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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

椎名高志、エラリー・クイーンとホームズが絡む「恐怖の研究」に興味を持つ。その本の主題は…「切り裂きジャック」!/そしてその椎名ホームズものが半額ポイント還元中

もとはなんだったんだ…って「もはや貸金庫が完全には信用できない」という時事ネタか!あぶねーよ!!

そこから。






さて、順々に話すから、順々に。皆さん落ち着いて。まずおれが落ち着け(シン・ゴジラ風)。

「恐怖の研究」について。

どうもホームズものは「パスティシュ」と呼んでしまうが、令和の今では「二次創作」といいかえるべきだろうな。

恐怖の研究は、要はシャーロック・ホームズの二次創作である。ただその話にエラリー・クイーン(探偵、キャラクター)が登場し、執筆者がエラリー・クイーンであるだけで(執筆者が、意図的に作中キャラと作家名を一緒にしてんの。同一人物という設定ではないのだけど。)。


いま出しても一定数は売れると思うのだけど、翻訳ってのは一定の権利料を払う必要があるため、多少売れ続けても絶版になりがちだという。一期一会。
俺は持ってるけどね!(マウント)実家にある。
でも中古も、高騰してるわけではない。

1888年、稀代の連続殺人鬼、切り裂きジャックはロンドンの街を恐怖に陥れた。 この世紀の難事件を前に、名探偵シャーロック・ホームズが手をこまねいていたはずはない。 敢然とこの殺人鬼の追求に乗り出していたのだ。 八十年後、その事件の一部始終を書きとめたワトスン博士の未公開記録が、エラリイ・クイーンの許に届けられた……19、20世紀を代表する名探偵二人が協力して解き明かす、恐るべき切り裂きジャックの正体!

こういう形で、エラリー・クイーンシャーロック・ホームズのみならず、「切り裂きジャック」まで絡んでくるわけだよ!!!


この作品で、ホームズを持ち出して、他の作家が作品を描くのが「アリだ」って雰囲気になって、そこからホームズのパスティッシュが花開き……、
たぶんそれは、他の「二次創作」を後押しするパワーになっていったと思うよ。なんというか、そういう「概念」を作ってもいたんだから。二次創作という言葉ができる前なのだから、前後関係もあきらかだし。


椎名高志シャーロキアンぶりについて

これ、多分日本で10本の指に入るほど、このブログは紹介してるんじゃないかしらん。

2本目が描かれた時は、リアルタイムで紹介レビュー書いてた。
m-dojo.hatenadiary.com


そして…この部分の記事を再紹介しておこう。

椎名高志も絶賛の「現代版ホームズ」ドラマ

シャーロッキアンとただのファンとの境界線はどこだろう :週刊少年サンデー11/41号: 完成原稿速報・ブログ版


シャーロッキアンとただのファンとの境界線はどこだろう


 NHKで放送したBBC制作『シャーロック』に激ハマリ。シャーロック・ホームズの物語を現代に置き換えたドラマで、「そんな無茶な」と思ってたらこれがもー素敵。

 驚いたことにキャラクター像はほぼ原作のまま。ワトソン博士は国連軍に参加してアフガニスタンで負傷した元軍医で、ホームズとは友人の紹介で病院の法医学研究室で出会う。ホームズの第一声は「アフガニスタン? イラク?」
 現代のホームズはインターネットやモバイルを駆使しますが、ワトソンに送るメールの内容が原作の電報文そのままだったり、「僕は自分の頭のハードディスクに余計な情報は入れない」とうそぶいたり、喫煙への風当たりが強いので思索の際にはパイプの代わりにニコチンパッチを使ったり。 女性嫌いのホームズがルームシェアするということで彼の知り合いに片っ端から恋人扱いされて閉口するワトソンとか、その負傷が実は肩なのにPTSDのせいで足が麻痺しているとか、ベイカー街221Bが作りは原作そのまんまだけど場所は今のロンドンのベイカー街を意識して都心部だったりとか、原作ファンがニヤニヤする描写の連続。

