INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

「政治家(候補)なんだから、一段高い透明性のため義務でなくても自主的にXXXせよ」との論法で、政敵を攻撃する戦略。対トランプ、蓮舫…

【社説】暴露されたトランプ氏の納税申告書 http://on.wsj.com/2d7YjMi @WSJJapanさんから



ニューヨーク・タイムズは10月1日、匿名の送り主からトランプ氏が3つの州に提出した1995年の納税申告書の一部(3ページ)を郵便で受け取ったと報道した。当時、事業で失敗したことが広く知られていた不動産・カジノ王のトランプ氏は、ニュージャージー州ニューヨーク州コネティカット州の納税申告書で9億1600万ドルの損失を報告していた。

 ニューヨーク・タイムズは「税金の専門家たち」の意見を聞いた後、そうした損失がもたらした税額控除で「連邦所得税が最大18年間、合法的に免除された可能性がある」と結論付けた。これに対しては、わざとらしいショックや怒りの声が上がった。

 「合法的に」という部分に注目してほしい。誰も、クリントン陣営でさえも、トランプ氏が20年前に脱税をしたとは言っていない……(略)

ということで匿名の密告というか通報によってトランプの納税状況が明らかになったわけだが、その前段階ではこんややり取りがあった

米大統領選】納税状況公開しないトランプ氏 「納税額ゼロ」の可能性も 広がる疑念  - 産経ニュース http://www.sankei.com/world/news/160514/wor1605140019-n1.html


トランプ氏は過去の大統領候補が慣例的に公表してきた「納税申告書」を明らかにしておらず、米メディアや民主党での候補者指名が有力視されるヒラリー・クリントン国務長官から攻撃を受けている。トランプ氏は将来的な公表は否定していないが、「納税額ゼロ」の可能性もささやかれる実態が今後の選挙戦の逆風になることを恐れているとの見方が強い。

 「他人には関係のないことだ」。トランプ氏は13日、ABCテレビでのインタビューで所得に占める納税額の割合を問われて、逃げの一手に終始した
(略)
米内国歳入庁(IRS)の監査を受けていることを理由に公表を拒否。監査は報告内容に不備があるかどうかを確認するための措置で、トランプ氏は「監査が終われば喜んで公開する」とする。(略)クリントン氏も11日、「私と夫は33年間、報告書を公開してきた」と述べて、自らの透明性とトランプ氏の消極姿勢の対比をアピールした。

http://www.huffingtonpost.jp/2016/09/26/first-debate-1-_n_12207166.html


司会:レスター・ホルト
トランプ氏は納税申告書をまだ公開していないということが指摘されています。

ドナルド・トランプ
15年間近く監査を受けている。私は毎年受けている。 納税申告は監査が終わり次第すぐ公開する。まだ監査が終わってないから公開の準備ができていないだけだ。弁護士のアドバイスに反してでも私は公開する意思がある。

ドナルド・トランプ
クリントン氏のメール3万4000通を公開したら、私も納税申告書を公開する。なぜメールを公開できないんだ。

ヒラリー・クリントン
ほら、彼はすぐ釣られる。 これまでの大統領候補は、速やかに納税申告書を公開してきました。なぜ公表できないのですか。何か理由があるんじゃないんですか? 仰るほど金持ちではないとか、言っているほど、慈善団体に寄付していないとか。もしかしたら国民に対して全く連邦税を払ってないことがバレると困るとかなんじゃないですか?軍に対しても退役軍人に対しても何の貢献もしていないことがバレると。 何を隠そうとしているのか?アメリカの国民はそれを見る権利がありますし、トランプ氏はそれを公表するとは思えない。ホワイトハウスに近づくならどんなお金が絡んでいるのか公表する必要がある。


その幕間に、こんな笑える展開があったとか。

トランプ氏が納税申告書公表すれば5億円寄付−リンクトイン創業者 http://bloom.bg/2cEEIEN

リンクトイン創業者のリード・ホフマン氏は、米大統領選の共和党候補であるドナルド・トランプ氏が候補者による最終討論会までに自身の納税申告書を公表すれば、退役軍人に最大500万ドル(約5億900万円)寄付すると表明した。

わかりにくいかもだが、要は「あなたがやましいことないなら、XXをするだけで、寄付金を退役軍人が得られるんだから当然そうするよね?なぜしないの?やましいところあるの??」というキャンペーンですな


私がこういう政治の駆け引きもあると知ったのは4年前の大統領選の、共和党候補で億万長者であったミット・ロムニー攻撃だった

ロムニーの、隠し財産情報に賞金を出す!」〜米大統領選の仁義無き戦い - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120917/p2


将来、大統領候補は自ら進んでポリグラフ(ウソ発見器)にかかれ、と言われるんじゃないか…ちうネタもかいたな(笑)

