集英社
ジャンプグループが今果敢に挑戦しているのが「勉タメジャンプ」。昨年12月、3冊目が刊行されている。ただし苦戦していることは否めない。値段が1290円という高めの値段なのも理由かもしれない。
「りぼん」は少女漫画全体が縮小する中で健闘している。人気の「ハニーレモンソーダ」が累計1200万部突破。
秋葉原などでワンピースやナルトなどの1巻を買ってお土産にする外国人が多い。
ジャンプからのスピンオフ小説に力を入れている。スパイファミリー、推しの子
岸辺露伴ルーブルへ行くなどなど。
スパイファミリーはコミック以外の雑誌とのコラボも好調。
文芸雑誌「すばる」が2度にわたって重版を行った。それは「中華特集」で錦矢りささんがプロデュースし、中国のファンタジー小説の作者らとの鼎談などを特集したら、結果的に数万部増刷した。
講談社
講談社の2023年売上トップはブルーロック。2位が転生したらスライムだった件。東京卍リベンジャーズも相変わらず売れています。
新顔ではシャングリラフロンティアが12巻計138万部。新刊の初版は10万部以上。そして「ちいかわ」・・・これが1年で100万部以上売れた作品。
今後伸びてきそうなのは「薫る花は凛と咲く」「黙示録の四騎士」。
アニメやゲームでは「7つの大罪光と闇の交戦」が世界で3000万ダウンロード。
今、海外では講談社の名前を知らなくても進撃の巨人の、とかAKIRAの、といえばそれが名刺代わりになる。ただしこれからはKODANSHA というブランドも売っていきたい。
国ごとの違いも興味深い。東京卍リベンジャーズはイタリアで人気がある。7つの大罪は中南米での指示が強い。今後は各国ごとに書籍や映像の展開をしていくことが重要だ。
公式翻訳はほぼ同時にやる必要がある。これが1日でも送れると海賊版が横行する
小学館
小学館は2023年前半は厳しいスタートだった。だが9月ぐらいから映像化作品のヒットが相次いで最終的には昨年並みの売り上げになる見込み。
ミステリと言う勿れ、葬送のフリーレン、薬屋のひとりごとが好調。
フリーレンは2020年8月に初版8万部でスタートしたが現在第1巻が100万部を突破した。これは荒川弘「銀の匙」以来です。と比べてもデジタルが伸びているから紙で100万部はかなり価値が上がってると思う。フリーレンや薬屋のひとりごとを掲載しているサンデーうぇぶりもユーザー数が大きく伸びた。
名探偵コナンは今最新刊を出しても初版が60から70万部で安定している。今年は連載開始30年ということで、いろんな企画をやってきます。
その他映像化を機に売れているのはサンデーGX連載の「ゾン1000」。コロコロではベイブレードXが盛り上がっている。
新潮社
くらげバンチは2012年開設だが、投稿や持ち込みは当初の10倍に増えている。「女性に風俗って必要ですか?」は電子版を中心に10万部出ている。2年半前からサイト課金を始めて1話50円とかで買える。これが1ヶ月数百万円の規模に増えている。
最終的にはこれで原稿料をまかなえるようにしたい。1ヶ月のユニークユーザーは200万人を超えている。
電子書籍やアプリでは何万部という考え方はないから売上や利益が中心となる。最近では「訳アリ心霊マンション」や「魔王城の料理番」などが成果があった。10周年を記念して新連載を大量に始める。
マガジンハウス
マガジンハウスは韓国で出ている学習漫画を翻訳出版した「つかめ!理科ダマン」が5巻で33万部。
2024年1月から漫画を本格的に書籍化する昨年6月漫画のウェブサイトを新設した。今後は異世界ものも手掛ける。
光文社
光文社が新たにマンガ部門に取り組む。これまでBLコミックを中心に続けてきて300作品ぐらいになっている。最近ではヒズ・リトル・アンバーという作品が上下巻で発売し紙で7万4000部、電子書籍は12万ダウンロード。
以上は、月刊誌「創」2月号より。