INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

大物スパイ「徐勝」について。

6/30からの続き。

赤旗記者で、金芝河の訳者としても名高い萩原遼氏が書いた「拉致と核と餓死の国 北朝鮮」(文春新書)に、町山智浩氏がその虚飾を暴いた徐勝氏についての記述がある。萩原氏は、なんと直接徐勝氏と面識があったのだよ。

私が徐勝のことを知ったのは彼の逮捕事件の直後、彼の通う東京教育大(現在の筑波大)で救援組織が結成されたときである。たまたまわたしの妻が同じ大学の大学院に通っていたので、なんとなく徐勝のことも耳にしていた。救援グループの日本人学生に大きなショックを与えたのは、徐勝が工作船に乗って北朝鮮に行き、そこで教育をうけ工作任務を与えられたことを韓国での公判廷で認めたことであったという。
(略)
ところが朝鮮総連や総連系の在日朝鮮人の人権擁護組織などは、北の工作員の事実などおくびにもださず、祖国で学びたいという在日の純粋な学生にスパイのぬれ衣を着せて逮捕し、残忍な拷問と長期刑を加えた---と言っている。


ここに大きな欺瞞がある。北朝鮮朝鮮総連には、南朝鮮革命のための工作員を韓国に浸透させるはっきりとした意図と政策があり、その一人に選ばれたのが徐勝君だった。この事実をひた隠しにするのは、工作船が自由に日本と北朝鮮を往復している事実を知られたくないのか、あるいは南朝鮮革命の基地に日本を使っていることがばれて、日本政府や在日朝鮮人にまずい結果をもたらすと考えたのであろうか。


しかしもう、こんな稚拙な芝居はやめるべきだ。何も知らない日本人や在日を一時はだませても、いつまでもだましおおせるものではない。

罪なき他国民を拉致し、三百万もの自国民を餓死させた独裁者、金正日。彼はなぜ、超大国アメリカを敵に回してまで核開発に固執するのか―危機を演出して国内の惨状から民衆の目をそらし、瀬戸際の恫喝で日米韓を手玉にとるその政治手法を暴いた上で、日朝首脳会談平壌宣言以降の動向を分析、安易に北と妥協することに警鐘を鳴らす。少年時代から朝鮮の人々と友情を育み、日朝両国の将来を真剣に思うからこそ発することができるメッセージ。

あー、スキャナー使わずにこれだけ手で打つのもけっこう大変なんだよ(笑)。

もう、徐勝氏なんてすっかり過去の人物やんけ、というのも事実なんだが、宝島30時代にウェイン町山がかつて対峙していたのはこんな男だった、という資料として、町山ファンはここにリンクを張ってほしい。コピペも可・・・。って萩原氏の文章を、俺が許可してどうするよ(笑)。

ま、とにかく町山ブログの読者を呼び込む一助にはなろう。