INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

2.7パンクラス。近藤有己の試合。時代は終わるか、もう少しだけ続くか。

http://www.pancrase.co.jp/tour/2010/0207/index.html
自分は仕事の都合により行けないが、いいカードがそろった。約2倍の年齢差がある(笑)伊藤崇文vs山田哲也、ベテラン対決&もれなく坂本社長とのバックステージ抗争がついてくる(笑)KEI山宮は久松勇二と対戦。川原誠也vs赤井太志朗もあれば、ローブローで消化不良となったABとISAOの対戦もある・・・。

だが、究極的にはこのカードだ。

メインイベント ミドル級 暫定キング・オブ・パンクラス タイトルマッチ 5分3ラウンド
暫定王者
近藤有己(パンクラスism) vs 佐藤豪則 (Laughter7)


近藤×佐藤による暫定タイトルマッチが決定!
約1年ぶりの復帰から1勝1分の近藤と、現王者・金井に勝利経験があり、前王者・竹内とドローだった佐藤。
近藤が現王者・金井との8年ぶりのパンクラスism同門対決(2002年2月17日大阪・梅田ステラホール 窪田幸生vs渡辺大介 結果ドロー)を決めるのか? それとも佐藤が暫定王者として金井と統一戦を行うのか?
結果が2010年のパンクラスを大きく左右するタイトルマッチ!

「2010年のパンクラスを左右する」と同時に、「10年のトップ・コンテンダーとしての近藤有己の歴史を終わらせる」試合となるかどうかでもある。
近藤が日本の総合格闘技史の中に登場するのは、まだ素手エスケープルールでの試合で実績を上げて第1試合に抜擢された「コロシアム2000」。ここで”ヒクソンの弟子”に秒殺Ko勝利し、同日のメインで乾杯した船木誠勝から引き継ぐような形で歴史は始まった。
そして時々ポカしたり、逆に驚きの勝利をあげたりして、以前北岡悟が言ったように、10年、パンクラスの選手全員を食わせてきた。

だが、ここ数年はレコードを見るまでもなく、その地盤沈下ぶりは著しい。
それはキャリア・もしくは年齢でほぼ同じようなジェネレーションに位置する選手と比べても明らかだろう。郷野聡寛桜井”マッハ”速人は今でも相当な地位にいるし、桜庭和志だってこの前ゼルグ弁慶から勝利をもぎ取った。その桜庭に田村潔司は勝っている。吉田秀彦石井慧を退け、その吉田に菊田早苗は勝利し、あとはいろいろノンキに(笑)。もっとも報われない金原弘光だって、最近は桜井隆多とドローだった。相手の桜井も合わせて、立派なもんじゃん。佐藤ルミナだってがんばってるし。

それなりに、彼らは最近でもトロフィーを持っている。だが最近の近藤にはこれに相当するものはない。
長期休養からの復帰後の2試合は、そういうものからとてもかけ離れている。


だが、階級全体をパンクラスが変更したときの名残で持っている、暫定王者のベルトが、近藤の唯一の資産である。本当だったら竹内出という、だれからも文句を言われない「現実」の壁があって、この二人の対戦が個人的な希望だったのだが、まあ流れ自体には文句は無いので、佐藤豪則という、その竹内とドローだった選手でも文句は無い。
はっきりいって、前回2試合までの近藤だったら、もうここで佐藤によって敗れて、ベルトが統一されて・・・・近藤の上位につながる資産がすべて無くなったほうがすっきりすると思う。そして人事異動で「伊藤(崇文)君、また君と同じ部署になったよ、これからよろしく」てなもんだ(笑)。いや、伊藤崇文的なポジションの近藤、面白いですよ。それはそれで見に行きますよ。繰り返すが、そのほうがよほどすっきりするというか。


逆に勝てば、それはそれで問題なく、パンクラスの中では今の地位にいていいことの証明だし、次は金井一朗との同門対決で文句なし。
で、佐藤の所属ジム的に、「桜庭和志の相手」というラインも(SRCとの関係次第だが・・・)ありかなぁと。いやだってルビン・ウィリアムスよりはいいじゃないか(笑)。桜庭の相手選びって実はなかなか難しい感じもあるでしょ。そんな夢を見つつ、まずは近藤vs佐藤という、何かしらの”決着”が確実につく試合を待ちたい。

うわあ長文になった。

藤子不二雄(コンビとして!)の「二人で少年漫画ばかり描いてきた」が復刊!

したのさ。
http://d.hatena.ne.jp/koikesan/20100129

・・・・・・今月、日本図書センター人間の記録シリーズの1冊として、長らく絶版状態だった藤子不二雄先生の自叙伝『二人で少年漫画ばかり描いてきた』(2010年1月25日第1刷発行、1800円+税)が復刊されました・・・

人間の記録 171」というなんとも味気ないタイトルになったのは正直がっくりで、売り上げにも響かないかと心配だが、だからこそカネと太鼓で宣伝しなければならない。


いや、ホントは宣伝したくねぇんだよ。なぜならいま手元にあるわけじゃないが、文春文庫になったコレの旧刊を持っているからさ俺は(笑)。古書価値あがりまくりだったろうに。
でも、非常に軽妙な文章で、まだ初読のころは子供だったけど、スラスラスイと読むことができた。たしか7割か8割をA氏、2割ぐらいをF氏が書いていて、「これは普段の口数と同じ」「テレビでもクイズ番組とかには僕(A)が出て、『彼(F)は仕事専門、僕は遊び専門」と言っている」などと正当化していたはず(笑)。

