この続編。
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収録の趣旨を再掲載
……自分は直接、句集や詩集を読むことはほとんどない。だが、歴史の本を中心に、名句、名歌は突然引用されるものだ。あるいは芸術的には取るに足りない句も、その事件や人物に関わっていると重要な意味を持ったりもする。
そういう時、「遭ったらすぐに捕まえて保存する、忘れないように」というポケモン的なムーブが必要だと、経験で教わった。
岡本黄石
桜田門外の変の事後処理を江戸藩邸でした家老だという。歌の意味は、前半は「日本はずっと平和だった」後半は「しかし西欧は戦争と侵略をいまやほしいままだ、日本も考えを改め油断するな」…西欧のその領土拡張を、始皇帝の「秦」になぞらえている。
西郷隆盛「獄中有感」
ちょっと画像が上手く撮れなかったが、「このレベルで有名だとテキストがあるかも」と検索したら、西郷隆盛が自筆で書いたともされる作品も含め見つかった。
そこから引用しよう読み
朝蒙恩遇夕焚抗 人生浮沈似晦明 縦不回光葵向日 若無開運意推誠
洛陽知己皆為鬼 南嶼俘囚独竊生 生死何疑天附与 願留魂魄護皇城訳
朝に恩遇を蒙り、夕に焚抗(ふんこう)せらる。人生の浮沈、晦明(かいめい)に似たり。
縦(たと)い光を回らさずとも、葵は日に向かう。若し開運無くとも、意は誠を推さん。
洛陽の知己、皆鬼と為る。南嶼(なんしょ)の俘囚、独り生を竊(ぬす)む。
生死何ぞ疑わん、天の附与なるを。願わくば、魂魄を留)めて皇城を護らん。
橋下左内 獄中作3首のうちのひとつ
彼の「獄中作」は別のこちらのほうが有名らしい
獄中作 橋本左内
二十六年夢裡過,
顧思平昔感滋多。
天祥大節嘗心折,
土室猶吟正氣歌。
獄中の作
二十六年 夢裡に 過ぎ,
顧(かへりみ)て 平昔を 思へば 感 滋(ますま)す多し。
天祥の 大節 嘗(かつ)て 心折し,
土室 猶(なほ)も 吟ず 正氣の歌。
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