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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

米本和広vs有田芳生の両氏、第2Rも終わる〜統一教会と「強制脱会」と/「自由意志」を考える(1)

火の粉を払え ルポライター米本和広blogより。

後藤控訴審判決−一審を上回る勝訴判決!
http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-524.html

同じ裁判に関して、「やや日刊カルト新聞」

後藤事件の控訴審判決、監禁主張の原告への損害賠償認定額が約5倍に増額=統一教会弁護士は「まだ少ない」と不満顔
http://dailycult.blogspot.jp/2014/11/5.html

一審判決が出たのが、まだことしの1月だったのだけど、自分も含め忘れていることが多いから、過去記事を読み返そう。

統一教会信者を脱会させる”説得”に賠償命令…マインドコントロールと自由意志のあいだに
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140129/p2

そしてこれは…「大本営発表」です。カルト集団統一教会の機関紙であるところの世界日報記事です。しかしほかにニュース検索しても報道無いのだからしかたないか。
裁判判決の事実関係ぐらいは分かるだろう。

東京高裁 「監禁」認め、2200万円賠償命令 12年余の強制棄教訴訟で
 編集局  2014/11/14  “拉致監禁”の連鎖 
前の記事
松永牧師の共同責任も認定

http://vpoint.jp/feature/kidnapping/30718.html

 新潟市や東京・荻窪などに約12年5カ月にわたって拉致監禁され、信仰する宗教団体からの脱会を強要されたとして、世界基督教統一神霊協会の信徒である後藤徹氏が、家族や宮村峻氏、新津福音キリスト教会の松永堡智牧師らに約2億円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が13日、東京高裁であった。

 須藤典明裁判長は、後藤氏が「監禁状態」に置かれていたことを明確に認め、一審判決(東京地裁)を一部変更し、後藤氏の家族らに計2200万円の支払いを命令。このうち、660万円は宮村氏と家族が連帯して支払い、440万円は松永牧師と宮村氏、家族らが連帯して支払うよう命じた。被告側の控訴はいずれも棄却した。
(略)
……須藤裁判長は宮村氏と松永牧師に対して「共同不法行為責任を負うべきである」と断じた。

当方がこの事件について興味を持つのは、表題にもしたように『「自由意志」って何だろう?」と考える時、「いわゆるマインドコントロール」と「いわゆるXX依存症(非薬物)」あるいは「アスペルガー症候群」のようなものが気になるからである。

だが、よく考えるとこの脱会問題にはもうひとつ論があって「悪に対抗するのに、もうひとつの悪を以ってなしえるか」というお馴染みの問題が出てくるでしょう。

米本和広氏と有田芳生氏のバトルとは

有田氏は今は国会議員としてのほうが有名だが、どちらも著名な宗教問題を追うジャーナリストであり、単著も多い。記憶が正しければ別冊宝島のムックで共演したこともあったんじゃないかな。
で、こんなバトルがですね。

有田芳生氏VS統一教会統一協会)&米本和広氏 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/198000 @togetter_jpさんから
 
有田芳生の情報源は大西!
http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-403.html
 
米本和広さん代理人による「警告書」(笑)を公開する
http://saeaki.blog.ocn.ne.jp/arita/2011/09/post_c3e8.html

グーグル検索で単純に「有田芳生 米本和広」で検索して見つけただけなので、こういった相互の関連言及を全部収集して時系列をそろえて読み込めばもっとバトルの全体像が分かるのだろうケド、そこまでやる気はない(笑)。ネタに困ったニュースサイトあたりでもやってみなさいな。


で、今回の二審判決に関して、米本氏は有田氏にこう言及してる。

http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-524.html
…国会議員の有田芳生氏の沈黙には何も感じない。
 彼は一審判決後のツィッターで、こう述べていた。
統一教会脱会を説得、親族らに480万円賠償命令 - http://ln.is/t.asahi.com/51yCk … 傍聴した。事実認定に問題あり。被告側は当然控訴する。傍聴の統一教会信者たちが静かなのに、ジャーナリストだという米本和弘氏がひとり興奮して拍手、「よし!」と叫んでいたのが異様だった>
 なぜ、心ざわつかないのか。都合が悪いことを指摘されても、いつも知らん顔だからだ。ナレタ

 とまれ、この3人(※別の箇所でほかに2人を言及)には共通することがある。
 真実を無視してまで、正義(反統一)を貫こうとすることだ。目的のためには手段を選ばず−と通底するものがある。恐ろしい話である。

「悪に対抗する悪」とは?「脱会屋」はいるのか?

