「曳き家の苦悩」とは? #note #解体屋ゲン
— 星野茂樹(『解体屋ゲン』原作者) (@KowashiyaGEN) 2021年7月30日
曳き家の岡本さんが再登場。岡本さんには主にzoomとDM、メールで取材しました。実際に会ったのは1度だけです。
https://t.co/ZPaG5I5qx2
ここからの連ツイだけど、一節を強調したいので以下はコピペさせていただこう。
星野茂樹(『解体屋ゲン』原作者)@KowashiyaGEN
7月30日オリンピックで活躍する選手はたしかに凄いですが、それを素直に楽しめないのは、その裏で飲食店や岡本さんたちのような中小零細事業者が苦しんでるのを知っているから。何が正解なのかは難しいですが…。
近代スポーツはもはや幼少期からエリート教育を受けた一部の特権階級のもので、さらにその粋を集めた集大成がオリンピックです。なので十代の選手が金メダルを取れる。彼らはみんな素直で性格もよくて眩しい存在です。みんな銀の匙をくわえて生まれてきたと言っていいでしょう。↓
でもその裏で木のスプーンすら持っていない庶民が飢えているとしたら…今回の話はそういう話です。私はオリンピック自体には反対していません。G7の中でもっとも感染者も死者も少なく、完全なロックダウンもせずに済んでいるのは日本くらい、逆にそれを誇ればいいと思いますが…。
だからこそ弱者救済はしっかりして欲しかった。都が、国が「みなさんの生活は絶対に守ります。だからオリンピックを成功させましょう!」と言ってくれれば、みんな喜んで応援したのだと思います。なのに蓋を開ければグズグズのズルズル…これは一体誰の責任なのか?
これを商業誌に掲載することは不可能です。それどころかオリンピックという言葉を出すことすら難しい(知ってましたか?)。でも今何が起きているのかを書くことはできる。岡本さんのような思いをしている人は沢山いる筈だからです。
エッと思った半面、思い当たる節もあったので、ツイッターで質問させてもらった
たとえば風刺や批判のために「オリンピック」の言葉やロゴを使いたくても「無断使用禁止」とかのあれこれで、それが抑制されている、という意味でしょうか?>オリンピックという言葉を出すことすら難しい(知ってましたか?)https://t.co/ui0SC3bpFs
— INVISIBLE DOJO (@mdojo1) 2021年8月1日
そうです。商業漫画でオリンピックを題材にしている作品は今はないと思います。そこから波及して(本来オリンピックという言葉自体は使えると思いますが)かなり自主規制して使わないと思います。
— 星野茂樹(『解体屋ゲン』原作者) (@KowashiyaGEN) 2021年8月1日
どうしてこうなるかというと、オリンピックの知的財産保護に「イメージ」という曖昧な言葉があるからだと思います。
— 星野茂樹(『解体屋ゲン』原作者) (@KowashiyaGEN) 2021年8月1日
こうなると解釈の幅が広くていかようにも取れてしまうので。https://t.co/bDwPLdF5vx
オリンピック等の知的財産の保護について
JOCのマーク・エンブレム、オリンピックやアジア大会等の知的財産やイメージは、日本国内では、「商標法」、「不正競争防止法」等により保護されています。また、日本国政府としても、国際オリンピック委員会に対し、オリンピック憲章の遵守とオリンピックの知的財産やオリンピックイメージ等の保護を誓約しています。<主なオリンピックの知的財産>
JOCのマーク・エンブレム、オリンピックシンボル(五輪のマーク)各オリンピック大会のエンブレム・マーク・マスコット・ピクトグラム、大会名称、各オリンピック大会の静止画・動画・音声・楽曲・メダル、聖火、ポスター 等
www.joc.or.jp
「本来的には」おかしな話なのよ。評論、論説、風刺……あるいはたとえば「五輪を狙ったテロリストを刑事が追う!」「五輪を空から見物した宇宙人が、自分も参加したいと大騒ぎ」…みたいなフィクションなどに関して「オリンピック」「五輪」という名前や五輪マークが全く使えない、とは考え難い。ただ、念には念を入れて権利問題を回避したい側は「そもそもこれに触れなければ、権利問題で抵触しない…」という安全策を、そりゃ思いつくだろうな。
※集合知は大したもので、ここで即座にはてブでは「こち亀の日暮巡査」の名前が出てくると。
今度こそ日暮が…?「こち亀」新作、来週発売のジャンプに掲載https://t.co/vj4Gh1Ufbb pic.twitter.com/ZcD14xlgda
— コミックナタリー (@comic_natalie) 2021年7月11日
答えは、こちら。全て4年に1回しか登場しない日暮巡査が登場する巻です。 pic.twitter.com/EAoG2U72c9
— moto (@motoakiii) 2021年3月26日
※ こんな作品の情報も寄せられたが
今の視点で見ると「Olympic」でなく「Gorin」、そして5つの輪っかのロゴも別のデザイン(引っ繰り返してるだけだけど)になってる!あそこですら、気ぃ遣うんだ!
「ゴラク」読んでたら白竜が東京五輪を仕切っていた。ヤバイぞオリンピック。てか思いっきりやっちゃってください白竜さん pic.twitter.com/Vw4PLmD3yO
— Kiichiro Yanashita (@kiichiro) February 23, 2018
多くの問題が、これでタブー化していった。
にしても、【知的財産やイメージの保護】をやっていくことで、【批判的言論】をも抑制できる、といったパターンはほかにも多いのかもしれない。もちろんこれは、たとえばアニメ漫画の一部が、応援的な二次創作を黙認することで人気を拡大させる、みたいな戦略を取れないってことだけど。
ジャンボ鶴田・谷津嘉章の「五輪コンビ」が、協賛かなんかできちんとした権利料を払っていたのかは不明。