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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

”PRIDEの怪人”百瀬博教氏逝去。郷野聡寛の拳負傷は深刻。

どこも、PRIDEとの関係は書いているね。
亡くなった状況では、この記事が生々しい。

http://www.jiji.com/jc/c?g=obt_30&k=2008012800395

格闘技イベント「PRIDE」の仕掛け人として知られる作家の百瀬博教さん(67)が死亡していたことが28日、分かった。警視庁赤坂署は病気か事故とみて死因を調べている。
 調べによると、27日午前2時40分ごろ、東京都港区の百瀬さんの自宅で、知人が訪ねたところ、風呂の浴槽の中で意識を失っている百瀬さんを発見した。風呂は追い炊き式で、体が低温やけどで赤くなっており、救急搬送されたが、同日午後3時半ごろに死亡が確認された。
 百瀬さんのホームページによると、作家として「不良ノート」「プライドの怪人」などの著書があり、アントニオ猪木氏とも親交があった。「PRIDE」などの格闘技プロデューサーとして活躍していた。


生前の経歴は産経新聞が詳しい。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/080128/dst0801281030004-n1.htm

百瀬さんのホームページなどによると、百瀬さんは大学在学中に、用心棒をしていた高級ナイトクラブ「ニューラテンクォーター」で、故石原裕次郎氏と知り合い、用心棒を志願し交流を深めた。拳銃(けんじゅう)所持で服役した経験を持ち、作家として「不良ノート」(文芸春秋)などを出版。アントニオ猪木氏と親交があり、格闘プロデューサーとしても活躍した。

不思議な人だった、というしかない。経歴が経歴なんで、逆に何でもぼかして語ることで(PRIDEとのかかわり・・・うーん今は言えない、とか)逆にさまざまな幻想が膨らみ、また悪い方向、違法や暴力を連想させるような方向であっても、裏と表を行き来することを作家としてもプロデューサーとしても売りにしていたから、彼にとってはそれもひとつの力になっていた。

水道橋博士による百瀬小伝
http://blog.mf-davinci.com/suidobashi/archives/2004/11/post_4.html


こういう人が、今後出てくるか・・・いや出てはくるんだろうけど、ああいう形で公の認知、虚実の名を売れるかどうかはコンプライアンスかましき現在、相当難しいだろう。


「本人談」よりは、一流ジャーナリストの取材に応じる形で語って欲しいことがたくさんあったのだが、それは今は不可能に成った。バブルも、もうあんな形では戻ってこないだろうし。


また、実際に交流していた人にとっては相当な人間的魅力もあったみたいだね。こればかりは、本や映像では分からないのだろう。


なかなか実践できるかというと難しいのだが、彼が常日頃からいい、実践していた


「人との出会いに照れるな」
(有名人や才能ある人と交流する機会、チャンスがあったら、積極的にそういう機会に飛び込んでいけ。人脈をつくれ)


というのは広く通用する、正しい金言だろう。
私どもが「格闘ブロガー懇談会」を何度か開いているのも、ちょっと彼の影響が無いとはいえない。

どうか安らかに。


風呂の事故について

状況が状況だし、俺が住むのは必ずしも、まっとうな堅気の世界じゃないぜ、を売りにしていた作家が自然死では無い状態で亡くなったのだから憶測がたくさん出るのは、これはやむをえない。
それにこういう言い方は、言いっぱなしの決め付けで失礼かもしれないが、彼の生前のスタイルから言っても、もし本当に事故死なのに陰謀論などによって社会が大騒ぎしたら「してやったりだぜ」とほくそ笑むタイプだろう、と勝手に思う。


というか、社会通念に照らして
「午前二時すぎに知人が尋ねてきて」「風呂場にいた百瀬さんを発見」ってどういうことだろう?(鍵は掛かってなかったのか?)と、とりあえず詳細に関し「?」マークをつけても失礼とはいえないだろう。作家というのは昼夜逆転も多いからそういう話なのかもしれないが、週刊誌などの続報を待ちたい。