まあね、まだわからんちんよ。というのはね、まだ最高裁があるから。
そこでひっくり返されるかもしれんから。
ただね、少なくとも二審判決を、ひとつの判断根拠にするという前提なら、とりあえずは被告席に座った人々…原告の家族もいるところが悲劇だが、そのほか脱会させるために指導した関係者も「不法行為」をしていたと見なせる。


この場合、統一教会のカルト性や教祖とその一族の不品行ぶり、霊感商法との関わりなどはいうまでもないとして、それを「悪」とすれば、長期間の拘束、自由を奪うという
別の「悪」は許容されるのか?という問題ともなる。
フィクションながら「弁護士のくず」の一幕。

そして米本氏は、「脱会屋」というべき人々がいる、とも、個人名を挙げてずっと指摘してきた。
そして1月の一審判決では、その人と有田氏が関係が深い、というふうに挑発的に書いている。

http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-450.html
有田氏の落胆ぶりは察してあまりある(*)。なぜなら,彼にとって脱会屋の「宮村さんは同志」であり、国会議員というスターダムに登れたのも宮村氏のおかげだったからだ。(宮村氏から強制脱会者を紹介してもらい、その情報をもとに記事を書いた。それが彼の、日本共産党からクビ=これは不当な処分=になり、無職になってからの出発点となった)

私の知る限りでは、脱会させる活動というのも時代時代の変遷があったとは聞く。「統一教会」や「集団結婚」が出てきた時は何しろ予備知識もない時代だし、日韓の政治体制や経済力の違いもいまより比べ物にならないほど大きかった。
「チョウセンジンの教祖の宗教にひっかかったのは体面が悪い」「チョウセンジンと結婚するなんて」という、そこを問題にするのは筋違いでしょ、というリアクションも事実としてあった。で、そこから「脱会させる」際に、手っ取り早い「非公認暴力装置」……つまり”その筋”や”右翼”が関わることもあったとは聞く(統計的にどんな割合かは知りません。)右翼といえば勝共連合でお仲間でしょ、という疑問もわくが、末端ではそんなイデオロギー判断はしないのだ(笑)。


その後は統一教会の反社会性が浮き彫りになった後、弁護士や主流派キリスト教徒、共産党などもイデオロギーの影もやや引きずりつつ反統一教会の活動をしてきたので、そういうタチの悪い人たちも基本的には少なくなっていった、とは聞く、
だが、初期のそういう流れも受けて、たちの悪い「脱会屋」的な存在がいるのかもしれない。それに「弁護士がいる以上、ヤクザに民事介入してもらう人はゼロになったでしょ?」ということはない。トラブルをメシのタネにする人はそうそう根絶、ゼロにはできないのだ。


そして…まっとうな反統一教会の活動家、運動家でなく、たちの悪い「脱会屋」という存在がいるなら、それと国会議員が親しい関係にあったらスキャンダルになるのだ。それはネオナチと国会議員が写真を撮るのと同様にね……。有田氏は、この問題を追及するのに熱心だったわけだから(それは正しい)、問題のあり方は分かるだろう。

今回、民事訴訟の場で「不法行為」が認定された人々がいる。まず「不法行為認定が事実として間違っている」という主張も最高裁の判断次第ではありえるとして、もし不法行為ということなら「統一教会から家族を脱会させるための活動に協力し、遺憾ながら少しやりすぎてしまった人」なのか「脱会屋」なのか。そしてそういう人々と国会議員が関係を持つことの是非…なども考えなければいけない。

そういう点では、最高裁の判断をじっくり注視する必要がある。

しかし「マインドコントロール」が確実に存在するなら、前提をひっくり返すべきだ。

もし「マインドコントロール」というものが実在し、カルト信者がされていると確実に判断できるなら、そもそもその人の「意志」に反して強制的にひっぱったり閉じ込めたりしても相当に正当性があるといえないか。だって相手に「自由意志」はないのだから。
もし今の法体系がそれを許さないのなら、新しい立法、法体系が必要なんじゃないか。
……と、思うのでありますよ。
そういう前提条件がぜんぶひっくり返るから、マインドコントロールの話は難しいし興味深い。
そして例えば「中核派」とか「環境保護団体」とかも、マインドコントロールをしているされている、という対象になるんだろうか。