哀悼の念を 捧げたい。我々の国の指導者達は、我々に日常、アメリカの日常に戻れと言って いる。我々の憲法で定められた権利を行使せよと言っている。そして私はこれが、 あの火曜日の悲劇以来初めての、この規模での人々の集まりだと思う。大切なのは、 われわれのこの集まりがテロリズムに送るメッセージだ。それは単純に『我々は、 恐怖に怯えながら暮らしたりしない!』ということだ。ヒューストンの人々は恐れ ない。テキサスの人々は恐れない。そして、アメリカ国民は恐れない・・・・・」