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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

この前の「団地ともお」が「見られたくない遺品を相互に処分する約束」という、奇妙なテーマの奇妙な味だった。

twitterからの再構成


団地ともお」は時々、何の予備知識なしでも楽しめる読切の好短編になっているが、スピリッツ34号掲載の話(「第571話 秘すれば花だよともお」 )が異様に面白い。
テーマは、誰もがちょっと気にしたことがある(よね?)「死後、見られたくないものをどう処分するか」話(笑)。
この作品では、意外な案が提示される…。


それは、「お互い、先に死んだ相手の『見られたくない品の処分』を行う」と約束し合う、という手段。それも飲み屋で偶然会ったような、それまで無縁の相手と約束するのが一番効果的だそうだ。

そしてその老人は、そんな約束を何人とも交わしてきた。だが、必ず相手が先に死んでしまい、がんばってその約束を実行してきたのだという…


「奇妙な味」ミステリってこういうのかな、と思った。そう考えたのは、トリックのひとつとして、結果的に動機が見つからず、真の容疑者(依頼者)はアリバイなどを作れる「交換殺人」があり、それもまた、成功するにはそれまで接点が無かったような人との約束のほうがいい、となっていたからだ。たぶん発想はそこから来てると思う。


この作品は当然、「団地ともお」としてのオチはちゃんとあるんだけど、
互いに約束したところまで提示して<…さて、皆さんで、この結末を考えてください>とやったら十人十色、いろんな結末ができそうだと思いました。

皆さんだったら、どんな結末になりますかね?

当然半年ほどしたら単行本に収録されるだろうけど、その前に読みたい方は雑誌購入をどうぞ。店頭にはあと1日並ぶ。その後はこちらとか