おれはもう買ってんだ。君たちのために、注意喚起をしておる。(最終日「らしい」んだが、確信はない)
この話ね
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しかし、この作品をどう面白いか、いかに頭をひねって文章を書いても、引用紹介するのにかなわないんだよチクショー。
ただ、先に出版年を確認したい。
2012/2/25 原発幻魔大戦 (ビームコミックス)
釣りなんかやってる場合じゃねえっ!! 国家権力の横暴にブチきれた男が立ち上がる!!ダメな男たちを活写し、かつて癒し系漫画家であった、いましろたかし。
だが、3.11以降明るみになった政府、メディア、財界、官僚の腐敗を看過できず、本書において反原発、反TPPを宣言するに到る。
巻末には、これらの問題の現状を現役の国会議員・田中康夫氏に聞いたインタビューを収録!!
2012/10/25 原発幻魔大戦 首相官邸前デモ編 (ビームコミックス)
3.11以降、止まらぬ日本の迷走。その実態をビビッドに描く衝撃のコミック第2弾!!ぜんぜん止まらぬ国家権力の暴走!!
原発再稼動、消費税値上げ、TPP……なんとかしなきゃエライことになりそうだ!!
毎週、官邸前で繰り広げられるデモに参加する人々をリアルに描く!!
2013/7/25 原発幻魔大戦 日本発狂編 (ビームコミックス)
思いっきり真正面から反原発に突進する漫画!! その最終第3巻!!なにかストッパーが外れたように、暴走し始めた日本政府!!
その暴走を傍観するメディア!!
その現状を嘆き、糾弾しつづけた連載ついに完結!!
気鋭の経済学者・金子勝氏インタビューつき!!
この出版年で解る通り、2011年3月11日に発生した東日本大震災を受けて、とにかくリアルタイムで描かれた作品…
これは「同時進行ドキュメント漫画」という点では、原発を舞台にした「四角いジャングル」だ!!
まず、画像を……
とにかく、いろいろな感想や情報を盛り込んでいて、そして絵につく部分に、今では違ったね、とかなんかすげえ陰謀論っぽいんですが、という話が散見される。
もちろん、それが読者に本気で増幅されると色々問題だが、むしろ後からわかった事実にそって修正されるより、その当時のそういう描写があることが役に立つ。
けっこう、あれ?と思うのはその当時の人物…政治家たちの評価、毀誉褒貶も、忘れていたけど当時と今は違ってること。
たとえば、枝野幸男はその後、立憲民主党の創業者となったことでひとつのアイコンとなったが、当時は反原発にブレーキをかける悪党、「ブタ野」呼ばわりまでされていたのでした。
安倍夫人の人脈は…当時、期待を込めた驚きというか困惑があったり(笑)
あと、このころって反原発と「反TPP」がほぼ完全に一致していた、ということを「そういやそーだったねー」と思い出したり。
陰謀論も、2010年の尖閣事件はタカ派の前原外相と、旧海軍の流れを汲む海上保安庁の組んだ謀略だ!とか真顔で語る一方、宇宙人が登場する陰謀論にはさすがに引く、という、まあ当時のそういう「バランス感覚」もそのまま載っている。そこがおもしろい。
とにかく、あの事故から13年経過した今の視点で読むから、より興味深くなっている、そんな「時代の密封処理」がなされた作品。だからこそ開封して、「答え合わせ」をするのが面白いが、しかしまだ現在進行形の問いも、当然そこには横たわっている。