上のはなしに関係してるっちゃ関係してる。
怪人アリャマタの書評です。
書評
吉田神道の四百年 神と葵の近世史 [著]井上智勝
[評者]荒俣宏(作家) [掲載]2013年03月10日 [ジャンル]歴史
■神使いの「仁義なき戦い」
- 作者: 井上智勝
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/01/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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まさに吉田神道を主軸に据えた神道各派の「仁義なき戦い」である。
きっかけは、応仁の乱にともなう社会の混乱を利して、日本中の神を統率する「神使いの覇者」を目指した吉田兼倶(かねとも)の野望にあった。この人、社会と人心の荒廃に嫌気のさした伊勢のご神体が「神宮を抜け出して吉田神社の斎場所に飛び移ってきた」と称し、伊勢の権威を奪い取ってしまう。また神道界のトップ神祇(じんぎ)伯・白川家と同等の肩書を創設し、神位・神職の位階を授与する権限を掌握する。
仕上げに、吉田神道は死んだ家康を神に格上げする寸前まで行くのだが、当時ローカルな神道だった「山王一実神道」…正一位の位階を分霊とセットで供与する伏見稲荷神社の新ビジネスとの対立や、白川家との覇権争いといった、吉田神道をめぐる俗っぽい争い……
わははは。ご神体が自分から、吉田神宮に行きたいと考えたんだからしょうがないよなっっ!!
タイトルにも書いたのだが、これをついつい連想したわけで。
「忍耐の時代」の外交戦略 チャーチルの霊言 公開霊言シリーズ
- 作者: 大川隆法
- 出版社/メーカー: 幸福の科学出版
- 発売日: 2014/03/21
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フビライ・ハーンの霊言 世界帝国・集団的自衛権・憲法9条を問う 公開霊言シリーズ
- 作者: 大川隆法
- 出版社/メーカー: 幸福の科学出版
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軍師・黒田官兵衛の霊言 「歴史の真相」と「日本再生、逆転の秘術」 公開霊言シリーズ
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『「嫉妬・老害・ノーベル賞の三角関数」守護霊を認めない理研・野依良治理事長の守護霊による、STAP細胞潰し霊言』 ――されど「事実」は時に科学者の「真実」を超える 公開霊言シリーズ
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なにがなんだか。
しかし、実際の話として、こと霊、うつし世ではなくあの世の話…となれば、どれも等価なことだ、残念ながら。
また定番ながら
の出番……というか、彼女にリリーフとして登板してもらわないかぎり、収拾がつかないんだよ(笑)
これを、上の記事に関連して紹介しているのは理由がある。
「靖国神社の問題は、A級戦犯を分祀すれば解決する」という議論があり(それで十分か、という人も当然いるだろうが)、それに対して靖国神社側は「ろうそくの火を、別のろうそくに移しても、元の火の性質は変わらないように、そもそも分祀は宗教的にできない」と反論している。(豊国神社などとの比較の議論は、この際置く)
この現状に対して、どこかで見た(たぶんtwitter)意見にこういうのがあった。
「靖国問題を解決するには、まず国学院の『神道文化学部』を抑えればいい。ここで『神道の神は、実は分祀できる』と教授たちがいえば、問題は解決する」と(笑)。
http://www.kokugakuin.ac.jp/shinto/index.html
某局の経営委員に友人を送り込む、あのノリか(笑)
しかし、当初これを聞いた時はなかなか感銘を受けたけど、吉田神道の方法を聞いたら、いささかまだるっこしい感も否めない(笑)。
だから、今の首相はともかく、どっちつかずで、参拝もしたいが、問題になるのは困る…と、日本的にどっちつかずな人が首相になったらこういえばいいんじゃないかな。
「きのう、私の夢に東條英機パイセンら、靖国のA級戦犯の英霊が出てきてこういいました。『私たちのせいで不必要な摩擦が起きるのは本意にあらず、皇太子殿下…いや今はお上でなあらせられるな、ついつい生前の言葉になってしまう…の宸襟も安んじられない。そこで我々はここを出ることにした。千の風になって吹き抜けていきます』と。つまり、今はA級戦犯の御霊は神社にないのであります」
そしてそのまま参拝。
神社のほうはもちろん「とんでもない、そんな馬鹿なことはありえない」というだろうが、それは「宗派・神学・教義・見解の相違」ってやつである。そんな異端異宗派を神社は本来的には拒否もできるのだろうが、そこは「拝むはずみのお念仏」である(笑)。
結果として、拝んだ首相はA級先輩、いやA級戦犯には参拝してない(と、自分の教義として主張する)。神社は「いや違う」と言い張る。
これで中国、韓国からの批判は免れ……ないですね、やっぱり(笑)。
「見なしの自由」だけ再確認してもらえればいい
まあ、この戯文は、<結局宗教は「思ったもん勝ち」「主張したもん勝ち」で、言ったことは基本等価>であるというニヒルな原則を語るのがメインで書いたものです。
だから自分は、大川隆法氏の「霊言シリーズ」は、名誉毀損やら何やらで世俗の法によって裁けるか、といえば裁けないだろうと思っているのです。「名誉毀損以下」というか(笑)。
こういうのを自分は「宗教における見なしの自由」と読んでいます。
基調論文はこちらですが、関連記事もいろいろ書いているので、このブログ内を「見なしの自由」で検索してもらうとありがたい。
【基調論文】
■宗教における「見なしの自由」を擁護する…彼の為でなく、我が為でもなく。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20111109/p3
賢者ナータンが、アラブの聖将サラディンの前で披露した寓話の中で、判事は「何が宗教的正統なのか」の解決策としてこう語る。
「私はあなたがたに、裁決ではなく、忠告を与えよう。ものごとをあるがままに受け取りなさい。それぞれが、自分こそ本物と信じるのだ…各自が本物であることを証明するように努めなさい。心穏やかに、我慢強く、神さまに気に入られる良き仕事に精を出しなさい。私は千年のちにあなたがたをこの判事席の前に紹介しよう。そのときには、たぶん、この椅子には誰よりも賢明な判事が座っているだろう」
- 作者: ミリヤム・プレスラー,森川弘子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2011/11/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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