2R、左手を前に伸ばしながら左ミドルを当てるエドワーズ。その左がアイポークとなり、声を挙げて座り込むムハマッド。首を振るムハマッド。ハーブ・ディーンレフェリーが両手を挙げて試合続行不可能を示した。
アクシデントによるアイポークで結果はノーコンテストとなった。
試合後、エドワーズは、「ベラルには心からお詫びしたい。頭部のクロスキックを狙ったら、彼が踏み込んできた。本当に申し訳ないと思っている。あんなことになるくらいなら、いっそのこと負けてしまいたかった。心が折れてしまって、何と言っていいか分からないんだ。
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— danawhite (@danawhite) 2021年3月14日
突然の決着は2ラウンドの開始直後だった。両者のパンチが交錯した瞬間、ムハマッドは突然叫びながら倒れこんでしまった。右目を押さえている。一体何が起きたのか。エドワーズの左手親指の先が右目のわずかに上に入ってしまったのだ。
故意の目突きでは無かったようだが、ムハマッドは試合続行不可能となりノーコンテストとなった。
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まことに不運であり、ケガした人にはお見舞い申しあげるが、こういう試合があるとうちのこの記事に必ずアクセスがある。
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この記事は、うえふたつへの実質リンク記事なのだが、おまけとして。
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主旨の一番重要な部分について再掲載。
…「格闘技の反則というのは、見方を変えればもっとも実戦で有効な技である」ということでした。柔道の技でも、投げにかかった相手の支え足に足を絡めるのが反則だったり、かわずがけや捨て身の脇固めが反則だったりしますが、それが効果的で有効だからこそ。
禁止の体系から、技の有効性が逆にあぶりだされる、というのはままあることです。
そこで・・・・・
以前から、こういう掌を開いて顔の近くに置くという攻撃手段を見て…、結果的にアイポーク、サミングの危険に相手をさらすものだけど……、その光景で思い出すのは「鉄風」の、この場面でした。


覚えてますか?
女子格闘技漫画「鉄風」で主人公の女子高生は、MMA前のキャリアは空手(かなり天才)。その空手時代に因縁のあったライバルが、MMAの世界にまで追ってきて、トーナメントで対戦するエピソードです。
この時、そのライバルの参謀は空手部の老顧問教師で、年齢的にも興味的にも「MMA」とかはあまり縁がなさそうなのに、空手の世界で『そういうこと』を突き詰めたのか、顧問の立場でありながら、MMAの世界で因縁の相手を倒したいというライバルさんを応援し、自分がため込んでいた「空手の世界でのえげつない裏技」を教える……という造形がトテモよかったです。
その、空手界のえげつない裏技の一つが、この「簾」。描写としては、あくまで相手の視界を遮り、そのフェイントから攻撃するというものですが、この距離で手を広げれば、当然指が目に入る可能性も想定しているのでしょう。だとしたら、上の画像のまがまがしさも、さらに強まる。
ただ、これが本当に伝統空手の中に、しかも「簾」なんていう雅の中にも恐ろしさのある技名がついている、というのがリアルな話かはわからない(笑)。
命名も含めて夢枕獏チックに、創作者の想像力の中から生まれたファンタジーな技かもしれない。
ただ、どっちにしろ……、途中で作者が病気になったこともあり、ポテンシャルを秘めながらイマイチ人気爆発とはいかなかったっぽい「鉄風」を、今回のUFCの結果を機に再度語れたのは嬉しい限りです。
上の画像を見ると、表紙カバーのデザインを変えて再版もされたみたいで、それはとても嬉しいことであります。
現在、作者の太田モアレ氏は「寄生獣」のすぐれたスピンオフ漫画「寄生獣リバーシ」を描いている。鉄風も寄生獣リバーシも、どちらもこのブログでは何度も話題にしてきた。