「ワトソンはただの狂言回し・引き立て役ではなく、その暖かい人柄がホームズにとっての救いになっている」というのが最近の解釈なのですが、それに加えて「ワトソンの心の中にも闇がある。ホームズと一緒に犯罪に惹かれ、戦うことで自分の闇と戦っている」「そのワトソンといることでホームズもまた闇にとらわれずにいられる」というところまで踏み込んでいるシナリオはマジ素晴らしいと感服……(後略)

椎名氏の紹介文も素晴らしいので、途中を削ったり要約できない。泣く泣く<後略>した部分もぜひ読んでほしい。

しかしうーむ、NHKでそんなの放送したの?気づかなかったぜ。
BSプレミアムで、8月下旬にやったのだという。
http://www9.nhk.or.jp/kaigai/sherlock/
再放送しやがれ。今スグ!! 地上波でやるべきだろう。



ちなみに椎名氏は以前から「自分はシャーロキアンではない。それほど熱狂的なわけではない」とツンデレな発言をしているが、もちろんそんなことはない(笑)。
GS美神」のキャラクターである不死のマッドサイエンティスト、ドクターカオス&その最高傑作・人造人間マリアや吸血鬼ピートが太古の昔から生き続けている…という設定を生かし、19世紀のホームズ&ワトソンと交わらせた2つの短編は「こんなにマニアックなホームズ設定(小ネタ)盛り込んでいいの?」と心配にさせつつ(笑)、実に王道なアクションや、ホームズの論理的思考も盛り込んで、そのまま本当に外国ドラマにできるようなできばえだった。
雑誌に掲載された2005年にけっこう書いているね。

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20050527/p3

例えば危険な生物である吸血鬼を大胆に捕獲した悪党に「私はインドで虎狩りをやっていたものでね」(つまり「虎狩りモラン」大佐!)と言わせるとか、最後に魔力で怪我の治療を受けたワトソン医師が「戦争の古傷があったんだが、肩だったか足だったか、分からなくなった」と感心する台詞を言わせている。
下のほうは「正典ホームズ」で作者コナン。・ドイルがうっかりテキトーに設定したため、暇な・・いや熱心なシャーロキアンがいまだに論争を継続している、「ワトソンの古傷の謎」というやつである。

日本の「ホームズ登場」漫画は結構読んでいると思うのだが、その中でも上位にためらわず推すことができる。
そんなに新作ホームズにハマッたのなら、もう一本ぐらい書いてくれないかなー。


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そんな「椎名高志版 シャーロック・ホームズパスティッシュ」掲載の短編集も含め、ふたたび小学館がポイント半額還元セール中!!

なのら。

この2冊に、一本ずつ収録されている。

椎名高志短編集収録のホームズパロ第一弾(ドクターカオス&マリア)


椎名大百貨店収録のホームズパロ第2弾 吸血鬼もの


なお、この前進ともいえる短編集「椎名百貨店」もポイント半額還元。この前主演声優が逝去された「忍者ハットリくん」を現代風にパロディ化した「乱破SS」なども収録されてありんす。


椎名高志 乱破SS



切り裂きジャック」で解るけど、ホームズとジョジョ…初代ジョナサン・ジョースターは同時代人。/そしてジョセフ・ジョースターエラリー・クイーンも同時代人だよね?

これ、ジョジョのリアルタイム連載当時から思っていたんだけど。

ジョジョ 切り裂きジャック

まあ、結局原作で絡むことはなかったんだけど、この知識を持ち帰って、可能な方は二次創作を試みていただければ幸いです。
なお、切り裂きジャックは「GS美神 極楽大作戦」の中で、名前は呼ばれないけどおそらく登場しています。

37巻収録の「蒼き狼と白い女狐!」で、人を殺す「刃物」そのものに妖怪が宿っている、という奇想な設定。

GS美神に(おそらく)登場する切り裂きジャック

いま、これも半額だろうか?