この前、多くのはてブを集めた記事。当日はブクマをつけ損ねたし、本題のゲームのことがさっぱりわからない(こうやってみると、こういう”映画的な映像”のある系のゲームに、完全に乗り遅れて無縁の生活を送っているな。FFからやってないものな……)のだが、
www.shachikudayo.com
未明につけたブクマと同趣旨のことを、コメント欄でも質問させていただいたので、それを一部補足しつつ再録しよう。記事の書き手の方から、何か新情報をこの後に頂けるかもしれないし。(本来的には、記事のメインテーマからは超枝葉の話ではある、すまぬ。)
すいません、ゲームのほうは全く未プレー&知識無しなのですが
『ポリコレ棒という言葉はご存知だろうか。語源はゲバルト棒である。』
という部分、ここは間違い無いのでしょうか?実は自分も「なぜ『棒』なのか」と思っていて、
調べるうちにエマ・ワトソンが、自分の行動がフェミニズムの立場から批判されたことに戸惑い
www.huffingtonpost.jp>『フェミニズムは、他の女性たちを叩いたりする棒のようなものではありません。』
で、「棒」という言葉を出したこと(2017年03月06日)が関係しているのではないか、と推測していたのです。正確にはこれが初出というより、こういう時に「棒」で喩える言い回しが、英語圏に元からあるのでは?的な推測です。
一方でポリコレ棒とゲバルト棒が、両方とも片仮名4文字であることを考えると「そうかもしれない」とも思えます。何か、材料などありますでしょうか?
という、またもやネット流行語の語源話。
さて、上の話は上の話として、そうなると定番・・・・・・・・・・・・・。
ここの冒頭に記してあるので、皆さんもふとこのたぐいが気になったら行って確認してみてください
【参考・初出探しの基礎方法】
twitter内の初出探し法 https://togetter.com/li/1084358青空文庫内を検索する http://www.aozora.gr.jp/index.html
国会図書館デジタルコレクションを検索 http://dl.ndl.go.jp/
ヤフー知恵袋内検索 https://chiebukuro.yahoo.co.jp/
海外のエンタメ・サブカルの「お約束」事典『TVtropes 』(英語) https://tvtropes.org/
「タネタン」 https://moto-neta.com/
『青空文庫で満足してやめてしまうのがおまえの限界だな。玄人は国会議事録を検索する。』
https://anond.hatelabo.jp/20200418204831
https://kokkai.ndl.go.jp/※はてブ検索も有効だ、との指摘あり
https://b.hatena.ne.jp
まずはこれを行って、それで目星がつくなり、皆目見当がつかないなりしたら、次の段階に進む。
では、初出調べ 壱ノ型(いちのかた):twitter「until」!!!!!!!!!!!
ポリコレ棒
— すてまにこふ (@BorisMikhailo) August 28, 2015
2015年8月28日
・・・・・・・・なんだが、あまりにもいわゆる”孤例”すぎて、しかもこの前後がわからない…さすがに、これが書き手の方の造語なのかは躊躇する…これから、直接伺ってみます。
もっと「孤例」ではなく、話題になってるぽい、まで時間を勧めよう・・・・・・・日付は各自のツイートを見てください
ポリコレ棒で殴る案件。
— kiyo@超穏健派 (@hrs1985) November 30, 2015
いきなり同性愛のポリコレ棒で殴られたどこぞのオッサンみたいに発達障害のポリコレ棒で殴られるようになるのかな
— さよなら文明 (@yu1096) January 3, 2016
そして、2016年の5月末ごろには、まあ「そういう用語がある」という感じになってきている。
https://twitter.com/search?q=until%3A2016-05-27%20%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%AC%E6%A3%92&src=typed_query
