twitterで連続ツイートして、その後再構成するシリーズ。
gryphonjapan@gryphonjapan
さきほど「江戸しぐさの正体」で、ツイートで断片的に書いたのをブログにあとでまとめる、というのに成功したので、ちょっとことし中に書いておきたい話をつぶやいてみる。
「現在進行形の、4大軍事漫画(※後述)」について。
まず速水螺旋人先生の「大砲とスタンプ」@guns_and_stamps 4巻が年末出た。
http://morning.moae.jp/lineup/115大公国兵站軍アゲゾコ要塞補給廠管理部第二中隊所属ボリスラフ・B・ボイコ曹長は元陸軍所属のベテラン兵士。前線で勇敢に戦っていたことを胸の勲章の数が物語っている。キリールやマルチナのボディーガードのような存在で、治安の悪いアゲゾコで、兵站軍の士官を守る頼れる男。故郷には若くて可愛い元共和国人の奥さんがいる愛妻家!
- 作者: 速水螺旋人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/12/22
- メディア: コミック
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自分は以前■「へいたん!」…いや兵站を描く変わった軍事漫画「大砲とスタンプ」-http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120921/p4
で、この作品を紹介済み。
ついでながら「紙屋研究所」でもこういう記事が出ました。タテマエと実態 速水螺旋人『大砲とスタンプ』 - 紙屋研究所 (id:kamiyakenkyujo / @kamiyakousetsu) http://d.hatena.ne.jp/kamiyakenkyujo20140519/1400435347
国際会議は思わぬ結果となり、大陸の情勢はさらに不安定に。次第に士官学校の生徒達に感情移入し始めるバルツァー少佐は意外な決断を下すも、その決意が更なる騒動を呼び起こす!?
- 作者: 中島三千恒
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2014/12/09
- メディア: コミック
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これも、自分は紹介文を以前に…
■「外国から来た軍事教官」を描く変わった軍事漫画…「軍靴のバルツァー」-http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120925/p3
この作品は「ヤマカム」の紹介文が有名か。
■「軍靴のバルツァー」、悲しいけどこれ戦争なのよね:ヤマカム http://yamakamu.com/archives/401529.html…
この2作は偶然自分が知った時期が一緒で「変わった軍事漫画コンビ」と覚えてた。
で、まあことし中に、「2大軍事漫画が今月単行本発売」てな記事を書こうと思ってたのでしたが…ここからが本題。
その2大漫画を、3大漫画にしなきゃならないかもな気がする作品があったのですよ。
それが、最近初めて手にした「月刊アクション」に載ってた「乙女戦争」という作品でございました。
漫画家。代表作『ダンス・マカブル~西洋暗黒小史~』『曹操孟徳正伝』(メディアファクトリー)、『女媧~JOKER~』(講談社)、、『おてんば珠姫さま! 』(北國新聞社)他。乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ(1) (アクションコミックス(月刊アクション))
- 作者: 大西巷一
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2014/01/10
- メディア: コミック
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論より証拠で、ちょっと一部画像を引用します。
「方陣」に近い何かということでいいのかな?新しい戦術、としてこの話に出てくるのだが、騎士からしてみたら受け入れがたいものであることや、要は「野外における篭城戦」みたいな話が非常に面白く語られてて…
それと同時進行で、城の攻防をめぐる物語が描かれてるのでした。
漫画「墨攻」でも重要な展開だった、下から穴を掘って壁を壊そうという戦術や、それを細かな振動で察知し、逆に穴を守備側から掘って反撃…、というのは普遍的なものだったんだね。
- 作者: 酒見賢一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/04/10
- メディア: 文庫
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- 作者: 酒見賢一,久保田千太郎,森秀樹
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1999/05/01
- メディア: 文庫
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その時代背景はなんと『フス戦争』だって!自分もそれなりに歴史愛好家だが、フスって言われても「教科書に「火あぶりにされるフス」の絵が載ってたっけ…」くらいの知識しかなかった。最近架神恭介氏の「仁義なきキリスト教」 で補完できたけど。
- 作者: 架神恭介
