2年前の記事(※それより少し前に説の発表は動画でなされた)らしいけど、えーっっ!!!
…普段何気なく使っている吸血鬼という単語。この単語は和製漢語であり、日本で作られたと考えられています。そしてこれまでの定説であった、南方熊楠造語説が覆りました。そしてとある評論家の方からも新発見であるとのお墨付きを頂くことができました。今回はその経緯を紹介していきたと思います。
実は『ゆっくりと学ぶ吸血鬼 第13話①~③』で既に解説済みです。ですが今回この発見はこれまでの定説が覆った大変貴重な情報であり、どの本でも紹介されていません。文字でも残しておきたく、今回記事にすることにしました。
いや、すごいんだけど、非常に残念なのは「『吸血鬼』という翻訳語は南方熊楠が作ったとの定説」のほうを知らず、今回まとめて知ったのだわ(笑)
こういうのは、それを知っていた法が何倍もインパクトがつよい。「教養」を人が身につけたほうがいいとするなら、こういうことだろう。「実は忠臣蔵の悪役、吉良上野介は名君だったのでは」とか「ダーウィンは『生き残るのはもっとも強い種ではなく、変化に対応できる種だ』とか言ってない」とかも、同様でな・・・・・・・・
しかしそれはそれとして、「吸血鬼」という言葉は、誰が造語したんだろう?? こういう発想が、まず必要だと思うのです。
実際のところ、ファンタジーとかSFとかミステリーとか、そういうところにだけ出てくるようなサブカル設定用語、これは日本初の概念か、そうでないか。
そうでないなら、その用語は(直訳すれば必然的にそうなるような用語で無ければ)誰かが翻訳したはずだ→それは誰だろう??? というのは、皆が常に念頭に置くべき発想だと思うのです(いや、不要だろという人はおいてきます)
有名どころでは「魔導士(か「魔導師」のどっちか)」という言葉は荒俣宏の発明だ、と言われている。根拠・典拠はよく覚えていない。どこかで読んだおぼろげな記憶があるだけだ。
にしても、こんな形で「吸血鬼」の語源が分かるというのは、すばらしく、「知」というものであると思うのです。
自分も研究した、とはとても言えんのだが、そういう「お題」をおもいついたことはある。
togetter.com
また、他の方の考察
togetter.com
を受けてこういうのを書いたことがあった。
m-dojo.hatenadiary.com
今回の紹介、「吸血鬼」の語源考察そのものも重要だが「SF、ファンタジー、ミステリー分野で(のみ)使われるような翻訳語っぽい言葉・概念があったら、翻訳者・初出を捜して特定しよう!!」という大きな運動
の成果のひとつ、と捉えたい。