2014年10月8日の皆既月食について
日本全国で皆既食を見ることができます。石垣島以西の地域では月がわずかに欠けた状態で昇ってきますが(月出帯食)、それ以外の地域では部分食を始めから見ることができます。
観察のしかた
月の位置を確認しておこう
月が大きく欠けてしまってからでは、月を探すのが難しいことがあります。月の位置を早めに確認しておきましょう。
肉眼で十分、双眼鏡・望遠鏡があるとなおよい
月食は、肉眼でも十分観察できる天文現象です。満月が地球の影によって刻々と欠けていき、完全に影に入って「赤銅色」となり、その後また復円する様子は、ただ眺めているだけで楽しいものです。地球の本影の中に入ったときの月面の色と明るさが、影の縁と中心近くで異なることや、本影の中を月が横切るにつれて変化していく様子がわかるはずです。
双眼鏡や望遠鏡を使うと、地球の影が月面のクレーターや海を横切って移動していく様子や、皆既食中の月面の色や明るさの変化などがより鮮明に観察できます(注1)。双眼鏡を三脚に固定すると、手ぶれの影響もなくより快適に観察ができます
世界で科学への意識が高まるノーベル賞の季節に、月食があるとは天も粋なものだ。
で、あたくしは日食や月食というといつもこの2題を思い出すのです。
というかこの二題以外に、月食、日食で皆さんにお伝えするような話ってないので、繰り返させてもらいます。
日食を基点に、歴史の正確な日付がわかるという話。- http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090724/p6
(略)……中国でも江戸期の日本でも、どこでも頭のいい人やある程度の天文学者は日食は計算できていた。
そして、さらに面白いのは、「過去にいつ起きたの」かも計算できるということ。
実はそういうことを計算する学問(天文歴史学?)というのがあるそうです。
その実に偉大な成果は
日食記録として有名な、メディア国とリディア国がまさにこれから戦争をしようというとき、一天にわかにかきくもり、崇拝する太陽が見る見るうちに消え、世界が暗闇につつまれたからさぁ大変。神の怒りだと両国は即座に講和条約を調印、そのまま両軍引き換えしつかのま平和が守られた・・・・というエピソードです。
ひょっとしてこれが、ひと昔前の冒険物語で使い古された「人食い人種(※差別的な当時の風潮を知るため、一部当時の表現を使用しております)につかまって、あとは煮られるのを待つだけだったが、そこで日食が起こって冒険者が逆に魔法使いだと崇められる」とういうパターンの根拠になったのかもしれない。
だがそれはともかく、天文歴史学の力でこれを計算すると、
紀元前585年5月26日
であることが分かるという。
マスカラスやブッチャーの実年齢さえ分からないほど歴史には謎が多いが(笑)そんな中で、紀元前の話が「何月何日に起こった」と分かるなんてとっても痛快で楽しいことではありませんか。わが惑星、そは汝のもの (ハヤカワ文庫 NF 25 アシモフの科学エッセイ 5)
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金環日食、「天地明察」映画&文庫。そこで「風雲児たち」を紹介。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120517/p3
※上の画像はちょっとぼやけてるけど、【こっちだとクリアです】
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