【トンガ噴火お見舞】INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

将棋の先手後手の優位を「同じソフトを戦わせて」調査。ほかのゲームでも可能?

将棋はどれほど先手が有利なのか?プロ棋士の勝率と最強ソフト同士の勝率 http://shogi1.com/sente-shoritsu-ponanza/

一般に、将棋では先手が少し有利で、後手は少し不利とされています。
近年のプロ棋士の対局データによれば、先手の勝率は52〜3%程度。
(略)

…例えば、同じ「二人零和有限確定完全情報ゲーム」で、将棋の親戚にあたるチェスでは、先手が相当有利で、トップ同士の対局では後手はまず引き分けを狙うようです。

囲碁では、先手の有利を「コミ」というハンデで調整します。コミは時代によって変わってきており、日本では江戸時代にはコミがなかったのですが、1939年の本因坊戦では4目半、1974年には5目半、2002年には6目半と改正されてきました。

どうぶつしょうぎでは、先後どちらも最善を指せば後手が必勝だと完全解析されていますし、実際の対局でも後手が有利となることが多い

わかるんだが、どうぶつしょうぎのように「後手必勝」と解析されるっていういさぎいいのを除くと、少々もやもやするね。もう少し確実に、科学的に分かるものはないか。


…ってんで。

そんな悩みに答えてくれたのが、第25回世界コンピュータ将棋選手権で優勝した現在最強のコンピュータ将棋ソフト、ponanzaの開発者である山本一成さん。以下のツイート。

山本 一成@Ponanza
@issei_y
Ponanza同士で戦うと先手の勝率がどれくらいになるのか気になったのでちょっと実験してみている。
あまり深い探索ではできないけど、深さ6の探索で毎対局ごとに評価関数に乱数入れて同じ展開にならないよう調整してみて10,000試合くらいさせてみる。

おおお!!

同じコンピュータソフト同士なら実力差はないですし、調子の良し悪しもないので良いデータと言えそうです。

これは期待。

そして結果が出ました。それは記事をごらんください。


・・・だがまず、「同じソフトでAvsBの対戦をさせれば、そのゲームでAが有利かBが有利かが分かる」という論理が、大まかには納得するが「100%納得できるか」、というとウーン、と考えざるを得ない…でも逆に言うと、そうでもなきゃ「有利・不利」という概念自体が成り立たないしな。

そしてその結果、上のような結果が出たということは、大まかにはゲームシステム設計の勝利なのでありましょう。


そしてこれで研究できるなら、ソフトのあるゲームはぜんぶ、これをやってほしい。チェスなんか、世界各国で既にこれに関する研究結果の発表や論文があっていいはずだ。




そこで気になるのは、将棋は仮に有利、不利が決まっても、それに対処するのは難しいのだが、囲碁「コミ」によって「公平」の天秤を簡単に操作することができる。

【コミとは】
http://www.yasashiigo.com/glossary/ka_gyou/komi.html
互先のとき、黒が白に与えるハンデのこと。通常コミは6目半です。

囲碁は先手の黒が有利なので、普通に対局すれば黒が勝つ可能性が高くなります。そこでその不公平さをなくすため、白は最後に6目半をもらえます。

例えば、黒と白がお互いに10目の地を囲っていた場合、白が最後に6目半足すので、10目対16目半で、白の6目半勝ちになります。

コミは整地が終わって、計算するときに足します。

だけどね、なんかムチャいうと思うだろうが、ふつうにやったら6目半も先手が有利なんて、ゲームデザイン的には敗北と思うわー。
「二人零和有限確定完全情報ゲーム」において、完全に先手も後手も互角のゲームというのは、実は作るのがすっごくむつかしいんじゃなかろうか。
…というか、どっちが有利かの検証って、そのゲームが多くの人に遊ばれて、実例が蓄積された中で「…あれ?これ、先手or後手が有利じゃね??」となるもんだろうから、仮に完全に互角の画期的ゲームをデザインしても、それが将棋や碁級に人気が出ないと分からないのかも…でもどうぶつしょうぎは解析したんだよな。


んで、以前「ヒカルの碁」を読んだらおまけコラムに載ってたのだが、この「コミ6目半」は、別に数学的裏づけがあるわけじゃなく、プロ棋士たちが経験的に「ん…それぐらい?」とやって決めるんで、裏づけもないし変化もあるんだそうだ。


それもなあ…このへんをきっちり、数学的な根拠のもとで定めることはできないんだろうかね。まあできてたらやってるだろうし、もし仮にやれても当方はそれを理解できないし、そもそも碁をやらないのだけれど(笑)。でも面白いものですな、とは思う。

オセロも、実は「コミ」が必要だったりしないかい???

追記 コメント欄より

通りすがり 2015/05/19 10:18
囲碁のコミに半が付いてるのは引き分けをなくすという目的もあります。小数点を.0と.5にして同数引き分けをありえなくしてるわけです。
通常のオセロはまだ解析されてないですが、6×6オセロは両者最善手だと20-16で後手必勝と解析されてます。
この場合、理屈上は先手に4石のコミを付けると両者最善手で20-20の引き分け確定で互角になりますね。
普通の8×8オセロは後手有利だろう(先手初手が一択に対して後手初手は三択)と言われてますが、実際のところよくわかってません。
囲碁・将棋と違ってプロ制度もないしデータも充実していないせいかオセロの話はいまいち盛り上がりに欠けますね。
というか、最長60手しかないのに未だに完全解析できてないというのが意外ではありますが。(できるけどやってないだけ?)