最近読んだ歴史本に出ていた話。
豊臣秀吉の追放令と混同しがちですが、ここでいうのは金地院崇伝が起草したほうの追放令。
元本の題名忘れたのでネット上の文章で。
ウィキペディアの「禁教令」
慶長18年2月19日(1613年1月28日)。幕府は直轄地へ出していた禁教令を全国に広げた。また合わせて家康は崇伝に命じて「伴天連追放之文(バテレン追放の文→バテレン追放令)」を起草させ、秀忠の名で23日に公布させた(これは崇伝が一晩で書き上げたと言われる)。以後、これが幕府のキリスト教に対する基本法となる。
この禁教令によって長崎と京都にあった教会は破壊され、翌1614年11月(慶長19年9月)には修道会士や主だったキリスト教徒がマカオやマニラに国外追放された。その中には著名な日本人の信徒であった高山右近もいた。
この「追放之文」で国衣の宰相・崇伝はいろいろキリスト教を批判しているのですが
夫れ日本は元是れ神国也・・・神は他に求むるに非ず、人々具足し・・・是神体なり。又仏国と証する…文に云う、惟れ神明応迹の国にして大日の本国なりと。
・・・・「国家安康、君臣豊楽」も日本史上に残る駄洒落こじつけだけど、天竺生まれの仏教を持ってきて、日本は仏の国である、なぜなら大日本国とは「大日の本国」だからだ!!というのも相当スゴイ(笑)。
当時の伴天連たちが
と驚いたかどうかは、文献上の記録は無い。
ただこの地口オチ(オチっていうな)って、金地院崇伝のオリジナルギャグ(ギャグっていうな)じゃなくて、以前から思いついた人はいたみたいですね。
http://www.geocities.co.jp/kmaz2215/motto/garan_8.htm
『南山秘記』(寛喜二年(1230))
又釈尊云わく。大日本国とは大日の本国なり。胎蔵界会をは日本国とす。所以に大日経は高野山の事を説くと云う。 秘記 月氏国は釈尊霊鷲なり。金剛界会を鷲峯山となす。是れ深秘なり。―――略―――去るは我昔釈迦菩薩と名づけし時、行所の壇上に十六丈の重閣講堂あり。大塔の跡是なり。
この文には、「大日本国=大日の本国」として(な、なんて安直な…)、金胎を霊鷲山と日本(高野山)とに振り分け、大日経が高野山の事を説いている、と、まさに高野山が密教の聖地である事を強調しています。