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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

『パナマ文書は、日本の富裕層が海外資産移動・租税回避に関して非常に「クリーン」なことを示した』

南米に詳しいラウタ郎さんの指摘。




うん、滅茶苦茶巧妙で、パナマ文書からも名前を出さないで済むほど秘密主義的なのだ、日本の金持ちは…と考えることもできるだろうけど、あれだけみんなの名前が出た、予想外の文書の中の「割合」は一定の証拠となるだろう。


ただ、自分も、おそらくはラウタ郎氏も、このクリーンに道徳的な意味を込めてるわけじゃないねん。
日本の金持ちが、そんな道徳性において他国よりすぐれてるとはカケラも思っていない。
自分が想像するのは文化と言うか行動様式の「型」の話で、単純にいえば日本の資産家が、あるいは一般庶民も「海外に資産を移す」という発想、想像に乏しいんだろうな、ということです。

これは過去にも何度か紹介したけど、高坂正堯氏が、「日本人は結局、最後のところで政府や国家を信じているんですよ。その証拠に、僕も含めて外貨などで海外に資産を持っていないもの」と、1980年代か90年代にヒトコト語ってたんだよね。


まあ、戦後基本的に円高基調で経済が発展し続け、つまり「円」を持っていればその円の価値が世界的に高まり続けていたんだから、それは正しい行動でした。プラザ合意ニクソンショックの前に、自分の資産の半分をドルとかにしてた人がいたら大損だったわけで。

そして、何より、日本が再び戦場となって国内資産が灰に帰すとか、ハイパーインフレで目減りするとか、国内が内戦でヒャッハーとなり、「いまじゃケツをふく紙にもなりゃしねえってのによお!!」になる、ということが考えにくい、という判断の結果だったろうし、それもまた結果的には正しかったのだ。


その延長上に、おそらくそれほど大規模な形での海外逃避資産を、大物日本人資産家も行っていない(らしいとパナマ文書の結果から推測できるのではないか)という話。

もちろん、それはそういう資産家がまだ70代80代に多いからですから、上の話のように、失われた20年の不思議な円高も終わり、「円を持っていればその円の価値が高まる」傾向も終わったいま、この風潮はたぶん「今現在、変化しつつある」のではないだろうか。というか海外の銀行への預金や外貨預金なんて昔はどうやりゃいいの?状態だったのが、今はフツーにどこにでもあるものな。こうなってくると、庶民も含めて「海外資産」を考えるようになる。
高坂氏は「自分も含めて外貨で預金してない」と言ってたけど、書き手の当方的にも「自分も含めて外貨預金がある」と実感で言えるものね。そして預金する時「日本が戦争や内乱で混乱し、海外に難民として言った時でも、これを当座の生活費にして…」みたいな中二病的想像を、ほんのちょっとだけしたものでした(笑)