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2014/02/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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なんで、この時代が選ばれたのか、そしてそもそも、なんで作品の題が「乙女戦争」なのかまだ把握してないんです(笑)。※後述…
某所のバックナンバーが最新号を含め3号しかなく、そこまでしか遡れなくて…そもそも「乙女戦争」というなかなか普通では結びつかない二語をならべたこのタイトル、以前聞いてたかもだが、「ラノベ的な異世界の、アレ?」と思ってスルーしたんだったかもしんない(笑)だとしたらうかつだった。
ただ、その数回でもうね、フライングで「軍靴のバルツァー、大砲とスタンプにこれを含めて、(現在進行形の)3大軍事漫画と考えよう!!」と認定した次第だ。
ただそこで「あれ?『ホークウッド』があったよな…?」これで4大漫画に(笑)
14世紀、イングランドとフランスの百年にわたる戦争が始まろうとしていた頃。金で雇われ、戦いを生業とする者達−−傭兵が各地の戦場で活躍していた。“白鴉隊”という小さな傭兵隊を率いる若き傭兵隊長ジョン・ホークウッドは、一人の王子との出会いを機に、百年戦争という大きな戦いに巻き込まれてゆく……。
- 作者: トミイ大塚
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2011/05/23
- メディア: コミック
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※あとで分かったけど、この2作品はやはり共通性があるということで作者が対談してる。
『乙女戦争』大西巷一×『ホークウッド』トミイ大塚 夢の対談:気分はもう中世暗黒時代 中世どっきり残酷対談だヒャッハー - ITmedia eBook USER http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1411/21/news012.html
あなたはまだすべてを知らない。中世ヨーロッパの魅力を。そして、その世界を舞台に、騎士が活躍する現実の物語を。
そして、それを雄弁に伝える2つのユニークなマンガを――。
これで最初のつぶやきで書いた表題「4大軍事漫画」なのだが、うーん『4大』は座りが悪い。四天王もなぁ…。
そしたら、まだあったよ、
「パンプキン・シザーズ」も現在進行形軍事漫画じゃないか!「5大軍事漫画」、これも紹介文を既に書いているし。
「パンプキン・シザーズ」…とある戦後国家の、軍と社会と。-http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110311/p2
- 作者: 岩永亮太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/06/17
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うむこれで区切りがいいや。
…と思ったら、さらに「ナポレオン 覇道進撃」を今思い出した(泣)
(※「覇道進撃」は、権力の頂点に上ったナポレオンを描くもので「獅子の時代」とひとつながりです。敢えて改題しただけ)
- 作者: 長谷川哲也
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2011/08/30
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- 作者: 長谷川哲也
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2003/10/24
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ここにて六大軍事漫画(現在連載が続いているもの)が決定。
いかにもバランス悪いが、もういいや6大軍事漫画(現在進行形)で!
てなわけで「大砲とスタンプ」
「軍靴のバルツァー」
「乙女戦争」
「ホークウッド」
「パンプキン・シザーズ」
「ナポレオン 覇道進撃」この六作品を押さえておけば、現在進行形の軍事漫画は押さえたことになる、と思いました。
書いてるうちに結論(選定数)が動いたところに、なかなかのライブ感があった。
そしてどうせ「XXXが抜けてる」と言われるに決まってるだろうけどな(笑)
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「乙女戦争」のタイトルの由来が分かった(作者のtwitterと公式ブログより)
大西巷一 『乙女戦争』③巻11/22発売 @kouichi_ohnishi
https://twitter.com/kouichi_ohnishi/status/549501371662094338
@gryphonjapan 拙著に注目していただいてうれしいです〜 萌え系かと思ったらガチだったとよく言われます(笑) タイトルの由来についてはブログに書きましたので参照いただければと。
gryphonjapan @gryphonjapan
ブログこちらですね http://blog.livedoor.jp/koichi0024/
まったくうかつなもので、まずちゃんと自分の興味あるテーマにはアンテナを張って存在をキャッチしないといかん、と思い知らされました。
これから遡って、物語を拝読しようと思っていますgryphonjapan @gryphonjapan
