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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

令和の学習歴史漫画は、絵柄も描写も大幅アップデート…と驚く(KADOKAWA)/入学祝にいかが?

毎年、3月から4月にかけて、この記事を紹介してた。中学高校入学の時期、世界史に初めて出会う子も多い、それを準備させたい親や親戚も多いからね。

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だいたい、このまとめ通りなんだが、そもそも原型となる記事を書いたのが2010年、いまから14年前だ…フェルン、それはさすがにウソだよ。

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だもんだから、歴史学習漫画も、当時と比べたらアップデートがされている、新版が出ている…ことは知ってたんだけど、じゃあ本当にごく最近のはどんな絵柄や描写だろう?と見てみた。

偶然、見る機会があったのが角川まんが学習シリーズだ。8巻と9巻。



自分がいちばんこの手の歴史学習漫画で注目してるのは、18世紀のプロシアvsオーストリア抗争、つまり言い換えればフリードリヒ大王とマリア・テレジアの関係
「欧州の川中島」と以前あだ名をつけたが

・実力的には互角といっていい将器をもつ2大英雄
・されど個性や性格は対照的
・何年も、複数回にわたって戦争
・その結果は一進一退
・脇を固める人々や外交関係も多彩
・ドラマチックな場面が多し

……なのでね。

まんが世界の歴史 マリアテレジアvsフリードリヒ
マリアテレジアvsフリードリヒ
フリードリヒvsマリアテレジア
フリードリヒvsマリアテレジア

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公平に見ていくと、歴史学習漫画で、どの程度「エピソード」を具体的に盛り込むか、という点では、遥か古典であるムロタニ・ツネ象のチョイスは圧巻である。
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モロタニツネ象の世界史
ムロタニツネ象 アレクサンドロス
ムロタニツネ象 アルキメデス
ムロタニツネ象 リンカーンの呪い

とってもおもしろいけど、絶対にこれを覚えても高校・大学受験に出てこないだろう、という断片的な逸話・伝説、俗説が満載(笑)



それにくらべると時代が下がるにつれ、学習歴史漫画は「教科書の記述通り」の一般的な話が増え、そういう伝説講談的な所は減っている。
これは時代のなせるわざだろう。漫画映えする面白い「逸話」は信頼性が低い。

小学館版の歴史漫画は、むしろそれを誇っている。

山川出版社の教科書づくりに関わってきた歴史学者が専門分野の監修を担当。
うそか本当かわからない講談・漫談のようなお話は極力排除し、信頼できる参考文献に基づいた歴史の記述を心がけています。
www.shogakukan.co.jp

だが、おとなになって歴史学習漫画をひもとくようなやからには、むしろその嘘かまことかの講談的な逸話が面白いのであって…ここはまぁジレンマだな。


つづく。
あとは、いくらでも紹介したくなるので、一歴史一画像しばり!(※時々違反してた)

船が山を登る時、千年の都が燃える…メフメト征服王のコンスタンチノープル攻略!

メフメトのコンスタンチノープル攻略

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そのオスマン帝国が最も恐れたのは、西の欧州でなく東のサファビー朝…「イスファハーンは世界の半分」

オスマンvsサファビー

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この両王朝の決戦は、長篠の戦に先立つ鉄砲対騎馬の時代対決。(チャルディラーンの戦い)

オスマンvsサファヴィーは、銃vs騎馬の時代対決(チャラルディーンの闘い)

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ローマに五賢帝あれば、中国の清朝にも五賢帝あり(「清」になる前のヌルハチを入れて六賢帝でもいいんだが)。康熙帝の業績と人格は欧州にも伝わり、国王の模範となったとか。

康熙帝
康熙帝

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というような、そんなこんなが、「今の絵柄」で描かれるのだ。やはり、そこにアップデートがされているのは間違いなかろう。
ただ、こういう学習漫画って著作権的にはいろいろあり、
またいまは(昔からか?)「プロット執筆」「シナリオ」「ネーム制作」「まんが作画」とかに色々分かれている。

8巻の作画は城咲綾、みずなともみ。9巻の作画は阿倍さかな、加納新太の名が小さく文末にだけ載っている(すべて表紙の著者名は「監修:羽田正」)


だれがどの程度、創作に関与したのかはわからないが、そんな形で歴史学習漫画は令和にアップロードされていることを確認!!


…といっても、別に昭和の時代の学習漫画関ヶ原で西軍が勝ったり、仏教徒が十字架を掲げたりしてるわけではない。基本的な事実関係は踏まえているのだから、1冊50円の電書とか、サブスクとかそういう展開で「懐かしの歴史学習漫画」が今も読める環境にあることを期待!!


それに、「文庫本」である以上、おやすい。入学祝いの予算的なことを考えると、こっちがまだ現役、という判断も確かにできそう。