講談社
講談社では昨年11月終わり頃からブルーロックがかなりの勢いで売れるようになり半年間で730万部以上の重版がかかった。人気キャラクターが出揃うのに少し時間がかかる作品で人気の出方がゆっくりだった。しかし完全に火がついたし、東京卍リベンジャーと同様に女性のファンが多くついている。
2022年度の講談社のコミック売上では東京卍リベンジャーズ、ブルーロック、転生したらスライムだった件、可愛いだけじゃない式守さん、カッコウの花嫁、マガポケ連載の「ウインドブレーカー」。
5等分の花嫁が連載終了後も継続的に売れる驚くほどのロングセラーになってる。
働く細胞もそう。ヤングマガジンが過去最高益を達成。ヤンマガウェブというサイトを通じて驚異的に刊行点数を増やせた。
女性向けでは「なのに、千輝くんが甘すぎる。」が25万部を超える重版。これが掲載されてデザートは昨年の新作自販率がコミック編集部署で最も高い。
今講談社デジタル部門ではコミックで、マガジンポケット、コミックデイズ、パルシー、ヤンマガWEBの4媒体がある。ヤンマガWebはアプリがないところが特徴。漫画だけでなくグラビアなども掲載している。異世界作品も人気。
そして今年5月マガジンポケットはアメリカに進出し「K MANGA」というアプリをスタートさせた。400タイトルをリリースし、60タイトルで最新話が日本と同時公開。
講談社が自社で海外配信を始めたのだ。
小学館
コロコロコミックが対象の小学生ではYouTube人気が高いのでコロコロチャンネルなど5から6チャンネルを開設してユーザー登録は伸び続けている。
この春の雑誌実売は昨年同期より増えた。おそらく名探偵コナンの映画ヒットに連動している。
最近の人気作、映像化でさらに期待される作品は今やサンデーGXの看板である「薬屋のひとりごと」「葬送のフリーレン」
この秋フラワーコミックのウェブサイトをローンチする。
ビッグ系4紙で一斉に取り組んだビッグ系ウェブサイトも約200の作品を一気に配信(これは今実現している)、
映像化などをもとに売り上げを伸ばした、また今後期待されるのは正直不動産(スペシャル版制作が決定している)、7月からドラマ放送のトリリオンゲーム。ブルージャイアントも映画化のおかげで50万部近い重版がかかっている。
デジタルのマンガワンでは「プロミスシンデレラ」がヒットし、デジタルの売り上げは「爆発的」。
マンガワン編集部は現在人員的にも約20人いてサンデー、スピリッツに次ぐ規模だという。
その他出版社
文藝春秋の司馬遼太郎「龍馬がゆく」コミカライズは初版2万部超で好調(※2万部で好調ってのは、そういう基準何だろうな…単価も高いし)
主婦の友社も2018年に「コミックPASH!」というサイトを設立し現在では30作品連載。テレビアニメ化作品も決定を含めて2作品ある。
マガジンハウスも漫画のウェブサイトを6月中に公開予定(したのかな?)
光文社も「コミック熱帯」「COMIC pureri」の2サイトがあり、後者はBL専門。
時代小説のコミカライズもある。
新潮社のコミックゼノンはウェブサイト「くらげバンチ」が、今や経営を支える大きな柱。
燃えよ剣、ケーキの切れない非行少年たち、#真相をお話しします などが人気。8月には女性向けの新レーベル(レーベル内のレーベル)を作る。
以上、「創」の7月号特集で面白かった情報。
そしてこれ
その答えの一つが「アプリとかの時代の前から、こうやって内部で争っていたから」かもしれぬ。
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