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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

大躍進の日大柔道部を率いるのは「伝説の吉田秀彦戦」の金野潤監督。その哲学がすごい(ゴング格闘技)

松原隆一郎×金野 潤
「自ら考える」柔道で勝て!
石ころ軍団の挑戦──。

全日本選手権で大学を卒業したばかりの原沢久喜が22歳で初優勝。全日本学生優勝大会では“常勝”東海大をあと一歩まで追い詰めているのが、日本大学柔道部だ。かつて蟹挟や腋固で武道館を沸かせた闘志溢れる柔道家はいま、この日大柔道部を率いて、前代未聞の挑戦に臨んでいる。「インターハイ王者ゼロ」の石ころ軍団は、いかに快挙を成し遂げようとしているのか? そして日本柔道の未来とは? 東大柔道部長の松原隆一郎教授が訊いた。

現在の日大はそういうわけで
・所属の原沢が全日本選手権を制す
・全日本学生で情報の東海大にくらいついて準優勝。
そして「金野潤」監督ですが…検索すると出てくるか。

http://blog.livedoor.jp/akoudou2008/archives/1489583.html

当時、吉田は人気選手。
この大会でも準決勝で小川に判定勝ち。
こうなったら軽量(86kg〜)の吉田になんとか
全日本をとらせたいという判官びいき?の雰囲気があったと思う。

試合後は(金野に)苦情が殺到したらしいけど、
「投げ合い」の柔道を見たいならともかく、
「格闘技」的には、殺気を感じるいい試合(?)

カニバサミは両者とも失敗ですが、
一番いいのは金野の1発目?
払い腰タイプの入り方。
ただタイミングはいいけどかかりが浅いか?
吉田のカニバサミは相手の重心が前にあるので倒れない。
(多分、初めてで、意地だけでやったんでは?)

あと金野のワキ固めはいい。
本来、「立関節」なんて一瞬で極めるか、折るか。
崩して倒すならともかく、「固定」なんて無理。
身を捨ててへし折るか、かわすか一瞬の話。
(柔道ではダメだけど)

相撲ならヒジ極められる方が悪い。
うずくまって立てない吉田の負け。


画質はよくないにゃー。
それから今のルールとは違っていて、今これらの攻撃が合法かというとよくわからん。カニバサミは禁止になったんだよね。
帯をギュッとね!単行本の帯カバーで、作者がこの試合を生観戦し「これがセメント(真剣勝負)だ!」と興奮気味に語るルポ漫画がある。画像をゲットしてるのだがちょっと今みつからない。



大学監督が自分で言うことなのだから、多少の美辞麗句が含まれているかもしれないが、美辞麗句は美辞麗句として役に立つだろう。

「世の中の99.99%は、お前らの勝ち負けには何の興味もない。けど、お前たちが外で缶をポイ捨てすることには100%の人が関心を持っている。それを忘れるなよ」

部の中には途中で怪我などがあって選手からマネージャー的な仕事をします、と言いに来る子もいます。あるいはどうしても最後の校内予選で勝てず、4年になっても試合に出られない学生が自分から裏方仕事をやるといってくれたり。僕は仕事が違うだけでこれも同じ柔道だと思うんです

極論を言えば内股は社会に出ても何の役にも立たない。けど内股を覚えるために考えてきたことやプロセスは、絶対に役に立つ。ただ現役時代はプロセスが大事という考え方は駄目。お前たちが道着を脱ぐ時まではひたすら結果を追い求めるリアリストにならなければならない。

いい話である。




それを受けて、松原氏はこう問題提起する。

大学で柔道に関わっていて強く感じるのは、高校までやっていた学生が大学に入ると柔道を続けない傾向です。柔道に気持ちがついていかないのでしょう。
対照的にサッカーをやっていた人は自分で楽しむためにフットサルをやったり、テニスだって草テニスを楽しむ人は多い。ではなぜ草柔道がないのか。私自身は柔道が好きだから一生やりたいと思いますが、私のような草柔道家が増えなければ、社会として柔道を支えることは出来ないでしょう

日本のスポーツが流れが変わる潮目にあります。
スポーツ庁ができる…(略)あれは強化に金を出してくれる(のと)まったく別の話…勝ち負けというのはスポーツにとって一部にすぎない。…みんな健康で長生き…本来、柔道はそこに関わらなければならない…

下の提言に関して、金野監督は
生涯スポーツというか、大人になっての習い事としてみたら、今のところ柔道は柔術に完敗している」と話している。


これはほんまそうでしょうなあ。
中年が柔道をやるというと…実は講道館にも、夢枕獏の名作「空手道ビジネスマンクラス練馬支部

ならぬ
「柔道ビジネスマンクラス水道橋支部支部じゃなくて本部だ!!)」があって、実際に中年から黒帯を目指す人とかに懇切丁寧に教えているんですけど、あまり広まっているわけでもないし、お父さんや中年男、だいぶ体のなまったOBが体験レッスンの出来る柔道道場・・・というのもないはずだ。

まああまりに体がなまりすぎていると、なんといっても怪我に注意のスポーツではあるのだが、だからこそ専門家のいるところでやらないといけないものでもある。



自分も7、8年ぶりに柔道スパーをを「ちょっとだけ」やりたいなーと思うのだが、そんな場所はないなりよ。


さて、どうする。