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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

【悲報】永井豪の「ハレンチ学園」新作、編集長が「お詫びに来ました。載せられません」でお蔵入り(なんでやれると思った…)

んとなく今までの傾向で感じるんだけど、はてな含めたSNS界隈では「ビッグコミック」を読む人が少なく、重大・興味深い事案があっても話題がスルーされることが多い。
この話も、もう少し騒ぎになってもいいと思うのだが静かなので紹介しよう。

ビッグコミックでは最近、ことしが永井豪氏の漫画家生活の節目ということでいろんな企画をやっていたが、最新号では映画監督・園子温氏との対談をしている。

その冒頭で、こんな話が報告された・・・・・・・・

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永井豪とポリコレ。令和3年、ハレンチ学園の新作が載せられない結果に

…久しぶりの邂逅(※永井豪園子温のこと)。実は偶然にも双方に、ハレンチに関わる事 件が起こっていたー
本誌7号の特報ページに『ハレ ンチ学園』の新作が載ると一度は 告知されたが、『ばるぼら』第2 弾に変更された。その事情をまずは永井が、園に明かした。


永井  ビッグコミック編集長から 『ハレンチ学園』の新作を描いてくれないかと依頼され、今まででいちばんの傑作ができたんです。 その後、編集長が事務所にやって来て「謝りに来ました、載せられません」と。「ヒゲゴジラ先生が性的に小学生を襲うことが今の時代ダメだ」と言われました。

というか、
なんでこの企画が大丈夫だと思った(笑)

とはいえ、その旧作を含めた「永井豪のすべての業績」に対して、文科大臣の表彰が行われた。だが………個人的にはその前後から、ポリコレと氏の間の矛盾を考え、こういう問題がのちに発生するんじゃないかと懸念しておりました。
m-dojo.hatenadiary.com



で、これに関して永井氏も園氏も反発しているし、園氏は、今自分がハリウッドで撮っている作品でも、たとえば「このビッチが!」という台詞を入れるかどうかが問題になっている、という話を語っている。

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永井豪とポリコレ 園子温もハリウッドの経験語る

ほか要約
・まず、悪い事をしようとする連中を男子が止める、という内容だ
・ファンタジーとわかるはず
・こういう作品は反面教師的な意味合いを持つものだ
・悪役の悪を描きにくくなる
・世間に叩かれ、闘うならまだしも、出版社がその前に自粛してるようじゃ・・・・・
園子温「実は僕のところに別のところから、ハレンチ学園を実写化しないかという企画が来てるんです、いま」


このへんはあまり面白くない凡庸な愚痴だったけど、その後興味深い論点が二人から出ている。
要約すると・・・・・・・・・・

永井豪先生は、「強くて美しい女性キャラクター」を本格的に少年マンガに登場させた先駆者ではないか。それこそフェミニストいうことではないか』
と、園監督が水を向ける。永井豪も、そういう作品やキャラクターを作ったという自負はあると肯定し、そうするためにどれだけ苦労したか、という思い出を語った。
実際、そう提案すると「女が主人公の少年マンガ、どんな大物でもみんな失敗しました!」と編集部から猛反対される。そこで第一話は普通の話にして、徐々に女性の活躍の場を増やしてまんまと女性主人公の物語にした……などなど。

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永井豪こそフェミニスト?女性ヒーローを登場させたはしり


・・・・・・・ただ、読んでいると
なるほどたしかに永井豪は「強い女性」キャラクターを描いた先駆者だろう、それは認める。
ただ
「だから永井豪先生の漫画に問題はない」ではなく「強い女性を描いても、それで、じゃあフェミニズムに親和的…とは呼べないんだろうな」という方向に考えてしまった(笑)。
ただ女性の「主体性」とか「強さ」を描いても足りないものがあるとすれそれは何か、という話、なかなかに難しい…となりますなあ。



あれ?
この後半部がネットに掲載されているな?前半をカットするという珍しいやり方…いや違うな、たぶんこの二人の対談を、小学館の複数の媒体が、それぞれ独自に構成したのだ。大まかな内容は同じだが、微妙に表現が異なっている。

news.yahoo.co.jp
園子温:今の僕は自分のやりたい表現をアメリカ人プロデューサーとやり合わなければいけない、59歳のルーキー監督ですよ。

永井豪:あちらの方が表現の自由はありますか。

園:なんとも言えませんね。日本の方がゆるいはずなんですけどね。いまでは名作と呼ばれた『風と共に去りぬ』がダメと言われています。最近、向こうであの時代を描こうとしたら黒人の貴婦人が出てきたりして……。設定が無茶苦茶になっていることもあります。

永井:過去に遡って否定を始めると、歴史の歪曲にもなりますね。

園:映画も漫画も、悪役を描くのが難しい時代になりました。悪玉が悪いことをする場面が描けないとなると、漫画も映画も成立しません。

永井:話が作れなくなっちゃう。露骨な表現があったとしても、それは著者の意見ではない。そこはみなさん、区別してもらわないと。劇中のキャラクターがしゃべっていることまで、作者の意見だと言われたら、もはや何も作れませんね。

園:はい。