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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 報道、記録、文化のために

篠原健太(ウィッチウォッチ)は本物なんだが、やや『巧すぎる』んじゃないか、という話…全話無料公開中




ほかにもいろいろ例は挙げられるんだけど上のポストで挙げた2作にリンクを張っておこう。

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特に187話な。何度も書いて恐縮だが、「Fゲノム」…藤子・F・不二雄の遺伝子を、特に色濃く受け継いでおる漫画家といえば石黒正数椎名高志、そして篠原健太だ。

187話の魔法って、ぶっちゃけ似たドラえもんひみつ道具もある(ドンブラ粉)んだけど(笑)、そういう意味じゃなくってえ、ひみつ道具でもチンプイの科法でも、エスパー魔美の超能力でもいいんだが、そういう超自然的なパワーで、楽しいことがやれる!⇒でもそこで失敗してピンチに!!⇒だけど、そんな状況だからこそ知恵や勇気を発揮して、そのピンチを脱出。それでちょっぴり成長したかな…⇒だけど最後は、その結果の「失敗」でオチがつく

ウィッチウォッチ

って、もうほんとに藤子・F・不二雄的と言わずして何と言えばいいんだ。

ドラえもんでいえばチャッチャッカチャカチャチャチャ…のBGMが流れる、というか。
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※いや、この音楽じゃないな……


技対技の、綺麗でクラシカルなレスリングだ。

しかし、その次々回…無料公開の最新版、これが評判を呼んだ。

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おれ、この前、漫画界では業界ネタが大流行りだけど、当たり障りのない「もどき」じゃなく、本当に業界激震!やべえよコイツは!!というラインに踏み込んでいくシュート野郎はだれだ!!
…という論を書いた。
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しかし、この時、篠原健太の名前を挙げることができなかった自分の目は節穴だったと言わざるを得ない…

ウィッチウォッチ


こんなシュートができるとは…そっちばかりじゃないというか、普段はおくびにも出さずに華麗なレスリングをしてるけど「あ、今日の試合はシュートでいくんすか?了解了解」といってパッとアームロックを極める、みたいなスゴミがある…。


ただ、人気がもうちょっと、なあ。
いやそもそも少年ジャンプ掲載で4周年時点ですごいことだし、アニメにもなった。連載のアニメ化がそもそも3連続だよ。
この時点で人気が無い、とか言えるわけないけど、ぶっちゃけジャンプで天下を取っている、とはいいにくい。ヒクソン・グレイシー柔術の世界で別格にするように「まあワンピースは例外として」とやっても、そこでのトップじゃない……。海外の人気でも、正直、後れを取っているらしい。
ジャンプの主役は王道バトル漫画でいいんだ、ギャグ漫画は助演男優賞でいいんだ、となるかもしれないが、ウィッチウォッチは設定上その「王道バトル」の回もある。
その王道も、本当にみごとな構成の妙、のひとことだと思うんだが、なんとそういう回はむしろ人気の脚をひっぱってるらしい。師匠の描く「銀魂」とか、ギャグとバトルの人気の割合どうだったんだろうな…

※この二人の師弟関係、知らない人もそれなりにいるらしい。ご紹介リンク
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「この位置」でも連載さえ続けば、そのクオリティは20年後とかでも十分評価されると思うのだけどね。

自分はだから「上手すぎるので、少年ジャンプの中ではやや傍流になっている」という説を唱えている(笑)。別に根拠はないけど、たとえばキン肉マン車田正美漫画、北斗の拳のような「破天荒さ」(というか設定の整合性なんか初めから気にしてない)がジャンプの四番打者、どころか名球会入りしてるわけで・・・・・・



もうひとつ別の喩えなんだが
『もし、漫画が漫才のM-1のように、漫画のプロ7,8人が持ち点をつけて審査する形式だったら、篠原健太「ウィッチウォッチ」は連載4周年の中で4連覇してるだろう』と。

これは褒めてるようで褒めてない自覚もあってさ(笑)、
M-1自体を、誰の言葉か「漫才とは別物の『競技漫才』というジャンル」という人がいた。


構成とか、整合性とか、伏線とか、そういうのを一つずつ評価するなら、篠原健太とウィッチウォッチは本当にお手本…と書きたいが、見事過ぎてこれをお手本にしないほうがいいような気もする(笑)
もちっと緩くていいですよ、新人漫画家さんは。

そして、ちょうど時を同じくして、これと対になるような話が出てきた!まさに陰と陽、ノゲイラとミルコ。
togetter.com

いつか、この二人の漫画家の対談でも仕掛ける所ないか。





その一方で、ぼく個人はこういう、見事に伏線や構成の妙を見せる系の漫画がめちゃくちゃ好きなんです。
だからこの無料公開期間、しかも全話に投票できる仕組みなのを機に、上のように「いま現在、漫画界(或いはジャンプ内)でトップ中のトップの人気作というわけではない」ということを理解、受け入れつつも、それでもファンが一人でも増えてほしい、と思うのでした。


特に読んでほしい回ってのもいろいろあるんだけど、ちょっと時間的に難しいこともあり、可能ならあとで。
その代わりに、面白い作品はけっこうリアルタイムで反応していたので(笑)、これが紹介代わりになると思う。

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※あとで、この個別紹介記事と該当エピソードへのリンクを組み合わせて読みやすくしました。
それがこちら
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すなおに第一話から読む人はこちらで
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