異文化交流というとハリス領事と幕府側の対話がマジで噛み合ってなくて面白いんだよな
— 松 (@zoucibajasi) 2021年1月2日
ハリス「牛乳が飲みたいんですが」
幕府「まず人が飲むものじゃないし、牛は耕耘や運送のために飼っているだけだし牛乳は仔牛を育てるためのものだから駄目です」
ハリス「じゃあこっちで乳絞るので牝牛を下さい」 pic.twitter.com/UtWTPB4F9W
幕府「さっきも言った通り耕耘や運送のために農民が大切にしているものだから譲ってくれません。駄目です」
— 松 (@zoucibajasi) 2021年1月2日
ハリス「じゃあヤギはいますか(イライラ)」
幕府「ここにはいないし近くにもいません」
ハリス「香港から取り寄せて放し飼いしたい」
幕府「放し飼いとかちょっと……(ドン引き)」
ハリス「もうわかった、領事館内で飼います(半ギレ)」
— 松 (@zoucibajasi) 2021年1月2日
幕府「そんな豚みたいなもの館内で飼わないでくださいよ……見苦しいでしょ……」
どちら側も内心「何言ってんだこいつ」というのをオブラート10枚重ねくらいにしてるのが伝わってくる。相手の言うことが本当に野蛮にしか聞こえてなくて「いちからか? いちからせつめいしないとだめか?」を毎回やってる
— 松 (@zoucibajasi) 2021年1月2日
鯖田豊之『肉食の思想 ヨーロッパ精神の再発見』より。面白い本なのでオススメ
— 松 (@zoucibajasi) 2021年1月2日
ハリスについては当然ながらみなもと太郎「風雲児たち幕末篇」と手塚治虫「陽だまりの樹」が詳しい。
ただ、時代的な研究成果の蓄積の差ゆえか、手塚の描写はやや旧来的だ。
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この本陣というのは大名たちが宿泊所に指定された家とされているらしい。手塚治虫の陽だまりの樹のハリスのやりとりを思い出します……! pic.twitter.com/yPAzjya8Jo
— ここなっつ(新島なるい)プロ棋士のおやつ係 (@coconut_77) 2018年5月24日
「風雲児たち」では、通貨交渉において、”頑迷未開”の江戸幕府の主張の方が論理的だったのに、強引に押し切った話、さらにその矛盾を私欲に…てな話も。
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いまの「異世界もの」は間違いなく、大航海時代から帝国主義時代にかけて、欧州諸国が「未開の文明」と接触した無数の体験記を先祖に持つと思うのだが、こういうやり取りをうまく翻案した「異世界もの」も探せばあるんだろうな。
あれば読みたい気もするが、今の異世界樹海の中から見つけられるとも思えないし、そういいつつ「ヘルシーなマクドナルドバーガーの要望」と同じ結果(アンケートでは要望多いのに、実際にできると全く売れない)になるかもしれない(笑)
ほんとの異文化間の交渉や相互誤解が異世界もの風な3題。
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