ネットの巡回の中で、「論座」サイトに迷い込んだ。
「報道特集」キャスターの、金平茂紀氏。こんな発言してる。
僕は、三島が実践した、言葉以上の「行為の絶対性」に非常に畏敬の念を持っている人間のひとりだ。三島の「反革命宣言」と、東アジア反日武装戦線の『反日革命宣言――東アジア反日武装戦線の戦闘史』は、戦後日本の左/右を超えた、時代を画す論文、著書だと思っている
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東アジア反日武装戦線。 時代を画す論文、著書…さいですか。
直後の午後0時45分[2][4]に時限爆弾が炸裂した。この爆発の衝撃で1階部分が破壊され玄関ロビーは大破、建物内にいた社員が殺傷されたほか、表通りにも破片が降り注ぎ多数の通行人が巻き込まれ死傷した。三菱重工業東京本社ビルの窓は9階まで全て割れ、道を隔てて反対側にある三菱電機ビルや、丸ビルなど周囲のビルも窓ガラスが割れた。また、表の道路に停車していた車両も破壊され、街路樹の葉も吹き飛ばされた。
この爆風と飛び散ったガラス片等により、三菱重工とは無関係な通行人を含む死者8人(即死5人、病院収容後に死亡3人)、負傷376人を数える戦後日本最悪の爆弾テロ事件となった。この被害は、オウム真理教による松本サリン事件(1994年)と地下鉄サリン事件(1995年)までは最大規模であった。この時の爆発音は新宿でも聞こえたという[5]。
このように甚大な被害が出たのは、後述のように爆発物の質量が大きかったこともあるが、通常放射状に拡散する爆風がビルの谷間に阻まれ、ビルの表面を吹き上げ爆風の衝撃波で窓ガラスを破壊し、粉々になった窓ガラスが道路に降り注ぎ、割れたガラスが凶器になったほか、ビル内に入った衝撃波も階段などを伝わり窓から噴出し、ビル内部をも破壊したためである。また爆心には直径30センチメートル、深さ10センチメートルの穴が開いていた[5]。この爆発の威力は陸上自衛隊の調査によれば、敵軍侵攻を食い止めるために用いる「道路破壊用20ポンド爆弾よりも強力だ」としていた[6]。
犯行声明(全文)
一九七四年八月三〇日三菱爆破=ダイヤモンド作戦を決行したのは、東アジア反日武装戦線“狼”である。
三菱は、旧植民地主義時代から現在に至るまで、一貫して日帝中枢として機能し、商売の仮面の陰で死肉をくらう日帝の大黒柱である。
今回のダイヤモンド作戦は、三菱をボスとする日帝の侵略企業・植民者に対する攻撃である。“狼”の爆弾に依り、爆死し、あるいは負傷した人間は、『同じ労働者』でも『無関係の一般市民』でもない。彼らは、日帝中枢に寄生し、植民地主義に参画し、植民地人民の血で肥え太る植民者である。
“狼”は、日帝中枢地区を間断なき戦場と化す。戦死を恐れぬ日帝の寄生虫以外は速やかに同地区より撤退せよ。
“狼”は、日帝本国内、及び世界の反日帝闘争に起ち上がっている人民に依拠し、日帝の政治・経済の中枢部を徐々に侵食し、破壊する。また『新大東亜共栄圏』に向かって再び策動する帝国主義者=植民地主義者を処刑する。
最後に三菱をボスとする日帝の侵略企業・植民者に警告する。
海外での活動を全て停止せよ。海外資産を整理し、『発展途上国』に於ける資産は全て放棄せよ。
この警告に従うことが、これ以上に戦死者を増やさぬ唯一の道である。
— 9月23日東アジア反日武装戦線“狼”情報部
コラムのタイトル、『死肉を喰らうハイエナ』云々というのは、このテロリストたちの「死肉をくらう日帝の大黒柱」の本歌取りかしらん。
ちなみに、その記事の前後は、
なんか知らんけど、この前公開されてた「三島由紀夫vs東大全共闘」という映画の素材、TBSの局内にあったのを、俺が見つけて以前特集したのに!
知らないうちに映画化の企画が進んでた!
内容や人選に不満だ!!
みたいな愚痴話で、TBSの社内事情がうかがえる点では面白い。
……時間ができたので、映画『三島由紀夫vs東大全共闘〜50年目の真実〜』をみることにした。みないという選択肢もあったが、いずれ喧嘩を売られた時のためにみておいてもいいかと割り切った。
このフィルム素材には僕は個人的に長く深く関わってきた経緯がある。もう30年以上前に『復原された三島vs東大全共闘』という十数分の特集を当時のニュース番組……「筑紫哲也NEWS23」で同様の特集企画を制作…YouTube画像でアップされていて10万回を超すアクセスがあった代物だ。
(略)
ある日、ひとりのTBS社員から僕に電話が入って、「局のアーカイブスに三島vs東大全共闘のフィルムの原盤が残っていたので、それをデジタルアーカイブ化した。それを見返してみたら面白かった。『NEWS23』の編集長にみせたら面白がったので、あしたオンエアすることになりました」という。唐突な話だった。彼は過去に僕がこれを扱ったことを知っているので、一応「仁義」を切ってきたのかなと思っていた。けれどもまあニュース素材はTBS全体のもので、それを誰がどう扱おうが自由……だがその後、これを映画化=商品化するとかいう話にどんどん拡がって、会社を巻き込んで大々的に宣伝をし始めた
……映画となるとやたらと「夾雑物」が含まれていた。ナレーションの文言が空虚で、明らかにナレーターの人選も誤っている。全共闘なのに革マルなどのセクトの映像が多かったり、とにかく当時のことをよく知らない人々がつないだのだと思った。それはそれで仕方があるまい。映画に登場してきた「識者」の人々も「なんでこの人が?」と首を傾げたくなる人も…
(略)
で、考える。この映画は何のためにつくられたんだい? まさかゼニ儲けのためじゃあるまいに。まあ、これ以上書くと、ネタを「パクられた」恨みごとみたいに聞こえたら嫌なのでやめておく。なお、つい最近までYouTubeで閲覧できた僕のつくった『復原された三島vs東大全共闘』は見られなくなっていた。著作権の申し立てがあって削除されたのだという。やることはその程度のみみっちいことか。
TBSの映像、いろいろyoutubeや、再編集されて映画になったら見たいのもあるんだよね…オウムに関係者がビデオを見せた事件の、検証番組とか…
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