【追記】引用のお二方に、お話を伺うことできました
すみません、なぜこのツイートをしたか記憶はないのですが、自分のオリジナルではないと思います。一時期、何かの概念や理論で人を攻撃することを「○○棒で殴る」と表現することが流行っていた記憶があり、ポリコレ棒もその流れでできた言葉の一つだったのがいつからか急速に広まりだした印象です
— すてまにこふ (@BorisMikhailo) July 5, 2020
曖昧な話ですが、特に定義とかもなく一部でなんとなく使われていた言葉が後になって急に広まりだしたなという印象で、自分がオリジナルではないだろうと…
— すてまにこふ (@BorisMikhailo) 2020年7月5日
更に曖昧な話ですみませんが、当初はポリコレ棒って「ポリコレに反すると他人を攻撃すること」とは反対の「表現に対する批判をなんでもポリコレ原理主義認定する」ことを指して使われていたような記憶もあるんですよ…
— すてまにこふ (@BorisMikhailo) 2020年7月5日
私自身の発想ではなくどなたかが使用していた言葉だったかと思いますが、発想自体はなんらかの概念を他人を殴るための棍棒のように使っていることからの類推だったように思われます。
— kiyo@超穏健派 (@hrs1985) July 5, 2020
どれであっても、エマ・ワトソンのインタビューコメントが「そのまま」元ネタになってはいない(自分が言ったのは、背景として「棒」を喩えに出す英語の言い回しが元からあるのでは、の意味)
さすがに明治や大正を調べる必要はないので、「弐の型:ヤフー知恵袋」だけで十分か。
ホモフォビアの人に質問です。 先程知恵袋サーフィンをしていたら、同性愛者の質問に対し、いやにキ...
じゃあ「気持ち悪い」と言えなくなるまでポリコレ棒で殴られて下さい。 - 田舎で底辺暮らし https://pokonan.hatenablog.com/entry/2018/04/07/172318 >「自分たち...
2019年3月31日 15:05
エンターテインメントと趣味>映画
ここ最近世界的にLGBTがやたらと声を大きくしているのは何故?
LGBTの態度がでかくなって不遜になり始めたからです。 ポリコレ棒の間違い〜差別的な感情ではなく言動の問題 - wezzy|ウェジー http://wezz-y.com/archives/53793 >記事の中...
2018年6月18日 21:49
生き方と恋愛、人間関係の悩み>恋愛相談、人間関係の悩み>恋愛相談
2019/01/05/12:15現在に LINEアプリ内のLINE newsにて確認したのです...
もともと障碍者を常用漢字に簡易化しただけなので、差別的意味は含まれていません。 ですから障害者と書いても問題ないのですが、近年、いわゆる言葉狩り、ポリコレ棒などが蔓延したため、それを考慮して「障がい者」との表記が...
ちな、へえ、ここが使うようになったか、のメルクマールにはまだなると思う、「新聞社系の記事の見出し」だが
ここが初めてというわけでもないけど、2018/04/06の記事。
withnews.jp
※運営会社は朝日新聞社です
ときに、最初のtwitter検索に戻ると、当方以前に「ポリコレ”棒”」の言い回しに興味を持って流行り始めを調べた人がいる。
twitterでの「ポリコレ棒」の初出から拡散。検索欄に"ポリコレ棒 since:2014-01-01 until:2016-06-30"で見ることができる。
— 鱗屋うろこ/∃xist (@urocoya) February 14, 2017
「ポリコレ棒」という表現、2016年5月ごろから急激に増える。流行のきっかけはどうやらピー缶太郎先生事件。/ "ポリコレ棒" until:2016-05-30 - Twitter検索 https://t.co/y8FiupG7aB …
— TERASAWA Takunori (@tera_sawa) November 14, 2016
ピー缶太郎事件、とは???????