ただ、今のところはそれ以上に「お年寄りにとっては、(いや普通の人も)風呂場って超危険なんだよ!!」ということを声を大にして言いたいのであります。


ここはよくできている。
http://home.tokyo-gas.co.jp/benri/sumai2/lesson3_1.html

お風呂場の事故がとても多いことをご存知ですか?特に高齢者の場合、家庭内事故原因のトップにあげられ、何と入浴中に亡くなる方は年間14,000人にも上ります。安全で快適なお風呂を楽しむための入浴の仕方や、気配りのポイントをご紹介しましょう。


■お風呂場や脱衣室を暖かく
■シャワー給湯がおすすめ
■高齢者は、先に家族がお風呂に入り、適度に暖まっているお風呂場を使いましょう。冬場、一番湯に入るときは、お風呂場を暖めておきます。


2000年は、交通事故死者より風呂場の事故死者のほうが多かったそうです。(厚労省調べ)


人間はほんとに水深が10センチでも20センチでも、おぼれる時はおぼれる。湯船というのは火(高温)と水があるから、緊張感は本来は常に持っていなければいけない。

そして当然、脱衣して入るのだから、冬場は温度差が大敵。脱衣場を暖めておくのも、高齢者にとっては贅沢でもなんでもない、一種の危機管理です。この機会に,高齢者がいる家で脱衣場に暖房器具が無いところは見直しをしてほしい。

あと、追い炊き機能とかでも、一定温度で止まるような器具が現在は確か有ったはず。
そのへんもできる限り安全なものを。


高齢者だけでなく子どもの風呂場事故も。
http://homepage3.nifty.com/kodomoER/accident/bathacc.htm




【補足】はてなはリンク機能が充実しているので逆から辿ることができたが
この御仁が、こちらにリンクを貼って暴れているようですね。(たぶん格闘技版に偽グリフォンとして出てた人と同一人物) ※「なるひろ」名義以外の書き込みもあるようですが、その名義の人と同じ文章です。
「なるひろをなるひろと見抜けない人に、某巨大掲示板を使うのは難しい」ってやつでしょうか。まあ騙されてここに来た人も、これを縁に当ブログを見ていってください。

郷野の負傷は深刻だが・・・本人はまだやる気十分。

2年連続で同じ箇所ということで、
その部分の骨がちょっと弱くなっているらしく、
それで通常よりも時間が掛かるんだって。
(略)
更に怖いのは、
今回しっかりくっつかなかったら、
もうこの競技を続けていくことは難しくなってしまうだろうということ。
((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル
マジでちょっと怖いけど、
なってしまったものは仕方ない。


拳の負傷、やっぱり慢性的なものか。
これは沢木耕太郎の文章などで呼んだけど、複雑に進化を遂げた人間の手は「ノーマンズ・ランド」とも呼ばれ神経でも筋でも本当に精密かつ微妙なんだそうだ。
だから負傷後に直す(前と同様に戻す)のも大変だそう。
だからげんこつで人を殴るのは本来、人類の進化に反している(苦笑)。

前も書いたけど、他は完璧な才能があるのにこれで失われた人材も、格闘技の世界では枚挙にいとまがない。
あとは天と、医学と、郷野の頑張りに任せるしかない。これ以上はよそからでは何もできない。どうか秋にはいい結果となることを。

ブログ後半部分の、逆境になった時、自身の人間的な成長を実感する点も感動的だ。

バレンボイムの言葉・・・産経新聞「音楽の政治学」より

本日は時事ネタ小ネタの在庫一掃を予定していたのに、UFC出場している郷野のことを外国人に伝えたりで時間をとられ、逆に書ける内容が減少してあちゃあ。

ひとつだけ紹介ネタで埋めさせてください。
【音楽の政治学バレンボイムの“正論” パレスチナ
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/080126/mds0801261841002-n2.htm

 
イスラエルパレスチナ、ふたつの人々の運命は結びつけられている。軍事的解決はないのだ。私は今夜、ラマラの人々のためにピアノを弾きに来た」

 ドイツのベルリン州立歌劇場の音楽総監督、ダニエル・バレンボイム氏(65)は今月12日夜、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラで開いたピアノ・リサイタルでこう語り、大喝采を浴びた。