藤子不二雄のストーリーで”伝説”になっているものの多くは、まんが道以外に、この本がそもそもの出展となっていたと思う。
新宝島」を読んで「まるで映画だ!こんな構図はみたことない!動いているようだ!」と驚いたり、トキワ荘寺田ヒロオさんや多士済々とチューダーのんだり悪戯したり映画を撮ったりしたりもそうだ。あと、有名どころでは、つのだじろうが「なぜ貴兄らはいつも馬鹿ばなしばかりで、漫画を真剣に研究しないのか?」と毛筆に巻紙で詰問状を送り、あわてた新漫画党の面々が・・・とか、それもすべて再構成されている。


また、オバケのQ太郎の「Q」が、「オバケの■太郎」まで決まり、あらゆる文字を当てはめてもしっくりこない。悩んでいたとき、安倍公房の小説を読んでいたらその活字が急に目に飛び込んできて

「ムムッ、コレダナ!」
と、一発で決まったという話なんかも面白い。


そして逆に、悪夢のような伝説である
「年末に仕事が一段落して、正月は実家に仕事を持ち帰ってやってみるか・・・と帰省したら、二人とも田舎で燃え尽きてしまい、仕事が遅れに遅れ、原稿に穴を開けてしまって全社一斉に干される」
という、あの話。
あの話を、当事者の回想できくと、ノンキな中にもおっそろしいホラーですよ。
私、あれがけっこうトラウマになって、仕事をぎりぎりまで引っ張るというのを比較的好まないようになったもの(笑)。

そして「漫画家が締め切りをやぶって連載を落とすって相当ひどいことなんだなぁ。それをやったら作家はおしまいなんだなぁ」という、事実と異なる思い込みをさせられることになった。この迷信が自分の中で打破されるのは、富樫某の出現まで待たねばならない(笑)。



・・・・・・・・・このへん、全部記憶だよりだが、何しろ何十回と読んだのだ、任せろ。


ああ、あれもあったな。若手が「会社ごっこ」としてスタジオ・ゼロを立ち上げる話。
まるでサラ・イイネスの「誰も寝てはならぬ」のような、ゆるい部活動クラブのような会社。
これも伝説の「鉄腕アトムの製作を引き受けてみんなでアニメ原画を描いたら、みんな個性が強すぎて藤子アトム、石森アトム、赤塚アトムが飛び交う怪作になったでござる」のことも描かれている。
数年前、行方不明だったこのフィルムが見つかったという報道があったような。
ちなみに、手塚は二度とスタジオゼロに仕事は頼まなかったという(笑)


あと、怪獣ファンには
東宝ゴジラ映画の怪獣シーンを切り貼りし、オリジナルストーリーの連続怪獣TVドラマをつくる」という企画・シナリオをスタジオゼロが引き受け、実現寸前まで行った・・・・という話が興味深かったな。
実現すればウルトラシリーズの登場より早かったとか。


そして、泣かせるのがドラえもんの登場前史だ。
実は漫画史的には、F、Aとも一番重要ではないかといわれているブラックユーモア、SF短編の多くがドラえもんの前に描かれている(らしい)。

今でも多くの読者を持つ、これらの作品は本当に傑作であり、本人も楽しんで書いていたが、少年読者が「子供漫画を先生が描いてくれないのでさびしいです」と手紙を出し、衝撃を受ける。
そして二人は、ふたたび少年漫画に力を入れ始め、そしてドラえもんが・・・となる。


こういう自伝的ノンフィクション文学ーーとくに青春期や一代記・・をものすときには、どうしても「奥の細道」がそうであったように、判りやすくするための再構成というのがほどこされるし、書きたくないこと、当時は笑い飛ばせないようなこともあったろう。
だが、それらの検証はのちの専門家に任せるとして、とりあえずはこの美しくもユーモラスな青春物語を楽しんでほしい。

というか、一種の必須文献、基礎文献である。

とうぜん、こちらも一緒に。

まんが道 (1) (中公文庫―コミック版)

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まんが道 Vol.1 [DVD]

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まんが道 Vol.2 青春編 [DVD]

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ブルカ問題続報 夫が妻に着用強制→夫にフランス国籍与えず

ブルカ強制で国籍与えず 仏、政教分離原則に違反

 【パリ共同】フランスのベッソン移民相は2日声明を発表し、フランス人妻に「ブルカ」などイスラム教徒女性の全身を覆う衣装を着るよう強制した外国人男性に対して、「政教分離原則に違反する」などとしてフランス国籍の付与を拒否したことを明らかにした。
(略)
移民相は、男性が妻にイスラム教の衣装を着るよう強制し、顔をさらした状態での外出も禁じていたことを問題視。「政教分離原則と男女の平等原則を踏みにじった」などと述べた。

 フランスでは2008年、同様の衣装の着用を自ら主張したモロッコ人女性に国籍付与を拒否したことがあるが、今回のようなケースは初めてとみられる(略)

妻に強制というような新たなファクターが出てくると、ただでさえ複雑な問題はさらに複雑になるか。

ゆうきまさみ・荒川弘の「SF復興軍北海道漫画師団」の対談があった

ちょっと、はてなポイント稼ぎに人力検索に出向いて調べものをしてた(詳細は複雑ゆえはぶく)ついでに見つけた。
こんなんあったんだなあ。両方とも好きな作家であり、本人ともに「語れる作家」なので興味深そうだ。
ここにメモして、あとで読む。
http://spi-net.jp/monthly_taidan/index.html
http://spi-net.jp/monthly_taidan/index2.html