本来だったら仲間意識を持ちにくい貴族と下層身分が「宗教」、それも「歌」によって団結心を持つ、というこの場面も、資料の有無とかとは別に、「さもあろう」と普遍的なものとして納得しちゃいました。
大西巷一 『乙女戦争』③巻11/22発売 @kouichi_ohnishi
@gryphonjapan 失礼、リンク貼るのを忘れてました。タイトルについて書いたのはこちらになります〜
http://blog.livedoor.jp/koichi0024/archives/55590075.html
gryphon
「月刊アクション」連載中で、3巻まで単行本が出た大西巷一氏 『乙女戦争』という作品、重厚でリアルな展開なのに、題がファンタジー的に感じたのだが、こういう由来があったのだった『乙女戦争』というタイトルについて
http://blog.livedoor.jp/koichi0024/archives/55590075.html拙作『乙女戦争(ディーヴチー・ヴァールカ)』のタイトルはチェコの古い伝説から取っています。
どういう伝説なのか、イラーセクの『チェコの伝説と歴史』からざっくり要約すると…(後略)
twitterでの反響と、「この作品が抜けてる」とのご意見と、やりとりと。
masegaki@masetubuyaki
@gryphonjapan グランドレス、いかがでしょー https://pic.twitter.com/IpXYVV1REa
GROUNDLESS(1)-隻眼の狙撃兵- (アクションコミックス)
- 作者: 影待蛍太
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2014/09/20
- メディア: コミック
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gryphonjapan@gryphonjapan
表紙を見る限りでは、狙撃兵がテーマなのですか? @masetubuyaki
masegaki @masetubuyaki
@gryphonjapan まさに。狙撃兵の話です。
gryphonjapan@gryphonjapan
ずっと温め続けてる構想があるんですけど「ドリフターズ まおゆう 一連の信長漫画 ナポレオン獅子の時代 風雲児たち 柳生廉也武芸帳 軍靴のバルツァー」などを「銃」に着目して貫く形でかければなー、と。「狙撃」も絡めたらまた面白いかも、と思ったりもします @masetubuyaki
masegaki @masetubuyaki
@gryphonjapan 物凄い、面白そうです。
gryphonjapan@gryphonjapan
プロローグ、といえば言えるんですが、そのテーマにちょっと関連した記事に「ドリフターズ」の http://f.hatena.ne.jp/gryphon/2013012092215…の画像を貼っていたら、偶然リンク集になっていました(下のほうをご覧ください) @masetubuyakihttp://f.hatena.ne.jp/gryphon/20130122092215
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歴史と銃と火薬と信長とSFと…
米軍無人機をめぐる2題。/戦果を上げた操縦者に勲章”ニンテンドーメダル”が贈られる?/「プレデター」おもちゃの反響
本の情報2つ/浅羽通明「ナショナリズム」が文庫化/「戦闘技術の歴史」最新シリーズ登場。
米国の無人爆撃機を操縦していた若者の回想が…すさまじい(TBSラジオ、北丸雄二。元はNBC)
投げ槍、投石……「遠方からものを投げる」武術史、軍事史。そしてその進化の果てに…
「3Dプリンター銃」、本当に怖いのは、実物以上に(アメリカの)開発者の”思想”だ…昨年の記事を再掲載。
見えない道場本舗 - 間もなくアニメが始まるという「まおゆう」と平野耕太「ドリフターズ」って隣接ジャンルやねん。大連屋@一介のオタク @mantyuria1933
@gryphonjapan 横から失礼します。>軍事漫画 些か異論を持たれるかもしれませんが『将国のアルタイル』と言う作品は含まれないのでしょうか?
- 作者: カトウコトノ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/01/11
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gryphonjapan @gryphonjapan
反応ありがとうございます。同作品については http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20121027/p4 … でほんの一寸だけ…中盤の貿易で海軍国と陸軍国の紛争誘導のくだりなどは見事と思いますが、特に最初期がちょっと緻密な戦略より「英雄的個人の冒険譚」色に感じました。@mantyuria1933
gryphonjapan @gryphonjapan
あ、プロフィルを拝見し推察するに、あの作品のトルコ風味がお好きなのだろうかなと(笑)。例ばあの軍制、行政の描写は面白かったですね。自分もトルコ趣味としてhttp://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140515/p2
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140614/p3
等の文を書いています。
@mantyuria1933