いまとなっては何がなにやら
https://twitter.com/search?q=%E3%83%94%E3%83%BC%E7%BC%B6%E5%A4%AA%E9%83%8E&src=typed_query&f=live
「棒」の前に「ポリコレで殴る」「〇〇で殴る」の言い回しがあり、そこから「棒」が連想されたのではないか、
と、今おもいついたので
2014年10月21日
返信先:
@pannacottaso_v2
さん
在特の行為への評価は置いといて、橋下はポリコレナックルパンチで殴るだけで、「議論」をしようとしていたのは桜井、っていう。 RT
@pannacottaso
: 完全にこれなんですよね。言ってること自体は桜井の方が筋が通ってて、橋下がポリコレ信者みたいになってるから面白いというw
とりい
@kinakobooster
·
2015年5月19日
ハラスメントおじさんとかモラハラお姉さんとかが成敗されるポリコレで人を殴る系の水戸黄門なら毎週見るだろうなあ
hzm
@HaZZ_0901
·
2015年6月13日
年末年始くらいにポリコレだとかレイシズム関係とかで「正論」で他人を殴るインターネットバトラーを見すぎて疲弊したときと同じ感覚があるな、レバ刺し関係
HTCH2
@HTCH2
·
2015年2月20日
ポリコレを全力で殴ると、「お願いします、一緒に頑張りましょう」みたいな低い腰で責任を投げかけるのが、対等かのごとく振る舞いながら相手一方に不利な条約を結ばせるキモな。
Kenroh YOSHIZAKI
@yobitz
·
2015年2月2日
ポリコレで人を殴るときは万全の下準備を敷かないと返す刀で滅多刺しになるので慣れない人がやるもんじゃないし、そもそもポリコレはお前の不快感をコーティングする道具じゃない。
ゾウ
@machicolony
·
2015年1月4日
ポリコレ振り回す人をポリパテで固めて殴る簡単な仕事
うずしヲ@boothで既刊頒布してます
@drink_like_ale
·
2014年9月12日
ウェッブ内で使われてるポリコレなるものは、殴りたい奴を殴る為のツール同然だな。
https://twitter.com/search?q=until%3A2015-07-27%20%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%81%A7%E6%AE%B4%E3%82%8B&src=typed_query
・・・・自分がこの「〇〇で殴る」を、ネット的な用語として認識したのは、寒さ暑さとか家事の大変さに対して「最新の防寒具や冷房、食器洗い機等々を惜しまずに買って活用すればいいんじゃないか」という内容の記事で「寒さを最新技術で殴れ」みたいな言い方だったのが最初だった。
こんな言い回しもあったみたいだが。
そこからの派生語だったのだろうか。
dic.nicovideo.jp
そしてこんなツイートを頂いた
もともと概念棒って言葉があり、ゲバ棒関係なくその流れで使われてたはずです。ポリコレ棒用法として使われた概念棒の初出は参考までにhttps://t.co/LRzONPzfrS
— 匿名希望のあやちゃん (@saka_Nicestic) July 4, 2020
ちなみに、「ポリコレ棒」自体も借金玉氏が初出だったと思います。記憶の限りでは、初出かは置いといても氏が多用したことによって流行ったのはまず間違いないと記憶してます
— 匿名希望のあやちゃん (@saka_Nicestic) 2020年7月5日
もともとが「概念棒」なんですが、単語としての元ネタはまどかマギカ二次創作なので、棒=男性器だとどこかで書いてたような記憶が・・・・・・
— 匿名希望のあやちゃん (@saka_Nicestic) 2020年7月5日
「借金玉」氏がキーパーソン説(ダイレクトに「造語者だ」というひとも)
借金玉さんのポリコレ棒載っててワロタ pic.twitter.com/yDaLcyPIcc
— 串焼き⚡️ (@yatoegg) December 29, 2018
※この記事だと「…という人もいます」という言い回しになっているな。
社会党右派のポジションが選挙制度の都合で抹殺され続ける現象と、それを打破出来るのが地域政党だけという現象に名前を付けたらバズりそうだが、良い例えが思い付かない
— あーろん (@aron_aichi) January 6, 2020
借金玉氏のポリコレ棒という造語の文学的センスはすごいわ
借金玉さんのwikiに「ポリコレ棒」項目を足したら喜んで貰えそうw
— しのぐ(凌いでいる) (@shinog466) January 6, 2019