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130109/p1
……そして、これは実際に近い将来、米国できっと実現するような気がするが…米国大統領選の話だ。
候補をポリグラフにかける(笑)。
いや、なぜこれが実現するような気がするか…というと、プライバシーや人権論議がやはりこのあと、もう一段必要になるであろう警官採用への導入と違って
「あなたは、自ら望んで国民の代表になることを望んでいますね? なら、このウソ発見器に自発的にかかってもいいんじゃありませんか?さあどうします?拒否するんですか?別の候補のAさんは、もう既にこれに進んで参加しましたよ…?」
とテレビのトークショーで迫っていく、ということができそうだからだ。向こうのトークショーのタチと趣味の悪さは、たけし、所の10倍ではきかないし、2012年大統領選挙でも
「あなたの収入、納税額、預貯金、資産を公表してください。プライバシー? いや国民の代表に自らなろうとしているんですから、自発的に公表すればいいんですよ。それが何か??」
という論法で、ロムニーは打撃を受け続けた(最終的にどうなったんだっけ?)。
100%に近い精度?のポリグラフに、次々とかかって質問を受ける議員立候補者…胸が熱くなるな(笑)。まあそれで出馬する人の質が落ちる、ということもあるだろうけど。


さて「二重国籍」に関して、民進党代表の件に続いて、自民党の国会議員にも二重国籍者がいたことが分かった。さもあろう(国際経験なども政治家の資質である以上、海外で生まれた人が国会議員になることも多いはずだ)

これで自民党のはしごがはずされたか…といえば、そうでもないみたいだ。

サイト「アゴラ」がこのような公開質問状を出した。

【公開質問】蓮舫さんへの情報開示のお願い http://agora-web.jp/archives/2021749-2.html


…私どもの指摘を蓮舫氏が否定されたにもかかわらず真実であったことが多くある以上は、現状の説明をそのまま真実として了解できないのは、遺憾ながら当然のことです。

このような状況は私たちの望むところでありませんが、事実関係は蓮舫氏がすでに持っておられるか容易に入手できる証拠書類とともに説明されることで容易に明らかに出来ることばかりです。

もし、蓮舫さんがこうした疑惑を追及する立場だったら舌鋒強く「なぜ証拠書類を出さない」と仰っていたであろう、と多くの国民が感じているところです。

とくに、

国籍選択の日付の戸籍関係書類の開示による証明(されてなかったのなら9月23日に届けられたことを証明する書類)

②9月6日に台湾の代表処に出された台湾旅券を含むすべての書類

③9月23日に台湾の当局から受け取られた国籍喪失証明書

については、是非とも公開されたいところです。なぜなら、現状では、国籍選択をされたのか、本当に二重国籍状態は解消されたのか、蓮舫氏の一方的な説明に過ぎないからです。
(後略)

これを他のメディアも「…という質問が出された」という形でニュースにしている

蓮舫二重国籍」】『アゴラ』が蓮舫氏に公開質問状 「二重国籍問題」を追及「証拠示し説明を」 - 産経ニュース http://www.sankei.com/politics/news/161003/plt1610030013-n1.html

そして、自民党の議員が、米国籍があったという件で、安倍政権との協力は是非是非で、いや是々非々で(C:いしいひさいち)行うという維新のあだち康史氏が、まさに逆手にとって、ヒラリー的な論法を使っている。

http://agora-web.jp/archives/2021883.html

蓮舫が嘘つきだと私が確信した理由は、まさに小野田氏が即日戸籍謄本を公開したように、国籍選択の日付は本人の戸籍謄本を見れば一目瞭然だからです。

にもかかわらず蓮舫は自らが日本国籍を選択した日付を開示しません

小野田氏も、別に義務はないのに、公開したのだろう。
それによって、結果的かどうかはしらんが「小野田議員は自主的に書類を公開した。蓮舫議員はしないのですか?」というロジックが強化される、という寸法だ。

いまのところは、蓮舫氏は記者会見でこういうスタンスを示している。

http://www.sankei.com/politics/news/161006/plt1610060041-n5.html
−−蓮舫氏は、昭和60年1月に日本国籍を取得したと説明している。これとは別に、国籍選択の宣言をする必要があると思うが、選択の宣言をされた時期はいつか。宣言したことが明記されている戸籍を公開する考えがあるか

 「国連の女子差別撤廃条約を受けて、わが国の国籍法が改正され、私は、母が日本人であって、未成年であっても、届け出をすることによって、日本国の国籍取得が認められた。私は日本国籍を取得した時点で、全ての事務作業が終わったと思っていた。ただ今回、いろいろご指摘があって、台湾籍が残っていることが明らかになったので、台湾籍の放棄を急ぎ、実際に籍が抜けたことになったので、区役所に届けたまでです」

 −−戸籍には選択の宣言をした日が明記されていると思うが、その点は確認しているか

 「極めて私の個人的な戸籍の件に関しては、みなさまの前で話をしようとは思っていません」

この記者会見をめぐって、twitter上でこんな騒動もあったようだ


トランプ氏に対して「義務はなくても、候補者として自主的に納税の記録を公開し証明したら?」
と追及したのと
蓮舫氏に対して「義務はなくても、候補者として自主的に国籍取得の記録を公開し証明したら?」
と追及したのは、
同じであることは、おさえておこう。


だが、まだ日本での応用はこれからではないか。たとえば
「安倍首相は自主的に納税の記録を公表せよ。野党のXX代表は自主的にやったぞ」みたいに、考え方次第ではいろいろできてくるだろう。
この
「政治家なんだから一段高い行動説いて、Aは自主的にXXせよ。政敵のBは、それをやってるぞ」
という先方は、
民主主義の建前と政争の本音がからみあった、あまり綺麗でも聖なるものでもない何かだ。
しかし、だからこそむしろ信用できるというパラドックスがある。

おもしろいものです。