上で紹介した、「ジャンゴ 繋がれざる者」で、タランティーノ監督は堂々と、こう宣言している。
http://www.topnews.jp/2012/05/30/cinema/59835.html
・・・監督のクエンティン・タランティーノは「レオはこの役で多くの人々を驚かせることなると思う。いやあ。レオがやっているこの役は、他に比べられるものはないね。なぜなら、このキャラクターは、映画史上まったく存在しなかったものだからだよ。レオ史上でも間違いなくね」と語る。
自分でハードルを上げているなあ。でも傑作、名作ってトータルで評価できるものも多いけど、「XXXXXという登場人物が、新しいキャラクターの類型を造形した」という評価で知られるものもある。
あんまり影響が強すぎると、影響を受けた作品がこう突っ込まれる。
■海外オタク「綾波レイに似たキャラ居すぎ。アニメのオリジナリティはどうした…。」
http://cosmoneapolitan.blog.fc2.com/blog-entry-155.html
わははははは。
さて。twitterで拝見した、とあるイラストがある。
twitterのアカウント@anex1111さんがUPしたものだ。
https://twitter.com/anex1111
https://twitter.com/anex1111/status/295857768995356674/photo/1
一見して唸らされた・・・
自分もストーリーやキャラクターをこうやって「因数分解」して、あの作品とこの作品、あのキャラクターとこのキャラクターは似てるなあ・・・と考えるのは大好きなんだけど、イラスト技術を駆使することもできないし、ここまで悪役を「過不足なく」分類するってのはなかなかできるもんではない。(自分がやったら、たぶんもっと細かくなる)
プロレス界のヒール分類にも参考になる気がする。
しかし何かないかな・・・とうんうん考えたら、
(09)職務遵守悪
(10)二重三重スパイ・風見鶏悪
という2類型を思いつきましたです。
(9)型の例……あまり有名じゃないだろうけど
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あるいは以前も書いたけど「大砲とスタンプ」の主人公を悪役と見なせば、そのパターンにそのままなる。
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(10)型はねずみ男、銀英伝のバグダッシュといえばすぐ分かるかな。
悪なんだけど、自分の都合や利益次第では平然とその「悪」のほうを裏切って主人公側につく。でもまた有利になったら再び裏切る気も満々(笑)。でもなんとなく憎めない・・・みたいな感じの。
さてタランティーノ、自分でハードルを上げた「ムッシュ・キャンディは今までに例のない悪役だ!!」という宣伝文句はその通り、となるか、とんだ一杯くわせものとなるか。
追記 もうひとつ追加の悪役型
(11)虚無悪
それが正義とも思っていないし、その悪に利益も快感も感じてない。なのに理由不明での凶行に及ぶ…
「自殺島」で、どんどん仲間を自殺に誘導するあの人とか。