昨日、ちょっとある友人と電話で話して聞いた話(※ときどきコメント欄で見る「野球とMSX」氏)。
NHKは毎年1月4日あたりの深夜、テレビに関する座談会を開くらしい。
そこでダイオウイカ撮影成功を示唆するような発言があったとか、そんな話もあったのだが、ちょっと興味深い話をここに記録しておきたい。
(大意)その番組に出ていた関根勤が、こんな発言をしていた。
「大河ドラマ『平清盛』は、残念ながら低視聴率だったと聞く。だけどね、僕は最初に出てきた伊藤四朗さんの白川法皇、あの演技をタランティーノ監督に見てもらいたいんだ・・・」
いや、面白いなあ。
日本人俳優を褒めるとき、「すごい!」「名演!」「はまり役!!」といろいろあるだろう。
しかし「タランティーノ監督に見てもらいたい演技」というのは、実にリアリティというか、「なるほど」感というか・・・ またそれが「伊東四朗」だという部分にね・・・とにかくただの褒め言葉、ヨイショにとどまらない印象深いものがあったので、ここに記録するわけだ。
■大河ドラマ「平清盛」。白河役が伊東四朗と聞く。あと「王家」がどうこうとかが話題
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120111/p3
ご存知の通りタラちゃんは日本映画・漫画へのリスペクトは相当なもので、(ウィキペディア「日本映画の影響」参照)実際に日本人俳優をばんばん起用し、世界スターにした実績もあるしね。
以前、ある座談会で
「でもタランティーノ、『キル・ビル』見ると日本を誤解してるような・・・」
「誤解してるやつが、毎月日本に来ねえよ」、
というやり取りがあった(笑)。ホントに毎月来日してるかはわからん(というかさすがに嘘だと思う)が、一説には毎月「アフタヌーン」を発売翌日に空輸しているとかいないとか(まったく真偽不明の噂です)
タラ監督の最新作「ジャンゴ―繋がれざる者」では、冷酷無常の奴隷商人という悪役を、レオナルド・ディカプリオに演じさせるということで注目を集め、レオもノリノリだったという。
http://www.sonypictures.jp/movies/djangounchained/
・・・思えばレオナルド・ディカプリオくらい困難なキャリアを強いられたスターもいない。天才子役からの脱皮というお決まりの難関は大前提として、歴史的大ヒット作『タイタニック』の主演俳優というレッテルからはどうあがいても永遠に絶対に逃れられない・・・そんなレオが、満を持して極悪非道な憎まれ役に初挑戦するのが西部劇『ジャンゴ 繋がれざる者』。奴隷同士を殺し合わせるのが無類の楽しみという牧場主カルヴィン・キャンディに扮している。
http://news.livedoor.com/article/detail/7251472/
成金丸出しのファッションに身を包み、金と暴力によって人を支配し、フランスかぶれでミスターキャンディではなく“ムッシュキャンディ”と呼ばれたがっている“イタ過ぎる”男だ。これまでも様々なキャラクターを演じてきたディカプリオだが、本作では相当に“弾けた”演技を披露しているそうで・・・
http://cinema.pia.co.jp/news/159817/48543/
この種の、オフィシャルイメージを大転換させた役を有名な人(かならずしも玄人役者じゃなくていい)にやらせるというのはそれだけで話題になり、スペシャル感が出てくるよね。
てかこれまで自分はディカプリオという役者に何の興味も無かったし。
伊東四朗も大悪役を演じ始めたのはいつごろだったかな。
よく覚えてなくて、個人的には印象に残り始めたのは伊丹十三監督作品ということにけど、そういう仕事をたぶん本格的にやる前に、稀代の見巧者のひとり山藤章二氏がこんなイラスト・エッセイを書いていた。
元は「オール曲者」、紹介したのはそれを回想した
- 作者: 山藤章二
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1991/06
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (7件) を見る
いま、たくさんお笑い芸人が売れては消え、売れては消え・・・しているけど、どうですか、伊東四朗や北野武のように「冷酷非情な悪役」をやれそうな、有望なお笑いの若手とかいますか??
意外なやつほどはまったりするしね。