借金玉氏、「ポリコレ棒」と言う言葉を発明した人でもあるのだけど、概念を言語化するのが抜群に上手くて、ここ数日のツイートだけ見ても「インターネットだんじり」とか「チープ・ディズニー」とかキャッチーなフレーズがポンポン生まれている。この言語センスほんと凄い。
— ラスキュー (@rasukiu) September 16, 2018
借金玉さんが作った「ポリコレ棒」という言葉を小野不由美さんが論考で普通に使っている…。時代だな。衝撃を受けました。大事なんだよね「棒」の概念。殴る道具にしてはいけない。 https://t.co/iCjlcGKC3S
— 橙⚡️通知OFF (@_0ranssi_) July 13, 2018
「ポリコレ棒」という言葉を初期に使った借金玉氏はそれが同じ様に相手を殴る棒として使われ始めたので捨ててしまった。「ポリコレ棒という言葉」を棒にして殴る「ポリコレ棒棒」になってしまったので、そんな棒で殴るのはやめろと言う。
— 猫七三=サン@がんばれまい (@neko73) April 18, 2018
ポリコレ棒、は借金玉さんの考えた表現らしいが、他にも色々と棒があって、みんなで殴り合いをしているな、毎日ツイッターでは。
— ブラック・ギロチン (@kubotakashi6074) August 7, 2019
まあ揉め事の種になっている言葉の発案者となるのはいろいろ面倒くさいしパテント料・使用料を貰えるわけでないのだから、「ポリコレ棒は借金玉氏の造語」としてその責を彼に押し付けるのが正しい
— lakehill (@lakehill) March 4, 2019
やっぱりセンスないと流行る造語を産み出すの無理ですよ。「ポリコレ棒」を生んだ借金玉さんはえらかった。
— 威岡公平 (@Kouhei_Takeoka) November 7, 2018
借金玉さんの「ポリコレ棒」やふろむださんの「錯覚資産」など、言葉を生み出せる人は凄い。
— ゆとりーまん (@bananamaru4) August 9, 2018
"【ポリコレ棒】インターネットスラングの1つ。提唱者はネット論客一〇八星の一人と言われる借金玉氏。ポリティカルコレクトネスを用いて他人の表現、発言を規制しようとする言行を差すものとして用いられる"
— おるぐり (@allgreen76b) September 11, 2017
掲載時はこんな感じでお願いしたいな。
やっぱり、ポリコレ棒って借金玉さん発ですよね?
— 六祖(おやすみ (@6_so_e_no) November 11, 2016
そして…ご本人からもツイート頂いた。
もともと、何かを誹謗したりするために無理やり作った造語を「概念棒」と呼んでいたんですが、たしか妻が夫を強烈にディスるツイートが大人気になってたのを見て、「これが男女逆だったらポリコレ棒で足腰立たなくなるまで殴られるだろう」みたいなことを言ったら流行ったと記憶してます。
— 借金玉 (@syakkin_dama) July 5, 2020
当時のアカウントは凍結されたのでログはないですけどね。
— 借金玉 (@syakkin_dama) 2020年7月5日
エマワトソンが「フェミニズムは女性を棒で叩くものではない」みたいな話をしたのは、たぶん単なる連想が重なった偶然だと思います。
— 借金玉 (@syakkin_dama) 2020年7月5日
https://t.co/T19a6DDL9g
— 借金玉 (@syakkin_dama) 2020年7月5日
なお、「ポリコレ棒の造語を作った」という理由で各方面よりめちゃくちゃに怒られるなどの出来事があったため、ポリコレ棒は荼毘に付しました。宜しくご理解ください。
さらに、こんなはてな匿名ダイアリーへのご教示も。
anond.hatelabo.jp
こんな、小さなことに回答や情報お寄せいただいた各位に、あらためて感謝申し上げます
はい、自分が分かる調査はここまで…と書いてから、だいぶまたそこから進んだよ。ここまでやれば自分的には上出来、上出来。
ちなみにポリティカル・コレクトという概念は当方、90年代半ばの雑誌「諸君!」と「政治的に正しいおとぎ話」で知った。
だからかなり最初の最初だと思いますよ。そのころは「政治的に正しい」という翻訳の言い方の方が有力だったかな。
筒井康隆の「断筆宣言」と関連していたような、しないような。
CiNii 論文 - 筒井康隆氏はやはり間違っている
- 作者:ジェームズ・フィン ガーナー
- メディア: 単行本
- 作者:ジェームズ・フィン ガーナー
- メディア: 単行本
- 作者:ジェームズ・フィン・ガーナー,デーブ・スペクター,James Finn Garner,真野 流
- メディア: 単行本