Dropkickでの、UFC行きが決まった鶴屋怜のインタビューが面白い。今格闘技界のホットな議論である「鶴屋流首投げの是非」論も論じたいけど、こっちの神龍話のほうが面白かった。有料部分かな？
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鶴屋 神龍に関しては、UFCも何も行けないと思うんで。だから日本格闘技を盛り上げておいて、って感じです。
――神龍選手のほうが年上ですけど、呼び捨てなんですね。
鶴屋 中学校のときからずっとレスリングを一緒にやってて、普段もずっとため口ですね、昔から。
（略）
鶴屋 みんな神龍がすごいすごいって言ってますけど、すごくないですよ（キッパリ）。
――すごくないですか！
鶴屋 神龍くらいのレベルだったら1ラウンドを耐えるのは誰だってできるというか。あれを3ラウンド通してやってくれればすごかったけど、2ラウンド目にやられちゃってるから。ただ1ラウンドで出し切って疲れて負けたなって感じでした。
――カーフキックをまともに食らったまま、フルラウンドやりきった扇久保（博正）選手がすごいってことですかね。
鶴屋 そうなんですよね。そう考えると扇久保さんは判定までいってるんで、神龍とは全然違うかなって思うんですけどね。
――神龍選手のことになると、人が変わってます！（笑）。
鶴屋 アイツ、YouTubeでいろいろ言ってくるからムカつくんですね（笑）。中学校くらいのときの神龍はいじられキャラなんですよ。俺がいじっていたのに、YouTubeだと意地を張ってるから「頑張ってんな」って感じです。
――神龍、平良達郎のフライ級若手３人の関係性は面白いですね。
鶴屋 達郎くんに関しては俺に対してもべつに何も言ってこないから害はないけど、神龍はちょっと害ある…（略）ちょっとバカというか、何も考えないで言ったりするじゃないですか。
――話を聞いていると愛のある感じで、単に仲が悪いってわけでもなさそうですね（笑）。２人で対談してほしいですよ！
鶴屋 そうしたら一方的に俺がいじって終わりになっちゃうんで（笑）
わははは、
最後の「俺が弄る側だよ！」ってアピールも、実にガキっぽい（笑）。平良達郎も含めて、みんな20代前半。こんな稚気も含めて、キラキラ輝いている…
だいたい
鶴屋 みんな神龍がすごいすごいって言ってますけど、すごくないですよ（キッパリ）。
――すごくないですか！
鶴屋 神龍くらいのレベルだったら1ラウンドを耐えるのは誰だってできる
鶴屋怜 堀口恭司戦の神龍誠？別にすごくない。神龍ぐらいのレベルならできて当然
このへんなんか、ダイレクトに矛盾があることに気づいてないんか（笑）。
で、だが。
「なんか既視感あるな？」
と思ったらこれだったよ。表題に謳ったように囲碁漫画「ヒカルの碁」での、主人公・進藤ヒカルと塔矢アキラの関係だ。
（略）……塔矢アキラは普段は冷静で折り目正しいサラブレッドなのだが、ヒカルを相手にした時だけムキになり、意地の張り合いや感情むき出しのお茶目な部分も見せる。これが逆に、常にゴーマンだったり感情的な人物造形より印象に残るし、その対象であるヒカルの位置づけにも影響するわけで、これもよく使われる手法ではあるが非常にその完成度は高い。
盤上の一手を検討しながら、両者の言い合いが始まりそうになると、周囲が「まーた例のヤツが始まった」という感じで、無言で一斉にガタガタと回りから離れていく描写とか、
「若先生（アキラ）とヒカル君じゃ格が違うでしょ」と応援団が言うと、なぜか「彼の実力は僕が一番知っています！」とアキラが怒り出すところなんて実に落語的で面白い。
以前、カール・ゴッチとビル・ロビンソンの挿話を語ったときに紹介した「碁仇は にくさも憎し 懐かしし」ってやつですね。
（ http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070904#p1 参照）
まー、ちょっと深読みかもしれないが、「堀口戦の神龍誠がすごい？すごくないですよ、神龍くらいのレベルだったら1ラウンドを耐えるのは誰だってできる」みたいな口ぶりから、いわゆる”エモさ”をちょっと感じたのでした。
| 日本フライ最強軍 | 結果 | 世界フライ軍 | 大会 | |
|---|---|---|---|---|
| 先鋒 | ●福田龍彌 | 判定 | ディアス・エレンガイポフ○ | Naiza FC |
| 次鋒 | ○平良達郎 | ２R KO | カルロス・ヘルナンデス● | UFC Vegas83 |
| 中堅 | 〇扇久保博正 | 判定 | ジョン・ドッドソン● | RIZIN.45（12月31日） |
| 副将 | ●神龍誠 | ２R 一本 | 堀口恭司（Bellator枠）○ | RIZIN.45（12月31日） |
| 大将 | ○鶴屋怜 | １R TKO | ジー・ニウシュイエ | Road To UFC（24年2月4日） |