 著名なユダヤ系ピアニストで指揮者としても活躍する氏はイスラエル人でありながら、自国のパレスチナ占領政策を、「倫理的におぞましく、戦略的に誤っている」と痛烈に批判する。

 2004年、人々の友好に貢献した功績に与えられるイスラエルのヴォルフ賞を受賞したときのこと。氏は同国国会で行われた受賞演説でイスラエル独立宣言を読み上げ、こう続けた。

 「心の痛みを感じながら、皆さんに問いかけたい。征服と支配の立場が果たして、イスラエルの独立宣言にかなっているのか。他民族の原則的な権利を犠牲にすることが代償なら、ひとつの民族の独立に道理というものがあるのか。ユダヤ人の歴史は苦難と迫害に満ちているが、隣の民族の権利と苦難に冷淡であってよいのか」と。会場にはどよめきが広がった。

 氏はこうした信念を行動に移し、1999年には、イスラエルとアラブの若い演奏家で組織する「ウエスト・イースタン・ディバン・オーケストラ」を創設、毎夏、世界各地に演奏旅行し・・・・

この「音楽の政治学」は、我々があまりしらないアジアやアフリカの革命歌や民族歌を紹介していて、たいへん勉強になる(自分は革命歌マニアでもあるのだ)。前からネットにも掲載されていたが、産経は一覧の作り方が独特で、コラムにリンクを貼りにくい。


私は今ここを、はてなアンテナに登録しているのだがもっといい方法あるなら教えてください。この登録はお勧めします。
http://search.sankei.jp.msn.com/resultnews.aspx?q=%89%b9%8ay%82%cc%90%ad%8e%a1%8aw&cp=932


姉妹編の「食の政治学」も大変面白い。
戦時下で生まれた代用食、独裁者が好んだ料理、あの外交交渉の場で出た料理、亡命者が定着させた作物・・・食べ物に歴史あり。

食の政治学 (産経新聞社の本)

食の政治学 (産経新聞社の本)


補足。「イスラエルの独立宣言」(日本語訳)ってどこかで読めますかね。

ネットにあればいうことないが、この際、本でもかまわない。
ご存知の方がいたらご教示を。

次週「ダーウィンが来た」より。リアルスイミー

http://www.nhk.or.jp/darwin/program/index.html

メインの「土佐の池にすむクジラ」、というのも興味を引くが、真ん中当たりにある写真

イワシが群れて塊になった”フィッシュボール”


ほんとに固まりになって泳ぐのね。

スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし

スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし

スイミーは考えた。
いろいろ考えた。
うんと考えた。


なるほど、この名調子は夢枕獏・・…じゃなくて谷川俊太郎の翻訳だったか。
内容紹介
http://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=431

今検索のついでに発見してびっくり。スイミーは「みんなで力をあわせよう」ではなく「エリート(前衛)は先頭に立って大衆を導け」という話だった?

http://allabout.co.jp/children/ikujinow/closeup/CU20040511A/

作者が込めた真のメッセージとは? 名作絵本『スイミー』の真相



・・・このことから、「みんなで力を合わせれば何でもできるんだ」ということがテーマだと受け取られがちな『スイミー』、実は、作者レオニのメッセージは全く別のところにあるというのです。
(略)

・・・この『スイミー』を著す直前、作者レオニは成功の絶頂にあったアメリカでの名声を捨て、故国イタリアへと戻っています。

(略)
・・・レオニの芸術家としての生き方、それはスイミーが仲間を先導するときの言葉、
ぼくが、目に なろう
に集約されています。レオニは、人にはそれぞれの個性と役割があるということ、そして、芸術家として他の者が見えないものを見ることのできる人間がいるということを伝えたかったのです。

ソースがここには書いていないので本人がそう言ったのか、この人や他の学者の解釈なのかはしらないが、まあ仮に少数派の独自解釈だとしてもそれなりによくできた異説、偽史だと思う。