このブログでは、2本ほど記事をかきました
◆安政の大獄で「これは冤罪だ!」と声を上げた幕府官僚・木村敬蔵という男がいた http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100804/p2
◆「風雲児たち・安政の大獄篇」で印象的だった「木村敬蔵」についての情報提供があった(本日のコメント欄から転載) - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20160210/p2
ハッキリ言って(三沢光晴風)、ネット上でいちばん木村敬蔵についてくわしいのはこのブログである…というのは、それほどにこの人が知られていない、ということで、それは非常に困るのであるが…
あらたに情報提供。
木村敬蔵勝敬なら徳富蘇峰が書いてますね 安政の大獄で「これは冤罪だ!」と声を上げた幕府官僚・木村敬蔵という男がいた(みなもと太郎「風雲児たち」より) - 見えない道場本舗 (id:gryphon / @gryphonjapan) https://t.co/agF7XzXIwD
— すんすけ(松平俊介) (@tyuusyo) 2017年3月4日
みなもと太郎『風雲児たち・幕末編』で名前が知れるようになった、安政の大獄に反対した木村敬蔵(勝敬)ですが、徳富蘇峰『近世日本国民史』によれば『安政紀事』に登場するそうです。なお、木村と同様に大獄に反対したのが落語・佐々木政談の主人公、佐々木信濃守顕発。 pic.twitter.com/eVJlFVaJHD
— すんすけ(松平俊介) (@tyuusyo) 2017年3月4日
こちらのブログも運営してらっしゃる方だ。
群龍天に在り(webディレクターと歴史好きの雑記帳)
webディレクター兼雑誌記者の松平俊介が書いているブログです。
http://touryuuuan.blog.jp/
されど・・・・・・
@tyuusyo
— gryphonjapan (@gryphonjapan) 2017年3月4日
それか!たぶんそれだ!
近世史は是非善悪の判断や描写は異なるものの、トピックの取捨選択において知らないうちに徳富蘇峰に操られてる感あり!!
(司馬遼太郎含む)
実は前の記事を読み直したら、徳富蘇峰が記述していたというのはコメント欄で情報提供があった。
ただ、実物を紹介されたのは初めてで、またそこで蘇峰が出典を記している、とは知らなんだです
『風雲児たちで漫画化された、<安政の大獄で木村敬蔵が身を顧みず「彼らは冤罪である!」と声を上げ、失脚した>話は『安政紀事』という史料が元らしい』
はい、今回これをひろく覚えて、持ち帰ってください。
徳富蘇峰は「軍国主義の時流に乗った」のだろう。それでも天才の影は、21世紀の今まで伸びている…
家康など、歴史小説等の「出典・元ネタ」話〜山岡荘八、司馬遼太郎、田中芳樹、そして徳富蘇峰 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/653638
司馬遼太郎 『覇王の家』 とその依拠史料
http://t.co/jRP3cwo9S9
「本稿では、今日の司馬評価を決定したと思われる『坂の上の雲』,後半部と同時期に書かれた『覇王の家』における依拠資料の分析と、その本文批判の水準を問題にしてみたい。さらに主人公・家康に対する司馬評価の…
司馬文学を解剖する
- 作者: 磯田道史
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2013/11/13
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (9件) を見る
●今や絶滅寸前の日本の史伝文学
●司馬作品「関ヶ原」をテキストに読み解く
●歴史小説家・司馬遼太郎の本領発揮
●史実と創作のはざまで
●徳富蘇峰「近世日本国民史」の影響
●平成の史伝文学の可能性
今回の「風雲児たち」もそうだし、司馬遼太郎もそう。
そしてわれわれもそうだけど、歴史の事実の有無、その価値評価をめぐる論争は、ある意味わかりやすく「可視化」されているのだわ。
しかし、いわゆる現在のジャーナリズムにも言われる
「イッシュー・チョイス」
「アジェンダセッティング」
すなわち、どのトピックを取り上げるか、何に注目するか。関ヶ原について、源平合戦について、幕末維新について、どのエピソードや人物をチョイスするか
・・・・・・・・どうも近世に関して、徳富蘇峰「近世日本国民史」の影響は、そのトピック選択の面で相当に大きいらしいんすよ。
まあ、その影響力や、今でも学べる点、その限界や問題点などは、この本はそんなに今も入手困難!なわけじゃないので、実際に見ればいいんでしょうけどね。ただ分量は膨大で、なかなか今、通読したって人はいないようです。
えーと、現状、読みやすく出ているのは?
ふーん、講談社学術文庫か・・・・・・・こんど、「関ヶ原」「木村敬蔵(安政の大獄)」のところだけでも読んでみよう
近世日本国民史 織田信長(一) 織田氏時代 上 (講談社学術文庫)
- 作者: 徳富蘇峰
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/10/18
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る