知床事故に対する意見を述べる、というのがメインテーマの体だが、正直受け止める当方としてはそれどころでは無かった。
というか、周知の事実だったの?まあそうであっても、自分は知らなかったのだからとにかく衝撃なのですよ。
今月23日、北海道内の空港に降り立った姿は、数年前とは別人のように痩せていた…(略)
2020年11月、人間ドックで胸に異常が見つかった。翌21年3月の診断で、告げられた病名は「悪性リンパ腫」。約6カ月にわたって抗がん剤治療が続き、体重は10キロ以上減った。それでも治療のおかげで、10月には医師から病状が治まったことを意味する「寛解」と言ってもらえた。
ところが、その後もせきが止まらない。精密検査を受けると、今度は心不全と診断された。抗がん剤治療の副作用だった。
医師から告げられた悪性リンパ腫の5年生存率は50%。そして、この心不全の5年生存率も50%だった。
「両方とも5割って一体どうなっているんでしょう。もう来年のことは考えないようになりました」
今リンクで読めるのは、無料部分だけれども。
遡ると、リンパ腫や、それが寛解したという報道は昨年あったようだ。
私の悪性リンパ腫ですが、26日に無事寛解との結果をいただきました。ありがとうございます。また「釣り時々仕事」の日々が始まってしまうんでしょうね。しみじみありがたい。感謝、感謝、感謝。夢枕獏(本人のFacebookより、改行位置変更)
— 夢枕獏事務所/Yumemakura (@yumemakura_baku) October 27, 2021
「書くという一生治らない病気を子どもの時に患っちゃった」。9日付本紙文化欄の記事で、作家夢枕獏さん(70)が語っていた。今年3月に悪性リンパ腫と診断されたと明かす。闘病中でもペンは離さない。本人いわく、もう一つの“病”だ
▼「陰陽師(おんみょうじ)」などの小説で知られ、診断前は十数本の連載を抱えていた人気作家。常に締め切りに追われる“執筆地獄”から逃れたいと思わないのか尋ねたことがある。返答は独特だった。「一度休んだら脳内ホルモンが出なくなって二度と書けなくなっちゃうかも。それが怖い」
(略)…異才ぶりには脱帽するばかりだ。夢枕さんはがんと闘いつつも「これまでとは違ったステージで小説を書ける」と意気軒高。寛解を願わずにはいられない。作家魂の詰まった次作の完成が待ち遠しい。
www.sakigake.jp
漫画「俺節」で、病気になった作詞家の病院で、その人から新曲を貰うはずだった主人公が「せめて(作品を作ってくれたら)…」と思わずつぶやき、作詞家の親友だった大御所歌手から大目玉を喰らうが、作詞家本人が後日それを聞き「俺にとっちゃ最高の褒め言葉よ」と笑顔で言われる…という場面がある。
そのやり取りを現実で繰り返すわけにはいかんし、後楽園ホールとかで垣間見た氏という個人の快癒と健康とをまずは祈りたいが、
正直「あの作品と、あの作品と、あの作品の今後は……?」と思う部分を皆無にはできない。だからこの後書くのだが……
そもそも夢枕獏は「もう一生ネタに困らない、と宣言させてもらう。というか脳内の構想、物語は全て書ききれないことは確定している(それほどに物語が脳内に充満してるのだ)」と常々言ってきた。
そして、「自分の物語は終わらせたくない。なぜ終わらせる必要があるのだ。一生書き続ける、そんな物語こそが最高なのだ」とも主張する”確信犯”なのである。
m-dojo.hatenadiary.com
で、おいらはそのことをさんざんネタにしていた。
しかし・・・・・・「夢枕獏のジジイ、連載の結末どうすんだよ。このままじゃいよいよ、完結前にジジイの寿命が尽きるぞ」…てな悪口は、令和25年とか30年とかにする予定だったんだよ。その時にゃ言ってるほうもジジイだけどさ………。
ただ、現実として、「5年生存率50% ×2」の病を得ながら、ジャンジャンバリバリ仕事してる…。これはこれで、ホントに仕事してると「オーイ!!」と言いたくなってきちゃうし……
そもそも、さっき言った令和30年まで、この人は毎晩銀座でドンペリ開けても使いきれない資産を持っているんだ、おそらく。
それでも書く。
これじゃあ「まず餓狼伝を最優先してくれよ」というわけにもいかん訳で・・・・・・・・・
見守るしかない。
いや、「刮目」するしかない。
これなんか、コミカライズの一巻出たばかりだし。